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論語のなかの「数」
ちょっとした発見
論語の言葉には、数字を用いたものが多く出てくることに、ふと気づきました。
齋藤孝さんの「声に出して読みたい論語」には、百言が収録されていますが、そのうち実に十二の言葉に数字が象徴的に使われています。
吾れ十有五にして学に志す
一を聞きて十を知る
三たび思いて而る後に行う
一隅を挙げてこれに示し、三隅を以って反えらざれば、則復たせざるなり。
我三人行なえば必ず我が師を得。
二三子、我を以て隠せりと為すか。
子、四つを以って教う。文、行、忠、信。
子、四を絶つ。意なく、必なく、固なく、我なし。
三軍も帥を奪うべきなり。匹夫も志子を奪うべからざるなり。
予れは一を以ってこれを貫く。
益者三友。損者三友。
君子に三畏あり。
参照 声に出して読みたい論語(齋藤孝著 草思社)
勿論、本書を書いた齋藤さんの選定を経ているため全文に占める割合を示しているわけではありません。しかし、非常に簡潔な言葉の中で、数字が実に象徴的に使われているのだな、と感心しました。
パターン①三つの要素「キーポイントは3つ」式
これは現代においてもプレゼンテーションで聞き手を引き込むための表現ですね。上記引用をざっと眺めると、「三つの〇〇」、「四つの〇〇」という表現が多いですよね。やはり3つ程度が人の印象に残り、そして本質的なエッセンスを絞ると3つか4つになるということなのでしょうね。2500年前から人間のキャパシティがそんなに変わることもないでしょう、ワーキングメモリも並列できるのは一般的な人で3つくらい、ということも言われています。
パターン②対比「一を聞きて十を知る」式
最初に出した数字に対して、次に出した数字を対比してインパクトを与える表現と言えます。
論語の魅力
孔子やその言葉を編纂した弟子たちがどのような意図をもっていたかはわかりませんが、こういった数字を活用しコンパクトな字数で頭に残る表現も、論語の魅力かなと思います。
(参考)
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