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【海外移住】ゲイが日本に帰国して思うこと

台湾生活5年半を終え、日本に帰国してはや3ヶ月とちょっと。
最近結構悩んでいる。

ズバリ、「仕事」と「生きる環境」だ。

まず、仕事に関してだが、しばらくフリーランスで働いてみようと思い、
帰国後いろいろ動いてきた。

しかし現状は思っていたより大分難しい。

働く場所と人との付き合いを限りなく「自由」にしたくて始めたのだが、
何事も一人で、結構寂しい。
ビジネスの観点でアドバイスが凄く欲しいのが今の心境。

コロナ渦のこの社会、
「フルリモート」で働ける求人が結構あることに気づき、
企業に属しながら並行して自分のサービスを追いかけるのもありかなと、
最近仕事を見ていたりする。

しかし、日本の企業で今まで通りのOPENな僕は実現できるのだろうか。

台湾で働いてきて、一番良かったことは、
「ゲイ」として存在していても受け入れられる。とわかったこと。

僕は前職の入社の挨拶の際、100名近い社員の前で、
自分がゲイであること、またYoutubeやっていることを公表した。
もちろん重い感じではなく、ちょっとユーモアも交えながら。笑

社員はみんな拍手で迎え入れてくれ、女子社員なんかは興奮して色々話しかけてきてくれた。

「ゲイであることは個性の一つであって、むしろ個性があっていい。」
こんなことを言ってもらったこともある。

日本の企業でこれを経験したことが、僕にはまだない。

新卒から約5年間、東京の企業で働いてきたが、ゲイは公表しなかった。
「まずは様子見」そう思って働いていたが、後に黙っていようと心を決める。

七光り息子が直属の上司だった時、僕は散々嫌な思いをした。
公開叱責、3時間立たされる、Facebookの女友達を仕事中紹介させられる等はまだ我慢できた。

しかしある時、なんかの話のついでに
「オカマなんか気持ち悪ぃ、死ねばいい」とニヤニヤしながら僕に語りかけた。
またある時は、「お前、男好きなの?気持ち悪りぃ」と弄られた。
もちろん、当時上司は僕が本当にゲイだとは思ってないだろうし、知らない上で。

その後も、その人がアメリカ留学中にゲイにあって不快だったという話をされたりと、彼のホモフォビアっぷりは続いた。

そんな環境で、「あっ、僕男性が好きです。」なんて言えるわけなかった笑
恐らく、過去にその上司の周りにLGBTQ当事者がいたとしても言えるわけなんかなかっただろう。
なぜなら、そいつは自分を攻撃してくる存在なのだから。

話を戻すが、台湾から日本に帰ってきてつくづく思う機会がある。
まだまだ日本の社会では、同性愛者の権利は乏しく、差別されている。と。

最近のニュースで、栃木県のとある市議が「パートナーシップ条例」をめぐってこんな発言をしている。
「僕は差別主義者ではありません。」とした上で、
「同性愛者は、隠して静かに生きて欲しい。そちらの方が美しい」

これを聞いた当事者の僕は、明らかに差別だと感じるが、
「差別じゃない」と頭につければ、
市議会という公的な場所で何を言っても自由なのだろうか。
仮に思っていたとしても「言葉を選ばないのだろうか。」と感じた。

同性愛を受け入れて社会が混乱している国は一体どこにあるのだろうか。

しかしながら、そんな日本の社会も時代は新しくなり、変化してきている。
着実にLGBTQに対する法整備への意識は高くなってきているし、
嬉しいことに、新しい世代はダイバーシティへの意識を持っている人が多い。

これからの日本は性別、人種に捉われない社会になるよう、
そのために自分たちにできること。
まずは、一人ひとりがその存在を知ることから始めればいいと思う。

もし周りにLGBTQ当事者がいないからよくわからないと思っていたとしても、
あの時の僕と同じように「言えない。言いたくない」社会の環境からOPENにしていない人がいて、
だから知らないだけかもしれない。

性的指向を、個人の仕事の能力や人柄とリンクさせるべきではないし、
性的指向を理由に、家族を形成する自由や権利を妨げられるべきではない。

そんなに難しいことなのだろうか。

「あー理解のある会社で働ければ、幸せだろうなー。それだけで安心して一生懸命働けるのになー。」と切実に思いながら仕事を探している。

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