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「文章で自分を出していくこと」は、やっぱりちょっと怖いんだけど。


文章講座をしていると、
経歴や実績、人柄に優れた人ほど
「私なんか、まだまだなので…」と口にすることが多い気がする。


客観的にみると、それ、すごいことなんですけど、と思うようなことや、
それをもっと打ち出せばいいのにと言いたくなることも、
本人にとっては、「だって、もっとすごい人がいっぱいいますから」なのだ。

3年経験したといっても、10年、20年されている人と比べたら。
これは大したことないんです。
だって、もっとすごい人がたくさんいるから。

そういいたくなる気持ちは、私もわかる気がする。


業界の中での立ち位置は、お客様には関係ない


私も1冊目の本(『キャッチコピーの教科書』)を出した時は、
コピーライターとしては、輝かしい実績などもなく、
それはそれは怖かった。

業界のすごい人から見たら、「誰だこれ?」。


なんて思われるだろう。
私なんかがこんなすごいタイトルの本書いていいのかなって。

自分よりもすごい人を数えたら、きりがない。

だけど、狭い業界の中で、上や横をばかりを見て、
そこと自分を比べていても、本当のことは見えてこない。


Blue Greyscale Photo Swimming Quote UAAP_NCAA Twitter Postのコピーのコピー (26)


「誰にどんな価値を提供できるか」が全て


大切なのは、業界の中での自分の立ち位置ではなくて、
自分は、お客様にどんな価値を提供できるか、だと思う。


自分の経歴や、経験が、お客様の安心材料になるなら、それを書く。
他と比べてどうこうではないし、
ことさらそれを自慢げに並べるのが良いわけでもない。


一方で、実際に会ってみたり、よく知ったりすると、
薄っぺらいと感じるような人が、
見せ方ひとつですごくデキル風に仕上がっている、というのもよく目にする。

文章の怖さは、そこにあると思う。


自分を大きく見せる文章を書く人、過小評価し続ける人


Blue Greyscale Photo Swimming Quote UAAP_NCAA Twitter Postのコピーのコピー (28)

ある程度文章が書けるなら、100円のものを1000円にも1万円にも見せることができる。
「うまく言って買わせる」ことは、いくらでも可能だろう。

自分を大きく見せる、お金持ちに見せる、すんごく儲かっているように見せる、そんなことも文章ひとつで可能である。
虚構はいくらでも書ける。フィクションの小説みたいなものだ。
自分とかけ離れた価値を、さもあるように見せることだってできちゃうのだ。

でも、そういうのって、今の時代、けっこう透けて見えている。
虚構は見破られる。薄っぺらい人は、裏が透けて見えるのだ。

ぺらり。

「自分では大したことない」と思っていることが、
客観的にみると、実はすごい、ということはよくある。

「自分では当たり前」と思っていることが、
人からすると「すごく面白い」ということもよくある。

自分で自分の可能性に蓋をしないことが、大切だなと思う。


文章で自分を出すのは、やっぱり怖いけれど。

Blue Greyscale Photo Swimming Quote UAAP_NCAA Twitter Postのコピーのコピー (29)

自分を出すことは怖い。
表面上の、上っ面を書く方が、そりゃあラクだしカンタンだろう。
自分の想いをまっすぐに書くことも、
自分の過去を出すことも、
怖い。そりゃそうだ。


だけど、その「怖い」という感覚をちゃんと持ち続けながら、
上っ面だけじゃない、本当に伝えたい部分を
しっかりと書けるようになれば、
それがきっと、本当に一番伝えたい人に、伝わる文章になるんだと思う。
それが、ファンが増える文章なんだと私は思う。


「こんなこと書いていいのかな」
「これを書いたらどう思われるだろう」
そう思う気持ちは、悪ではない。

そんな風に感じない方が、きっともっと怖いことだろう。


「自分のことを表現する」ことに恐れを持ちながらも、
変わりたい、もっと自分を出したいという思いがあるのなら。
きっと変われる。


自分がしたくないことはしなくていいし、
胸が嫌な感じでざわざわしちゃうようなことを、無理して書くこともない。


だけど、自分を過小評価する必要もない。
わたしは、私の中にある思いを、私の言葉で書いていく。
私の言葉を待っている人が、きっといると信じて。



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