文章が人の心を動かす 《夢に賭ける者》反響
自分の全てを賭けて夢に挑む人を書きたい。そんな気持ちで始めた《夢に賭ける者》の企画は予想外に多くの、そしてこれまでにない反響を頂いた。
それらに接する中で、記事が持つ力と可能性を改めて感じました。具体的な言葉にすると、
文章が人の心を動かし、人生にも影響を与えることができる
ということ。また読者との交流の中で「自分がどうなりたいか」という根源的な部分が明確化したこともありました。今回は反響から得た気づきも含めた振り返りです。よろしければお付き合いくださいませ。
得られた反響の数々
今回の記事は初めてnoteの公式マガジンに登録されました。登録してくださったであろうランニングクリエイターの神谷さんからもコメントを頂きました。
またありがたいことにnote編集部のお気に入りマガジンにも選んで頂き、アクセスは5000を突破しました。これまでの中でも多くの方に読んで頂けた記事になりました。
自分が書かなければ世に知られなかったことを書く
もともとこの記事を書こうと思ったのは、純粋に「小薮」という一人の陸上指導者の凄さを多くの人に知ってもらいたかったからでした。彼の陸上に賭ける情熱も、その戦略的な考え方にも、そして出した結果にも、以前から私は心を動かされ続けてきたし、刺激を受けていました。
でもその彼の凄さは一部の陸上関係者しか知らない。
「県を制覇した高校のスポーツ指導者」というのはやはり凄いのだけれども、それがメジャーかというと(種目などにもよりますが)そうとも限らない。
多くのメディアが取り上げるのが「スター」選手。スターは本当に多くの人を惹きつける魅力を持っている。だからメディアは皆が注目するスターを追いかけるし取り上げる。需要があるのだから当然。だがここで、自問する。
他の人も取材するなら、自分が取材しなくてもいいのでは?
物事を多面的に捉えることは必要だし「スターの知られざる一面に迫る」というのはもちろん意味がある。関心も集めます。それを発掘するのもすごくやりがいがある。が、自分はどちらかといえば「あまり注目されていないけど、実はものすごい」選手やその戦い、挑戦を描くことにやりがいを感じるタイプでした。そしてその選手がスターダムにのし上がるまでを追いかけたい。どちらがいいとかではなく、価値観の話。
自分が書かなければ、世に知られなかったことを書く
これが自分の重要な価値観であり、信条の1つです。彼の記事もその信条に基づくもの。彼にスポットを当てた記事はまだ誰も書いていないし、彼を取り上げる予定のメディアもない。つまり自分が書かなければ彼のことを書く人はいない。
なら自分がそれを伝える人間になろう、そう思ったのでした。
正月、彼と2人でラーメンを食べながら。
文章が人の心を動かし、人生に影響を与える
で、書いてみて反応はどうだったか。
彼の元には続々と記事を読んだ同僚や仲間たち、それに恩師から激励の連絡が届きました。陸上のトップ指導者や10年間連絡をとっていなかった旧友からもリアクションがあったと。
すごい!こんなに頑張ってるの知らなかった!刺激を受けた!自分も頑張る!応援してるよ!頑張れ!・・・・
それを聞いた彼はどう思ったか。
有名でもない一教員の自分が、多くの人に刺激を与えられるんだという驚きがありました。指導する生徒や保護者にも自分のことを知ってもらう機会になりましたし、モチベーションがグッと上がった。嬉しかったですね。
こういう話を聞くと、書いてよかったとつくづく思う。確かに彼はスターではないし有名人でもない。しかし、いやだからこそ書いた甲斐があったと思う。自分にしか書けないものだったから。その文章が新しい心の動きや人の繋がりを生み出すきっかけになったと感じることが出来たから。
記事が人の心を動かし、人生にも影響を与えることができる。
そういう「文章の力」をよりダイレクトに感じることが出来ただけで十分だと思ったのでした。
補足:自分も夢に挑む人間でありたい
最後に一つ。今回の記事を取り上げて下さった方がおられまして、ハッとさせられました事がありました。自覚していない自分の内面に気づかされた気がして。
《夢に賭ける者》を始める理由について、私は「周りに夢に挑む同世代が増えてきたから」と書きました。そしてそれは偶然ではなく挑戦できる年齢を迎えたからだと。でもそれは違うのでは?という指摘をこの方から受けました。
まわりにそういった方が増えているのは、ご本人が書かれてある通り、きっと偶然じゃない。ただ「偶然ではない理由」は彼の書いた点と違うところにあるのでは? きっと彼も「夢に賭ける者」のひとりで、きっとそういう人同士が繋がっているのではないでしょうか
これを読んだ瞬間、ハッとしました。
去年は自分の価値観が揺さぶられる出来事、今後の生き方を真剣に考えさせられる出来事が次々と起きました。頑張ることが出来る幸せを去年亡くなった友人が教えてくれたということもありました。
悲しいことも含めたいろいろな経験をする中で、自分の人生に悔いを残さないという強い思いを抱くようになっていきました。心境の変化の中で、自然と周りにいた挑戦者に引き付けられていったのかもしれない。gatsu森さん、気づきを与えて頂きありがとうございました。
◆◇◆
さて、次はどんな「夢に賭ける者」に会いに行こうかな。
時間がなかなか取れず、かなり時間はかかるかと思いますが。
次回もまた、こうご期待。
(了)
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