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ワイン生産者のお隣は星付きレストランだった

私たちのお店Loire Gourmandeでは、ロワール地方の小規模ながら、拘りや、情熱を持ってワインを生産している生産者の方々と直接取引をさせていただいています。
そして、時間の許す限り、生産者さんのところに出向いて、交流を深めるようにしています。

ワイン生産者ドメーン・ド・ラ・ベルジュリー(DOMAINE DE LA BERGERIE)


先日、ワイン生産者ドメーン・ド・ラ・ベルジュリー(DOMAINE DE LA BERGERIEにオーダーしたワインを受け取りに行ってきました。


ドメーン・ド・ラ・ベルジュリーの入口

ドメーン・ド・ラ・ベルジュリーは7代目のイヴ・ゲニアールさん夫婦と二人の娘さんによって引き継がれています。うちのボスによると、イヴさん夫婦の代になってから、より素晴らしい土壌を作り、ワインの品質を高めることに専念されているそうです。

Loire Gourmandeで扱っているドメーン・ド・ラ・ベルジュリーさんのワインは下記の5種類です。女性の方に人気なのは4番目の甘口白ワイン。
-ANJOU BLANC « Sous la tonnelle »
-ANJOU ROUGE « LA CERISAIE »
-COTEAUX DU LAYON 1ER CRU CHAUME
-COTEAUX DU LAYON RABLAY « LE CLOS DE LA GIRARDIÈRE »
-QUARTS DE CHAUME GRAND CRU

今回お話を伺ったのは娘さんのアンヌさん。

以下、アンヌさんのお話を要約しました。

私は調理師とソムリエの訓練を受けて、7年間フランス国内や海外で働いていました。そして2007年に故郷に戻り、両親、妹と共にワイン作りに取り組んでいます。
品質が私たちの合言葉です。品質において一貫性を保ちたいと考えています。
その為に、ブドウの木に多くの時間を割いています。持続可能なブドウ栽培に取り組むワイン生産者として、私たちはブドウ畑で厳格かつ細心の注意を払って作業を行っています。
土壌の性質に応じて、草を生やしたり、表面的に耕したりしています。
一年を通して、収穫を見据えて、次々とブドウの木に手を加えていきます(短梢剪定、除芽、葉の間引き、収穫時の厳しい選果など )。
現在、葡萄畑の作業はブルガリヤなどの東ヨーロッパの人達を雇って行なっています。フランス人はブドウ畑の作業をやりたがらないからです。今はどこのドメーンでも同じ状況だと思いますよ。
これから葡萄畑を少し縮小をする予定でいます。私たちが良い品質を保つ為には、人手が足りないからです。自分たちのプライベートも大事にしたいですしね。
私たちの畑は、有機農法(bio)に転換して3年目で、2016年の収穫から、畑全体がAB認証を取得しています。


36ヘクタールの葡萄畑

頼もしい8代目のアンヌさん。これまでに幾つかのドメーンを尋ねていますが、少なくとも4人の女性がワイン生産の後継者でした。しかもどの方もバイタリティに溢れた女性ばかり。
体力を使う仕事で、ブドウ畑の仕事も多く、配達だってあります。同じ女性として尊敬します。

以前、アンヌさんから「ドメーンの隣で夫がレストランをやっているので、良かったらどうぞ」と言われていたので、今回予約して、ランチをしてきました。

レストラン LA TABLE DE LA BERGERIE

ドメーンのすぐ横にレストランはあります。
名前はラ・ターブル・ド・ラ・ベルジュリー( LA TABLE DE LA BERGERIE)。

葡萄畑のすぐ横にあるテラス

レストランの目の前には葡萄畑が広がっています。
なんと開放的で、くつろげる場所なんでしょう!楽しいランチになりそう!

周りは葡萄畑のみ、こんな田舎にあるレストラン、どんなところだろうと思って入ったら、びっくり!ミシュランの星付きレストランでした。

アンヌさんのご主人ダヴィッドさんが迎えてくれました。
ダヴィッドさんは10年間、ワシントン、ローザンヌ、ロンドン、コート・ダジュールなどで料理の修行をし、アンヌさんと共に戻ってきたそうです。
夫婦揃って海外で経験を積まれてたんですね。

そしてアンヌさんが家業のワイン作りをしている間に、誰かの為に料理をしたいと思い、2010年、このレストランをオープンしたそうです。
フランス料理にとって、ワインは切り離すことのできないものなので、この二つのマリアージュが楽しめる贅沢な場所だと思います。

葡萄畑が望める明るい店内

20席くらいのこじんまりとしたレストランですが、葡萄畑が一望できるカジュアルで、明るい店内です。


入口入って右奥にはグループ用のテーブル席があります。

即興メニューとガストロノミーメニューがあり、私たちはガストロノミーメニュー(前菜、野菜、メイン、デザート)にしました。
前菜、メイン、デザートは2種類から選べます。

前菜
フレッシュな手長海老、タマキビ貝、黒ニンニク、カブ


前菜
フォアグラのスナック、ポインテッドキャベツ、レモン、シュナン


野菜
シルヴァンのアスパラガス、サバイヨン、クォール・ド・ショーム添え


お肉のメイン
牛肉 "フェルム・デ・ベルズ・ローブ"、アーティチョーク、そば、エストラゴン


お魚のメイン
クリエ(魚)、グリンピース、ミント、コリアンダー、ピスタチオ


デザート
リュバーブ、バニラアイス、エルダーベリー


デザート
ポップコーン、ライム、テキーラ

フレッシュな、質の高い地元の食材を使った料理はどれも美味しかったです。
とても暖かいもてなしや、ワインリストの豊富さ、文句のつけようがありませんでした。また次回来るのが楽しみです。

旅行でこのレストランに足を運ぶのは、車が無いと難しいかもしれませんが、上質なワインとダヴィッドの料理を味わってみていただきたいです。

LA TABLE DE LA BERGERIE
アドレス:Lieu dit La Bergerie, 49380 Champ-sur-Layon, France
サイト: https://www.latable-bergerie.fr










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