その時あなたは何してた？： 2001年 第1次小泉内閣発足
過去を振り返るとデジャブというか、現在の事象を示唆していた出来事があるものだなと感じます。2001年、あなたは何歳でしたか？
新語流行語大賞は、「小泉語録（米百俵、聖域なき構造改革、恐れず・怯まず・捉われず、骨太の方針、ワイドショー内閣、改革の痛み）」受賞者は小泉純一郎でした。
主な出来事は、9.11米同時多発テロ、タリバンがバーミヤンの大仏破壊、米英軍アフガン攻撃、えひめ丸事故、、ＷＴＯが中国加盟承認、イチローＭＬＢでＭＶＰ＆新人王、池田小に刃物男・児童８人殺害事件、しし座流星群が大出現、愛子さま誕生などでした。
21世紀の始まり、時代の転換点だったのでしょうか？
物凄く印象に残る出来事の多い年でした。
9.11も衝撃的でしたし、イチローの活躍も嬉しかったです。
2001年：「第一次小泉内閣発足」
主流派でない小泉氏が、自民党総裁選挙で勝てたのは「自民党をぶっこわす」と叫んで、自民党でありながら、既得権益と戦ってくれる戦士のような格好良さ、ワイドショー的な歯切れの良い言動にありました。
55年体制の終焉の象徴であった細川内閣でやり遂げた選挙制度改革で導入が決まった小選挙区制度も小泉さんに味方しました。
小選挙区制は、２大政党による政権交代を可能にするだけでなく、非主流派の小泉首相が、自民党をコントロールする劇場型選挙を可能にするものでもありました。
「郵政民営化、賛成か、反対か」民営化に反対する者を公認せずに、刺客を送り込むという選挙戦術は小泉首相の武器になりました。
小泉語録の「米百俵」、「聖域なき構造改革」、「恐れず、怯まず、捉われず」は、全て第1次小泉内閣発足時の2001年5月7日の所信表明演説の中に出てくる言葉です。
米百俵については、スピーチの結びの中で次のように語られました。
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明治初期、厳しい窮乏の中にあった長岡藩に救援のための米百俵が届けられました。米百俵は、当座をしのぐために使ったのでは数日でなくなってしまいます。
しかし、当時の指導者は、百俵を将来の千俵、万俵として活かすため明日の人づくりのための学校設立資金に使いました。
その結果、設立された国漢学校は、後に多くの人材を育て上げることとなったのです。今の痛みに耐えて明日を良くしようという「米百俵の精神」こそ、改革を進めようとする今日の我々に必要ではないでしょうか。
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と、小泉首相は語りました。
更に、聖域なき構造改革や「恐れず、怯まず、捉われず」に関しては、次のようにスピーチの中に登場しました。
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私は、「構造改革なくして、日本の再生と発展はない」という信念のもとで、経済、財政、行政、社会、政治の分野における構造改革を進めることにより、新世紀維新とも言うべき改革を断行したいと思います。
痛みを恐れず、既得権益の壁に怯まず、過去の経験に捉われず、「恐れず、怯まず、捉われず」の姿勢を貫き、二十一世紀にふさわしい、経済・社会システムを確立していきたいと考えております。
新世紀維新実現のため、私は、自由民主党、公明党、保守党の確固たる信頼関係を大切にし、協力して、聖域なき構造改革に取り組む「改革断行内閣」を組織しました。
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小泉首相が所信表明演説で述べた「聖域なき構造改革」とは、何だったのでしょうか？
小泉首相が目指したのは、いわゆる小さな政府で、民間ができることは民間にという基本的な考え方と地方への税源移譲で、地方でやれることは地方で、ということだったと思います。
金融危機は、小泉内閣発足の要因でしたが、金融危機後の不良債権問題といった足枷が、財政改革を難しくし、小泉改革の一丁目一番地の「郵政民営化」も郵政600万票を理由に自民党内の抵抗勢力の抵抗にあいました。
2001年5月7日に所信表明した聖域なき構造改革の象徴であった郵政民営化法案は、2005年8月8日の参議院で否決されました。
しかし、ここからが小泉劇場の真骨頂でした。即日、いわゆる「郵政解散」と呼ばれる衆議院解散にうってでました。結果は、改選前議席212を296に伸ばす圧勝劇を演じてみせました。
その小泉政権も自民党総裁任期満了に伴う2006年9月20日の自民党総裁選挙で安部晋三が選出され、2006年9月26日に新内閣へバトンタッチとなってしまいました。
郵政選挙圧勝から僅か１年、もう少し長く小泉劇場を見ていたかったと思います。なぜならば、構造改革や規制改革の先にある日本が成長・発展していくための成長戦略が欠けていたと思うからです。
「痛みに耐えてよく頑張った、これからは成長だ」という小泉劇場を見てみたかったです😄
後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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