【エッセイ】三人称鉄塔さんが出演した年始ドラマ「夜光漂流」【批評】
「ゲーム実況」がテーマの年始ドラマ『夜光漂流 MIDNIGHT JELLYFISH』を見逃し配信で視聴しました。
第一話は都会のシェアハウスに住むイケメン宅配人の物語。正直な事を言ってしまうと昨今のいい加減宅配人のニュースがよく話題にあがっているせいか物語に集中できませんでした。お笑いコントなのに悲鳴が上がる的な。
「ほふく前進はいかんだろ」
「ゲーム脳過ぎ」
シュタインズ・ゲート以降中二病主人公キャラが一時期流行りましたがその影響なのかなと思ったり。そういえば宅配人が女性を助けようと部屋に突撃するって伊坂幸太郎作品にも影響を受けているのかなぁなんて。
第二話は賽助先生こと鉄塔さんの登場回です。アルコ&ピース酒井健太さんに似た髪形の「ヒロタカ」と、三人称鉄塔さんが演じる「クズP」二人の実況者がメインの話でした。本人に近い役を演じるのは難しいという話をどこかで聞いたばかりだったので心配していたのですが、鉄塔さん見事に憎まれプロデューサーを演じきっていましたね。「昔取った杵柄」といったところでしょうか、思ってた以上の見事で素晴らしい演技でした。
時々出てくる登場人物名と日時を見て思い出したのが、『街 〜運命の交差点〜』と『SIREN』。どちらもオムニバス形式の名作ゲームです。オムニバスとは、登場人物のキャラクターを紹介をしつつ話が進んでいき、中盤から終盤にかけて登場人物全員が絡み合うという、それぞれの短編が集結し一つの物語となる長編ストーリーモノです。15分ドラマの全六話構成でしたが、もっと話数と時間が多ければ、シェアハウスの個性派住人たちもがっつりメインストーリーに食い込んでいたでしょうね。
オムニバス作品ってセンスが必要ですがうまくいけば爽快な作品になるんですよね。先述した伊坂幸太郎さんの作品がまさにそうで、私もいつかそういうの作ってみたいものです。
最終回を見たあとの感想はというと、辛口になってしまって申し訳ないのですが、第一話の主人公櫂くんが辻褄合わせキャラになってしまってそこが残念だったなぁって。真面目な人かと思いきや、急に「ほふく前進」「不法侵入」するアウトローに変貌しキャラが定まらず、現実に引き戻される場面がいくつかありました。いくら熱心なゲーム配信ファンだからってそこまで非現実的なことはせんだろ、とか。
あともう一つ申すならば、第一話のタイトルを「櫂の大冒険」とするなら、二話目以降のタイトルも遊んで欲しかったかなって。
アニメだと田舎が舞台になりがちですが、ドラマってやっぱり都会が舞台のほうが面白いですね。辛口を言ってしまいましたが総合評価としては
「夜光漂流、面白かった!」
この一言です。鉄塔さんが出演していたことを抜きにしても、『街 〜運命の交差点〜』を彷彿とさせるすごく楽しい作品でした。ロケ地の喫茶店に行ってみたいくらいです。創作する上で勉強になったしとても面白かった「夜光漂流」の感想と批評は以上となります。
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