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【風呂酒日和54-1】 桜館(さくらかん)

【風呂酒日和(フロサケびより)】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。


りょ、旅館かここは...!
たどり着いた外観に思わずびっくりする。
どーんと大きな看板に、きれいな桜の木が映える。
向かい側には姉妹店だろうか、桜とついたお店が並んでいてなんだかそこだけ「桜」感満載の一角。
(※季節外れですが、行ったのが4月でした)


靴を入れて入口へ。
ロビーには木のベンチがいくつか並び、既にお風呂を満喫したと思われるおじさんたちが何人かくつろいでいる。
マッサージチェアはちょっとした仕切りの中にあって同じロビーにあるもののプライベート空間が演出されていて面白い。

入口のすぐ横にあった券売機で入浴券とレンタルタオル券を購入。
おぉ、サウナ100円だって。安い。
その他にもガウンなどもあり、サウナーの皆さんに手厚そうである。


タオルを借りて脱衣室へ。
おぉ〜脱衣室、ひろーい。
床の木の質感やちょっと補修されたつぎはぎの板からここの歴史を感じる。
壁一面に設置されたロッカーは上下で2段。大きめのつくりで嬉しい。
真ん中にはベンチの腰掛けがあって、おばちゃんたちが談笑してる。

「は〜なーんにもしてないから体が痛いわぁ。」

「あ〜同じ体勢で寝てるとね。痛くなるのよね〜」

「そうそう。動いても痛いし動かなくても痛いし、結局全部だめなのよ」

「あはは、ホントそうよね〜」

なるほど。なかなか大変そうである。
そしてその体をいたわるためにここに来る、ということか。

脱衣室の壁にはタトゥーがある人は開店から4時半まで、またはこれくらいのワンポイントならいいよというようなカードサイズくらいのガイドラインが書いてある。
タトゥーの人は禁止!か、特に何も書いていないところが多いがなかなか細かいご案内。
この銭湯のタトゥーNG問題、早くなくなればいいのになぁなんて思う。

色々な歴史や時代背景があることはなんとなく理解しているが、理由がどうもなんともな感じだし、入れ墨、タトゥー、職業どうこうではなく結局「人」なのではないかと思うのだが。
その辺の昔からの慣習や偏見、too much配慮みたいなものがなくなったらもっと銭湯を訪れる人が増えて銭湯業界も活気づくのではないだろうか。


そんなことを考えながら、身支度を整え浴室へ。
ほわーー
広い。だいぶ広い。
正面にずらっと並ぶ洗い場の島。カランは40個くらいあるのではないかというくらいの数だ。
修学旅行できても大丈夫なのでは?
なんて言うと過疎化が進む田舎の学校出身なのがバレてしまいそうだが。
私の通っていた小学校の場合なら40個カランがあれば十二分に事足りる。

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