百物語65話目「わらわは姫じゃ」(実話怪談)
以前に「能力を閉じる話」で出てきた、居候をさせてもらっていた友達の話。おばあさんが「わらわは姫じゃ」と言い出して、拝み屋をしていた人ね。
そう言えば、私のまわりには「世が世ならお姫様」って人が3人いた。
ひとりは秋月城関係、ひとりは橘家、ひとりは遠賀の子。疳の虫に出てきた友達ね。
彼女は先祖が城攻めにあったときに、犬が逃げ出して、抜け道を敵に教えたために滅ぼされた一族で、代々、犬を飼ってはいけないと言われていた。
で、冒頭の「わらわは姫じゃ」の友達から聞いた話。
彼女が今の夫とデートで四王寺山に夜景を見にいったとき。どこからか、女の高笑いが聞こえてきたらしい。さすがは四王寺山だ。(その手の噂が絶えないところだよ!古戦場だからね!)
で、彼女は慌てて車に乗ると、窓を閉め、扉も全部ロックした。恋人を外に残したまま。
彼にも笑い声は聞こえていたらしく、どんどんと窓を叩いたけど、
「怖いから、開けられなかった」
そうだ。
彼は大変、青ざめていたそうである。こんなことがあっても、結婚したから良かった。
彼女の話をもうひとつ。彼女のおばさんが病院に入院してたときに、幽霊が出たそうだ。以前書いた幽霊みたいだな。
で、その部屋にはふたり入院していた。幽霊が出た途端、ふたりとも金縛りにあって動けない。
それで、友達のおばさんは「何妙法蓮華経」を唱え、その隣の人は「南無阿弥陀仏」を唱えていた。そしたら、隣の人の方へ幽霊はいったそうだ。
そりゃあ、幽霊にも宗派があるよね。
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