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チームビルディング|明るい将来を語る

 こんばんは。中国古典を中心に日々の組織運営、自己成長に役立つ記事を書いて自分、組織の成長、そしてこのnoteを読んでくださったみなさんのお役に立てる人間を目指しています。

✅ 上位組織の方針はそもそも曖昧

 チームは、何かしらの上位組織(例えば会社、地方自治体、国家)に所属し、その方針のもとにミッションが与えられ、これを達成するために所属メンバーが働きます。

 当たり前のことを書いてしまいましたが、明快な方針のもと、達成するべき目標がが適切に各組織に配分され、明確なミッションを掲げてチームでアクションに落とし込めている、という方は、この記事は読み飛ばしてください。

✅ 方針展開

 形式上、方針展開を行なっている組織は多いと思います。そしてその方針展開は毎年度末に見直され、翌年度の方針が徐々に変化していく。この流れは会社としては当然のように存在します。

 がしかし、果たしてこれは本当に有効に機能しているのでしょうか。最末端のメンバーは自分の仕事が、会社の方針とどのように紐づいているのか、自分の仕事が達成したら会社は、世の中はどうなるのか、理解しているでしょうか。

 社会の価値観が激動し、組織の取り巻く環境がどんどん変化する中、先読みをして自信を持ってここに進めば明るい未来が待っている、と言い切れて、そのストーリーみんなが納得して進める、という状況はなかなか考えづらいものです。

✅ 現場リーダーはどうするか

 従って、会社の方針が「原則」しか言っていない、会社は明快な方向を示していない、という不満はその通り。チームのメンバーと1on1を行うと、必ずこのような回答が数名から出てきます。

 しかし、です。しかし、会社の方針が曖昧だからあなたの日々の行動は定義できないのでしょうか?もし、会社が明確な方針がモヤモヤしている場合、現場で具体的な仮説検証を行なって、現場の小さな気づきからそのモヤモヤを一つ一つ晴らしていく、そして頂上に到達した時、そのモヤモヤが晴れて、会社の曖昧な方針が具体的な事業の成功として現れてくるのではないでしょうか。

 この現場の小さな気づきと「原則」的なモヤっとした経営陣の曖昧な上位方針を結びつけて「意味づけ」を行うことこそ、チームリーダー、役職では課長・係長クラスの人間がやるべきことなのだと考えています。

 現在ではSDGsやESGを経営陣が声高に叫んではいるものの、現場レベルではどう繋げればいいのか?繋げ方までは会社は提示してくれません。
 よって、チームを率いるリーダーは、自分たちのミッションが社会または会社の価値につながっているんだ、というストーリーを仮説でも良いので語れることが大事です。そして何度も繰り返すのです。

 私の部下の今の20〜30代の若手は、仕事は給料のためにやる、という意識の人よりも、仕事の意味づけ(Why)を重要視する人が多いです。
 貢献できる相手は、社会、会社、組織、仲間、大小さまざまですが、何かに貢献するという「意味」を仕事での充実感と捉えています。とっても素直なんです。

✅ 意味づけ

 繰り返しますが、彼らにとって、今苦しくても自分の仕事が達成したら、こんな「明るい将来」が(自分に、そして社会に)待っているんだ、というストーリーを繰り返し語ることこそが彼らを組織にエンゲージさせる勘所ではないかと思います。

「木の根幹のようなどっしりとした原則」を示す。それを部下は枝葉を成長させて「具現化」する

 貞観政要から言葉を引用します。
 目まぐるしく環境が変化する現代だからこそ、原則に忠実な行動指針を示して、部下がその指針のもと、思いっきり動き回り成果をあげる組織、理想的ですね!


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