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「みりこてん」から「プッククン展」へ① #窓18ギャラリー -変わらないを描くために

 
大文字の送り火も終わり、雨と共に一気に秋めいた京都。

真夏の太陽のもと、結局本編同様(!)4週に渡り展示させていただいた
窓18ギャラリー「みりこてん」アンコール「セイギのイヌコさん」
先週末をもって無事終了しました。


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公園や美大に近い、事務所の立地を生かして
オンラインの世界からこぼれ落ちる、子どもや高齢者にも届くよう
ポスター的に、マンガや絵本を展示する #窓18ギャラリー

漫画家、絵本作家を目指す方々
地域の伝統文化・産業のバトンを次世代に渡すべく奮闘中の方々の物語を
週替りでお届けする、オムニバス路上「個展」です。

本編最終週には、みりこさんご本人にもお越しいただきました。

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応援してくださるみなさんに「お歳暮がしたい」が口癖のみりこさん。

そこで、展覧会に足を運べなかった方にも、グッズや直筆のお手紙の届く
サンキューレター企画8/31まで開催中。ぜひ!↓

そして、今週8/16からプッククンさんを第二回ゲストにお迎えし
「プッククン展」を開催しています!(前編〜9/12、後編〜10/10)

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noteと連動する前編は、すでにnoteで発表されている作品から
晩夏から初秋にピッタリの4作品をセレクトし、ご紹介します。

第一回作品はこちら「牛乳」
日々の小さな変化から思い出した、幼い頃のある「事件」。

第一週の今回は
展覧会キャッチから垣間見たプッククン漫画の世界観と
これから四週にわたる展覧会の予定について、書いてみようと思います。

変わること変わらないこと


プッククンのクンは君ではなく。だからプッククンさん。

2020年5月から、noteで日々コメントのやりとりを続け
一年かかって描き続けた漫画は、「いつの間にか」150作品に及ぶそう。


プッククンさんを知るそもそものきっかけは「冷蔵庫企画」
冷蔵庫にまつわるテーマなら何でもOKの企画に、その漫画がありました。

モノクロームな日常に、顔のパーツを省略した表現。
けれどどこか温かみがあり、背伸びした感じがない。


日常を描く漫画は、具象と抽象のバランスが難しいですが
そこに独特のセンスを感じました。

…と思ったら、フリーザ漫画賞を受賞されていました!

この企画をきっかけに私も読者の一人となり
展覧会へのお願いをしたところ快諾いただき、第二回ゲストへ。


勢いだけで走り切ってしまった初回「みりこてん」のミラクルに感謝しつつ今回、まずは共通のビジョンをつくるところから始めました。
やり取りを重ね、完成したポスターはこちら。

プッククン展 ーいつもと変わらない いつもの街からー

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前編:セレクト一頁漫画展 8/16(月)〜9/12(日)
後編:アンコール展 9/13(月)〜10/10(日)
場所は京都市左京区。くわしくはこちら

プッククンさんの漫画のテーマは
アラサー独身男子の実録・丁寧な暮らし。

日常漫画であること、飾らない、普段着のというイメージから
最初に「いつもと同じ」というキーワードが出てきたものの
プッククンさんの描く、料理、洗濯、掃除、食べる、寝る、の日々に
同じものはなく、ちょっとした違和感のあった私。

そこで「いつもと同じ」の主語を探し、キャッチボールを始めました。

いろいろな方向からボールを投げるうちに

①住宅地の一角での展覧会であること
②作者も街の一部であるということ

のイメージから
プッククンさんの日常をぐーんと俯瞰する画が見えてきました。

一見変わらないように見える日常も
虫眼鏡をかざしてみれば、少しずつ違って見える。

だけど一方で、どこか遠い街のだれかの日々を意識の片隅に描けば
変わらない大きな物語の一つになる。


禅問答のようなキャッチができあがって
改めてこの企画の着地点を考えて始めています。

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今後のプッククン展


さて、この展覧会の今後三回記事の予定をざっくりご案内します!

二週目:
日常漫画を描いているのにご本人については謎に包まれたプッククンさん。
過去のエッセイ漫画をひもとき、観察眼に迫ります。

三週目:
プッククンさんのナビゲートで、
プッククンさんを構成する漫画から、広大な漫画の海を泳いでみます。

四週目:
他の方の書いたテキストエッセイの漫画化
noteでのコラボ作品の試みについてご紹介します。


エッセイ漫画から
「スポークスマン」としての新しい漫画の可能性まで。

変わることのどこに境界線を引いて変わらないを描いていくのか
これからのプッククン展をぜひ、お楽しみください!

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ご本家・プッククンさんからの展覧会のお知らせです。
実は「牛乳」前のお話があった…!

みりこさん通信【みりマガ】早くも3号目。
新しい挑戦のお知らせもあります。


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最後まで読んでいただきありがとうございます。心から感謝します!