四徳は君子への道 (論語 公冶長篇)
こんばんは。中国古典を中心に日々の組織運営、自己成長に役立つ記事を書いて、自分と組織の成長、そしてこのnoteを読んでくださった皆さんのお役に立てる人間になれることを目指しています。
さて、今回は論語から君子の備えるべき徳についてのお話です。
子、子産を謂う。君子の道四つあり。
その己を行うや恭(きょう)、
その上に事(つか)うるや敬、
その民を養うや恵、
その民を使うや義。
(意味)
子産の行いは君子の道にかなうものが四つある。
①自分自身の行いはあくまでも慎み深くてたかぶらず、
②主君に仕える尊敬を旨として礼を失わず、
③人民を養うのには恩恵を施して無理をせず、
④国家の仕事に人民を使用するときには繁忙期を避け、公平に施す。
孔子の唱えるリーダー像が、よく表現されています。
①、②「恭敬」の態度は一見頼りない感覚を持たれるかもしれませんが、物事を判断する上で自己を押し出さないことで構成員が自律的に行動する土台になります。
③、④の態度は、構成員の方を向いて仕事をするということです。このような基本姿勢も、同じく構成員の自律的行動を起こしやすくする土台といえるかと思います。
徳とはつまり、こういうこと?
孔子の説く君子の徳とは、人民が安心して実力を発揮できる環境、人民を包み込むような存在、という見方ができるかと思います。
それだけでは組織が動く訳ではなく、適切な方向を示し、動機付ける、そして賞罰を与える事で組織は正しい方向に向かいます。
しかしそれも、四徳の土台に乗っかることでその推進力は何倍にもなると考えられます。
論語と韓非子
古典のなかでよく組織運営やリーダーシップの書として読まれるのが、「論語」と「韓非子」です。この儒家思想と法家思想は性善説と性悪説、水と油のように二元論的に言われることがありますが、どちらの要素も取り入れるべきなのだと思います。
前述のとおり、通常は四徳の土台に乗っかり、非常事態的対応においては法家的な統治が、自分流かな。置かれている環境、リーダーの素性に大きく依存しますので、あくまで今の自分は。
(参考、引用)
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