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好きなものを作らせるという無責任

先日、教員時代の教え子から連絡をもらいました。

その中でイチバン心に残っていることは、「卒業制作を含めて、何か適当に作ればいいということが、エンジニアになるにあたって、何の意味もないということを身をもって知りました」というものです。

卒業研究を担当することが多かったのですが、まず最初のハードル(というより学生に理解させた上でアクションを起こさせるが正解ですかね)が、「好きなものを作ればいい」というものではないよ・・・ということを伝えることです。

このタイミングでまあまあな反発があったりするワケですが、冒頭に書いた教え子もその1人だったワケです(苦笑)

「好きなものを作ればよい」というフレーズは、そもそも無責任ということもあるのですが、ビジネスの匂いを全く感じず、厳しい言い方をすれば「言われたことをやっていればよい」という「ワーカー」視点の教育でしかないと思っています。

実業系高校で、当たり前のようにビジネスに関する授業が展開されているご時世、大学や専門学校などの高等教育機関に在籍しながら、ビジネスの匂いがしない・・・というのは残念すぎます。

学んだことを仕事に活かしてほしいというより、様々な角度から物事を見るための1つの視点として、早い段階から「ビジネス」を少しでも意識できるようになると、仕事への向き合い方やアウトプットが確実に変わります。

冒頭に記した卒業生は、気づくのが遅かった・・・と言っていましたが、気づかないままでいるよりは遥かにマシなので、ここから勝負していけばいいのでは・・・と伝えました。

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