プロの「当たり前」を一般人は知らない。
SNSで、専門家に何かを教わった、という投稿をすると、「そんなことなら私も知っていたのに!」とコメントをもらうことがよくあります。
そうなのです。
その分野の専門家の方や、それについてよく勉強している人にとっては「そんなの当たり前」を一般人は知らないのです。
そして、自分自身も、同じジャンルの人の発信を見て「そんなの当たり前じゃん」「私だって、とうの昔に知ってたよ」と思ったりもします。
そして、
・まだ誰も書いていないようなすごいことを書かきゃ
・同業者が書いていないような意味あることを書かなきゃ
・こんな初歩的なことを書いたら、初心者と思われるんじゃ
というループにハマっていきます。
でも、読者が知りたいのは、そんなことではないのです。
読者が知りたいのは「マニアックな知識の披露」ではない
読者が知りたいのは、「自分が知りたいこと」「自分に興味のあること」です。専門家の知識の披露ではありません。
同業者が誰も書いていないようなすごいこと、もっと深いことを書かなきゃ!と思っていると、どんどん読者の興味から離れていってしまいます。
自分にとっては「そんな初歩的なこと」でも、それを知りたい読者はいるのです。
自分は、何年も、何十年もその世界で生きている。
でも読者は、その分野に最近興味を持った人かもしれない。
読者の興味レベル、知識レベルを把握しておくことが大事です。
読者は、どこまで知っているのかな?
この話に興味はあるかな?
知らない人の無邪気なフィードバックを無視しない
リアルな場でも、SNSでも、その分野に詳しくない人から、
「それって○○ですか?」「○○について知りたいです!」みたいな
フィードバックをもらうことはよくあります。
たとえば、
「コーチングとカウンセリングって何が違うんですか?」とか
「お片付けサービスって、掃除してくれるですか?」とか。
それが一般的な反応なのです。それが「世間」です。
私も、「コピーライターって、ネット上で1記事数百円とかで仕事する人ですかぁ?」と聞かれることがあります。
ふぁ?!と思いますが、まぁ、一般的にはそんな理解なんだな、ということです。
それを、「そんなことも知らないの?」「コーチングとカウンセリングは全く別物です!」とか言うから、読者の興味からますますズレていく。
自分の周りに、その分野について詳しい人や、興味のある人、同業者ばかりがいる場合は、要注意です。
読者と書き手の「前提」をそろえる
もちろん、専門家に向けて書くときは、専門的な文章でいいし、マニアックな知識の披露を求めている人に対しては、マニアなことを書けばいい。
大事なのは、読者と書き手の「前提」をそろえることです。
相手はどこまで知っているのか?
何に興味があるのか?
この言葉はわかるのか?
そこをスッ飛ばして、「同業者と違うことを書かなきゃ」「すごいと思われることを書きたい」と思って書くと、独りよがりの、誰も振り向いてくれない文章になる。
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