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【福島】富岡町で震災を学ぶ

2021年12月に冬の青春18きっぷを利用して福島県沿岸部を旅した。

前回までは福島県の双葉、浪江を訪れた様子をお届けしたが、今回は2日目に訪れた富岡町の様子をお届けする。もちろん今回も震災に関連する施設を訪れた。

旅の始まりはいわき駅から

今回はいわき駅前に宿泊した。
前日の夜にメヒカリと福島の日本酒を堪能してかなり酔ってしまったが朝は問題なく起きれた。

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少し肌寒いが快晴で良い朝だ。ファミマで買ったコーヒーを片手にホームへ。

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普通 原ノ町行き

7:51 いわき発→8:30 富岡着の常磐線に乗り込む。

福島県富岡町に上陸

いわきを出発した列車は前日と同じ行程を進む。晴れている割に太平洋は荒々しかった。

列車は富岡駅に入線。
自分を含めて下車したのは4人。皆さんこの町で働いている様で足早に駅から出て行ってしまった。
自分はしばらく駅の写真を撮る。

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到着したホームとは反対から撮影
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今回の目的地は2つ。
1つ目は7月11日にオープンした「とみおかアーカイブミュージアム」。もう1つは「東京電力廃炉資料館」だ。

廃炉資料館は予約制で時間が決まっているのでまずはアーカイブミュージアムまで徒歩で向かう。

駅の近くにはこんな表示が。当時の津波で富岡駅は大きな被害を受けたのは知っていたが8メートルの津波なんて想像もつかないほどの大津波だ....

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先日の双葉とは違って人影はまばらだが人々の生活感は感じる事ができる。車の通行も頻繁だ。「さくらモール」というスーパーもあったが時間も無かったので寄れなかった。

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後ろは東電廃炉資料館
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バドミントンの桃田選手は双葉の出身とは知らなかった。

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今回もこの看板を目にする。多くの車が直進していくが自分は左に曲がり歩みを進める。

途中、富岡町役場近くの常磐線の高架下にこんな絵が。

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「日本一小さな漁港」という一言に惹かれて行ってみたくなったが立入禁止区域になっているらしく誰も行けない様だ。

駅から30分位で「とみおかアーカイブミュージアム」に到着。開館時間が9時だったからちょうど良い時間配分だった。

とみおかアーカイブミュージアム

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2021年7月11日にオープンしたので建物も綺麗だし広々としている。

展示は富岡町の歴史から始まり震災・原発に関するものまでかなり豊富で富岡に訪れた際には絶対に行ってみてほしい場所だ。

展示物もただ説明書きがあるのではなく住民が語る思い出も併記されており、人々のかつての生活をイメージをしながら見学を進める事ができるのは非常に良いと思った。人々の生活が震災でどの様に変わったか少しでもイメージが付くのではないかと感じる。

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震災前の富岡駅、夜ノ森駅の様子も再現されており鉄道マニアも必見だ。

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震災前の富岡駅
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震災前の夜ノ森駅

展示コーナーには津波に飲まれてグチャグチャになったパトカーが展示されている。
2人の警察官が殉職し1人は現在の私と同い年の20代の警察官だった。
流石に人が亡くなったパトカーの全景を撮る事ができなかったのでドア部分のみ撮影。

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資料コーナーを出ると住人たちがかつての街並みを再現したジオラマの様なものが展示されている。当時の人々の思い出が沢山書いてあり、内容は生活を感じる内容や震災当日の出来事など様々だ。
来る前に街の散策をしておくと何処が今どうなっているか理解しながら見る事ができるので面白いのではないかと思う。

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富岡駅
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たまたまの行動が命を救ったのだろうか

最後に外の映像コーナーへ。
数本作品があったが時間も無かったので原発で離れ離れになった犬と飼い主のアニメを見た。

かつて森絵都さんの「おいで一緒に行こう」という原発20キロ圏内に残されたペットたちを救う活動をしている方々の本を読んだのを思い出しながら作品を見たがペット絡みの作品は自分が飼っていた犬を思い出して見るのが辛くなってしまう。

震災の被害を受けたのは人間だけではなく動物もというのを忘れないでおきたいと改めて感じた。
興味がある方はぜひ森絵都さんの著書をチェックして頂ければと思う。

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避難先で子供が書き残した日記

展示と映像をじっくり見て約1時間で見学は終了。駅からは遠かったが充実の内容で来て良かった。

東京電力廃炉資料館へ

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アーカイブミュージアムを訪れた後は「東京電力廃炉資料館」へ。

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コロナ対策で見学時間が決まっているので予約した10:45に間に合うように10:35には到着。待合室のような場所に通され時間まで待つ。

見学時間は10:45〜12:15の90分間。
フリーでも入場できる様だが様子が分からなかったので今回はツアーに参加。上記以外の時間も設定があるので詳しくはウェブで。

全体的に原発ができてから震災、その後の廃炉に向けての作業を一通り展示しておりかなり充実している内容だ。

ツアーでは多くの場所を省略して要点だけ見学するのでフリーで来てじっくり見る方が絶対に良いと感じた。ビデオをひたすら見て展示資料が見れないのは残念だった。(あと身勝手な見学者がいて時間通り見れず電車に間に合わなくなるので途中で抜けることになってしまったのも残念だ)

もしこれから訪問する方は事前に連絡をしてフリーでの見学が可能か確認することをオススメする。特に感染状況によって閉館することもあるので注意が必要。

電車の時間がギリギリになってしまったので途中で抜けて小走りで富岡駅に向かう。次回は時間に余裕を持って来たいと思う。

まとめ

今回の記事で2021年12月に訪れた福島県沿岸部の様子は終了となる。

震災から10年という節目に訪れることができて非常に良かった。東京にいると被災地の現状を把握するのは難しく、オリンピックの聖火リレーもそうだが震災後の「綺麗な部分」しかメディアでは見ることが出来ない中で自分自身の足を使って訪れることの大切さを再認識した旅だった。

次回は今回の旅で訪れた場所のリンク先をまとめた記事を掲載しようと思う。

今回訪れた場所
とみおかアーカイブミュージアム

東京電力廃炉資料館

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