人生と冤罪と下剋上#003

閲覧頂きありがとうございます。HIROKIです。

松山刑務所を出所後、保護観察を受けながら
就職先を探す日々。建築塗装の職人として再び
頑張ってみないか?という話も数件頂いたが、私は
もっと自分の世界、というか視野を広げたくて
水商売の世界に飛び込むことにした。
最初に働いたのは大阪一の繁華街のど真ん中にある
キャバクラの黒服。業務的には少し気が効いて物を運べれば誰にでも出来る仕事。向いてはいたがいかんせん自分がお客様と接点を持つことが少ない。
キャストさんにも黒服の先輩方にも大変可愛がって
頂いたが正直魅力はなかったので早々に辞めた。

お次は大阪の高級飲食店街にあるとあるバー。
当時はオーセンティックもカジュアルもアミューズメントも分かっていなかった。面接の際に出所して間もない事まで全て伝えたが、履歴書の字が綺麗という理由で雇ってもらえた。笑 入ったはいいものの、そこはいわゆる素人キャバクラでスタッフが素人の女の子達に営業をかけてお店に来てもらって、プロのキャバクラ嬢に飽きた金持ちおじさん達が素人を求めてやってくるような変なお店。そして相席させた席に私達スタッフがついてカラオケやゲームなんかをして盛り上げて飲ませて飲ませて盛り上げるというスタイル。まぁ平たく言えばサパーみたいなところ。私は見た目こそパリピだが基本的にはコミュ障陰キャ。そんな私だからこの仕事は最高に向いていなかった。女の子達にも「顔はいいけどおもんないな」「なんでこの仕事してるん?」「絶対向いてないやん」などなどごもっともなご意見をたくさん頂戴しました。まぁでも、お店の売上管理とかも全部私がやっていたしそれなりにやり甲斐もあったので続けていたが、オーナーが酒を飲んだら人が変わるタイプの人間で、昔のことだから詳しいことは忘れたがなんかのきっかけでぷっちーんときて、
その店とはさようなら。
いい思い出はあんまりないが、ここで出会った一人の女性(山本美月似)と、ふとしたきっかけで出会った社長さんとは今でも交友関係が続いていて、かれこれ8年来の付き合いになる。そして同僚だった
先輩2人とも今でも仲良し🫶思い返せばこの時すごく人を惹き寄せる力があったような気がする。

次に入ったお店はいわゆるちゃんとしたバー🍸
したかったのはまさにこれや🥺!!と感動したのを
今でも鮮明に覚えている。見たこともない洋酒がズラッと並んだお洒落なバー。バーテンダーがしゃしゃり出ることもなく、静かに流れるジャズにお客様達の談笑する声、それに加えてシェイカーを振る音。控えめに言って素敵なお店だった。
が、系列にガールズバーがあり、そこにちょこちょこ応援に行ったりすることもあって、そうこうするうちにそのガールズバーの方で店長をしてくれないかと😇私はバーテンダーをしたいのであって動物園の飼育員をしたいわけじゃないのでお断りして退店。
次に入ったお店はオーナーが趣味で出しているお店で水商売はおろかバー経験もゼロ。スタッフはほぼ女の子でそれも近所のガールズバーから引っ張ってきたような、これ色々と大丈夫か?ってお店だった。ひとまず面接をしてもらったが、面接官が
「あなたがウチに入ることによって生じるメリットを教えて頂けますか?☺️」って、、知らねぇよそんなもん(笑)今まで面接を受けてきて一番ウザい面接官だった🤷ちなみにそいつは後日会社の金と備品を持ち逃げして飛んでいた(笑)
まぁ経験者ということもあり即刻採用。
だが製氷機もなく、家庭用のクラッシュアイスか?
ってレベルの氷が出る機械があるだけで、酒の種類も統一性もなければラインナップも薄い。そして
既存のスタッフ達の接客態度もすこぶる悪い。
月売りを聞くと3ヶ月に1回黒が出るかどうか。
この体たらくじゃそうなるわな、って感じなんだけど、入ったばかりで先輩達に偉そうなことを言うのもまた違うのでしばらくは大人しく黙々と仕事をこなしながら、少し慣れはじめて来た頃に自分のお客様に来てもらうようになって、3ヶ月で売り上げを3倍超にまで伸ばした。そうなるといくら先輩だろうが私には何も言えない。そして入店3ヶ月目で店長に昇格し、毎日吐くまで飲んで飲んで飲みまくった。
そんな生活が長く続くわけもなく、ついに体を壊しアルコールアレルギーになってしまった。シェイカーの振りすぎで右手の指紋は全部無くなるし、手荒れで手首から上の皮が全部めくれて夜も眠れないぐらい痛む。それでも毎日カウンターに立ち続けた。
そんなある日、ビルの管理会社の方々が訪れて、
「滞納している家賃払って下さい」と。

???????毎月払ってますが??🤔
オーナーに確認すると、オーナーの本業が
資金繰りに困っていて、私が渡していた家賃や
売り上げの一部を全て本業の資金繰りに全振り
していたと😅😅
とりあえず管理会社の方に説明して、今から
銀行に行ってきて下ろして今すぐ払います。
と行ったが契約の都合上3ヶ月家賃が未納だと強制
退去になるそうで、、泣く泣く閉店することになった。その時ちょうど東京オリンピックの仕事で
建設ラッシュだったので、某ゼネコン会社から  
住むところも全て用意するから東京で一緒にやらないか?という話を頂いた。私は命を掛けていた店も
閉店したし、建築をするなら絶対に東京。とはいえ
自身が現場に出ることはなく、受注調整やらなんやらゼネコン本部としては出来ないアンタッチャブルや仕事を生業としていた。まぁそれはそれとして、

東京に上京して初日、右も左もわからない私は
とにかく新宿へと向かった。そこで衝撃的な場面と遭遇する。妙齢の女性2人がかなり泥酔して前を歩いていた。すると一人の女性が道端で盛大に嘔吐🧟
それはまぁいいとして、その連れの女性がうずくまって吐いているというのに「じゃあ私帰るねー☺️」
って、、この状態の友達置いて帰れる神経、、
ひとまず私は近くの自販機で水を買って渡し、
幸いにも自分の住所を言えるレベルだったので
タクシーを止めてその人の住所を伝え、無事に
発送した。(´Д`)ハァ…なんか疲れたなぁ東京こえぇ
と思いつつもせっかくなので近くのバーに入った。
そこから色んなバーを紹介して頂き、そんな中、
出会ったのが一人の老紳士。明らかに普通の人ではないし、話を聞くといわゆるゲイの方だった。
新宿区内にビルを複数件所有する大金持ちで、
名だたる有名店の開店資金なんかもその人が出しているようで、バーテンダーさん達にとっては脅威の存在だそうで、一見さんお断りのお店なんかもたくさん連れて行って頂いた。で、私がバーテンダーとしてスキルアップの為にいいお店を探しているというと、「じゃあ今から何軒か回るから働きたいところがあれば好きなところ選べ」と。笑
そんなことある?😅と思いながら何店舗も回って、
出会ったのが都内某所のオーセンティックバー。
そこの女性店長の人柄、そしてカクテルが圧倒的に美味しかった。ここでなら私は確実にレベルアップ出来ると考えて、私で良ければ是非!ということで
平日は銀座のクラブで専属バーテンダーをしていたので、週末だけそこでお世話になることになった。
夢にまで見たオーセンティックバーでの修行。
先輩バーテンダーの技術も半端ではない。
めちゃくちゃ怒られたし、正直お金なんてほぼ発生しない。給与云々よりも、これだけの有名店でしっかりした技術を得られるなら、薄給かもしれないが
将来的に考えればこの技術と経験が富を生む。
とにかくここではバーテンダーとして必要なことを
あらかた叩き込まれた。私にとっては一生の財産である。営業後にはみんな私の為に居残りしてくれて、今日はこのカクテル、明日はこれ、というふうに何かお題を決めてひたすら作る。カクテルにはいわゆるスタンダードレシピがあるが、カクテルは時代とともに変遷するものなので、カクテルブックに
載っているレシピは今の時代の人には合わないことが非常に多い。だから、ここはとにかくレシピを覚えることも大事だが、それよりもリキュール、スピリッツの味そのものを知ることでよりお客様のニーズに合わせたカクテルを提供することが出来るから
とりあえずレシピよりも酒の味を覚えろ、という
スタンスだったので店にあるリキュールはひとしきり飲んだ。そうすると不思議なことに多少のヒアリングはするとして、お客様のニーズに合わせたかなり完成度の高いカクテルを作ることが出来る。
ちなみに私にが作れるスタンダードレシピのカクテルの種類は30ぐらい。笑 逆に、オリジナルカクテルは200種類は余裕で作れる。正規のレシピで正規のものを。それも確かに大事。だが根本的にアウトロー気質な私はそんなのおもしろくない🤷自分のオリジナルカクテルで「おいしい!」と言って頂けたときの喜びは得も言われぬものがある。

そうして、昼夜とバタバタと忙しくも充実
した日々を送っていた時に母からの鬼電。
出てみると、、、

「あんた指名手配らしいけどなんかしたんか?」

は😅???????


次に続きます🙆😺

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