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留学初日、オーストラリアに初めて足を踏み入れた日の失敗談

ポツンと見知らぬ街で、どこへ行くべきか行き先が分からずどうしよう・・・という思いをされたことってありますか。

まるで、迷子になった5歳児のように・・・

私はあります。そして、これ、かなりキツイです(汗)


まるで、細くて今にも折れそうな糸を頼りに行動しているかのような綱渡り感。そして、言葉では言い表せないくらいドキドキで、内臓が口から出てくるんじゃないかというくらいの不安感。

まあ、できればしたくない経験ですよね(苦笑)


そんな気持ちを体験したのが
20年前、初めてオーストラリアに足を踏み入れた時でした。_____________________________

2001年3月2日の早朝、
シンガポール経由で初めてオーストラリアに到着。

オーストラリアは入国するのに入国カードへ記入する必要があり、飛行機の中で配られました。他言語で作られていたので日本語を選ぶこともできたのですが、これから留学するんだから!と粋がって英語の入国カードを選択(苦笑)


飛行機の中で辞書を片手に必死で入国カードへ記入しました。


そして到着後、税関を通るために長蛇の列を並び、自分の番が廻ってきた時にパスポートとその入国カードを税関で見せた私。


そうしたら、入国審査官は顔色1つ変えずにボソッとこう言ったのです。いえ、正確には、こう言ったと思う・・・です(苦笑)


You need to write with a pen.

当時聞き取れたのは、pen だけでした(笑)


でもそう言われたのと同時に、入国カードをポスッと手で弾かれたので、ほぼボディーランゲージで理解できました。

あ、ペンで書けって言ってるんだ!って。

飛行機の中で書いていたので、自分のシャーペンで書いてしまったのです。


当時、海外には数えるほどしか行ったことがなく、入国カードが必要な国なんて行ったことがなかったので、鉛筆で書いちゃダメってこと自体、知らなかったんですよね。

で、長時間並んだのにまた並び直しとなりました。
入国カードを再度取り、後ろに戻ってペンで書き直し長蛇の列に並ぶ・・・


申し込んでいた語学学校からは、空港に迎えが行くからサインを探してと言われていました。

でも入国カードを鉛筆で書いてしまったために到着して1時間以上も経っているのにまだ税関さえ抜けていない。


長蛇の列を並びながら、荷物が忘れ物コーナーに持っていかれたらどうしよう、迎えの人が帰っちゃったらどうしよう、そんな不安が頭の中に出てくるばかり。

でも税関を通らないとどうしようもありません。

ドキドキ・ハラハラする気持ちと戦いながらも順番を待つしかありませんでした。


そうしてやっと税関を通り、荷物を取りに行って到着口から出た時には、到着してから1時間半以上経っていました。


「到着口で●●ってサインを掲げている人がいるから」とだけ伝えられていました。

サインを持っている人を一人一人見つめてみたものの、言われたサインを掲げている人は誰もいません。

やっぱり、もう帰っちゃったんじゃ・・・

そんな考えが頭をよぎりました。


それと同時に、こんな異国でたった一人、これからどうするの?という不安と恐怖が身体中に広がっていきます。
だって、今日泊まるところだって語学学校の人が手配してくれていたので、私はどこに泊まるのかさえ分からないのです。

どうする、これから・・・

入国カードをペンで書かなかった自分を責め、この状況をどうにもできない
自分の無力さを嘆き、まるでこの世に自分だけしかいないかのような孤独感に押しつぶされそうな思いでした。


途方に暮れた思いでメルボルン空港の到着口で、スーツケースとバックパックを持って立ち尽くす私。


・・・

・・・

・・・

10分くらい立ち尽くしていたでしょうか。

そうすると、ある女性が話しかけてきたのです。


Hiromi?


もう神かと思いましたよ(笑)


私のこと知ってるの?
迎えにきてくれたの?

ほぼ母親を見つけた、幼稚園児のような気持ちでした。

どうやら、彼女はあまりに私が出てこないので、他の留学生たちを全員
車へ案内していたのだそう。


車に着くと、既に7−8人の留学生たちが私のことを待ってくれていました(恥)

日本人は私一人・・・


それでも、

良かった!これで自分の行き先はある!とホッとしたのを覚えています。


私のように、物理的に行き先が分からず見失う人は少ないかもしれません。

でも誰しも自分の行き先が分からなくなってしまうことってあると思うんですよね。

それでも、必ずあなたの行き先はあるし、見つかる

そう信じて進んでいってほしいなと思います。

You can always find a way.

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