スクラムチームにドラクエ風「作戦コマンド」を導入した話
在宅勤務が増えて外食が激減し、自然な減量に成功しています。
どうも、はちです。
今日はうちのチームについてのお話続編です。
うちのチームの概要はこちら
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3月は純日本に企業にとっては期替わりになることが多いでしょう。というわけで弊社も同じ。
期替わりによくあるのが
・「今期の予算でやっちゃいたい!」
・「今期のうちに売りを立てたい」
・「来期は組織が変わるから・・・」
などなど。
これに伴い、うちにチームも佳境を迎えました。
前提として、チームの中で
・「残業は特別なこと」
・「残業は頑張らなきゃいけない時にやること」
・「チームみんなで使う手段」
という認識があるので、佳境を迎えた3月末。残業をしながら頑張っていました。
そして、いよいよ次のスプリントがピークを迎えるだろうという状態でのふりかえりの中でこんなことに気づきました。
「もうやばい・・・と思ってガムシャラに残業しているAくん」
「それに申し訳ないと思いつつ、残業するレベルか見立てられないBくん」
などなど。
つまり、チームとして"今どれだけ忙しくて、どのくらい頑張るべきか"が見えていませんでした。
リリース日は決まっているものの、
「来週頑張ればなんとかなる」と思っている人がいても「万が一のことを考えて早く終わらせよう」「来週はプライベートの関係でどうしても早く帰りたい」などあるかもしれません。
これは一概にリリース日を決めて、スプリントゴールを決めただけでは解決しない問題です。
ここで「チーム VS 問題のレベル感を共有している事例」はないか・・・と考えた時に思いついたのがドラゴンクエストの作戦コマンドでした。
※ ドラクエをプレイしたことがない方のために作戦コマンドとは何かはこちら。
これをスクラムチームに生かせないかと調べていて参考にした記事が・・・実は、ゴルフのプレイを作戦コマンドに当てはめる記事でした。
これを実際、どう活かしているかというと・・・
【ガンガンいこうぜ】
ちょっと無理(残業)をしてでもSprint Backlogを終わらす。よっぽどのことがない限り立ち止まらない
【みんながんばれ】
通常モード。定時内でパフォーマンスを出す
【いろいろやろうぜ】
今のやり方を見つめ直して、いろいろ試してみる。
【いのちだいじに】
みんな疲れているから無理をしない。有休、早帰り推奨
【じゅもんつかうな】
基本的なやり方だけで特殊なやり方をしない。安定志向。(ちょっと無理やりw)
【めいれいさせろ】
緊急事態。POがタスクをアサインする
これが実際にハマった状態がありました。
具体的には、納期間近で何がなんでも終わらせなくてはならない時に プロダクトオーナーとスクラムマスターの意見の相違が起きました。
SM:「この状況を打開するために、今のやり方より良いやり方を見つけるためにチームの対話の時間を2時間取りましょう」
PO:「いやいや、納期間近じゃん。長期的なスパンで改善の為に時間を使うのはわかるけど、残り1週間で全員の時間を2時間使うのはもったいない。その間に課題を倒すべきでしょ!」
ぐぬぬ・・・
みたいなこと。どうでしょう?皆さんにもないでしょうか?
こういった時にチーム全体で「今はどういうフェーズか」を共有する為に"作戦コマンド"を使うことでチームの方向性が整理できるようになりました。
めでたしめでたし。
主にPjM、PO、セールスエンジニア、AWS ソリューションアーキテクトなどを務める。「映像業界の働き方を変える」をモットーにエンジニア組織を超えたスクラムの導入、実践に奔走。DevLOVEなど各種コミュニティーにおいてチームビルディングやワークショップのファシリテーションを行う