シナモンロールに片想いして
私は、「これが食べたい!」と一度思ってしまうと、その想いはどんどん加速するタイプだ。
Instagramで画像を漁ったり、
YouTubeでその食べ物の関連動画を見たりして
休日丸々潰れることなんてザラだし、
その食べ物ののことを考えすぎて眠れなくなるし、仕事中もちらつくことがあるし、
四六時中その食べ物のことばかり考えてしまう。
もう片想いしているとしか言いようがない。
そのようにして、先日私が片想いしていたのはシナモンロール。
発端はよくわからない。
けど、恋ってそういうもんダヨネ(?)
(気づいたらその人のこと考えてるみたいな)
YouTubeでシナモンロールの動画を見ていたら、ロンドンのストリートショップでお兄さんがシナモンロールを作る動画が出てきた。
お兄さんの優しい笑顔となれた手つき、
ショーウィンドウに手をあててシナモンロールを見つめる男の子が可愛すぎて、
とにかく癒された。
こんなのを見ていたら私のシナモンロールへの想いも、パンと同じように発酵に発酵を重ねて膨れ上がっていき、
前々からいつか作ってみようと思っていたのだけれど、ついに念願のシナモンロール作りをすることにした。
パン作りは、中学生の頃、母の誕生日にピザを作ったぶりで、
ドライイーストの賞味期限を見たら2016年だった。間違いなく当時のものだ。
すると、もう一箱発見し、そちらの賞味期限は2022年4月だった。
これはおそらく、2年前に母がパン作りにハマっていた時に買ったもの。
今回、3度目の正直で、
また新しくドライイーストを買ったので、
今うちには開封済みのドライイーストが3箱ある。(古いの捨てろ?)
パンをこねる作業、
「バターを入れるとベタつきますが、こねていくとベタつきがなくなってきます。信じてこね続けましょう」
とピザ作りの時にレシピに書かれていたのをなぜか覚えていた。
最初はベタつくし、こねる作業も意外と力がいるから、
「う〜こねるの早く終わんないかな〜」
と思いつつ、言われた通りに信じてこね続けた。
すると、本当にベタつきがなくなり、「このままこね続けたいよ〜」と思うまであった。
一次発酵で1.5倍に膨れ上がり、指で押すと、生地に指が吸い込まれていきそうだった。
ぷしゅ〜っと音を立てるのが可愛い。
シナモンロールの形は、日本でもお馴染みのアメリカのぐるぐる渦巻き型、スウェーデンの編み込み型、「コルヴァプースティ(=平手打ちされた耳)」という名前らしいフィンランドの伝統的な形など様々。
(ちなみにフィンランドの形、やはり『かもめ食堂』のあのシーンが印象的なので、私は勝手に「さちえさん型」と呼んでいる)
どの形にしようか迷い、結局さちえさん型と、スウェーデンの編み込み2種(基本のものと、真ん中に一巻きするタイプ)にした。
さらに、北欧のシナモンロールはカルダモン入りなのが特徴らしく、
カルダモンも生地の中に練り込んだ。
カルダモンを加えた途端、その香りに癒された。
癒されてポワポワしすぎて、やらかした。
塩を入れ忘れた。
一次発酵の途中で気がつき、改善方法を調べてみたけれど、
「塩は超大事です!」
「塩がないとぼやけた味になります」
「塩がないととにかく美味しくないです」
など書かれていて、
改善どころかむしろ傷がえぐられた。
泣く泣く、フィリングを塗る前に塩を振り、
「まあ、これもこれで、どうなるのか実験だ」と思い、成形をした。
焼き上がり!
シナモンの甘い香りとカルダモンの上品な香りが融合し、
もうとにかく笑顔にならざるを得なかった。
コーヒーを用意して、
母と2人でコーヒータイム。
焼きたてのシナモンロールをいざ。・・・
わあ〜〜!おいひぃ〜〜〜〜!!
中はふわふわ、外側はこんがり。
カルダモンの香りが鼻に抜けて最高、、。
カルダモン、必須だ、、。
後入れした塩も逆に効いててめちゃめちゃ美味しい。
一口食べるごとに「あ〜おいしい」「うん、おいしい」「うわ、やっぱおいしいわ」と
色んな「おいしい」を連呼しまくった。
2人とも食べる手が止まらず、2個目はお約束の「あれ、半分にしておこうと思ってたのにいつの間にか一個なくなってた」だった。
意外と簡単なのに美味しくできるなんて!
これはまた作るぞ〜!
形も味もさらにアップデートしていくぞ〜!
これ以上賞味期限切れのドライイーストを増やさないためにも。
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