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「デジタル・ミニマリスト」を読んで、スマホ依存について考える

スマホの画面を見て、

通知がたくさん来ていると何となく嬉しい。

逆に何も来ていないと寂しい気持ちになる。


これに共感する人はどのくらいいるでしょうか?

恐らくこれを読んでいる多くの人がそうだと思います。



では、



開発者が様々な魅力的な通知によって我々の注意をそらし、

1分1秒でも多くの時間をアプリに費やせるための策略がアプリのあちこちに散りばめられていることを知っている人はどのくらいいるでしょうか?


最近からよく見かけるようになったSNS広告


「載せる側が載せたい側からお金をもらってるんだろうな〜」

という感じで、その仕組みを何となく理解していた気になっていました。


でも実際はもっと自分に関わってくるようなことが起きていました。


ユーザーの嗜好などの顧客情報と引き換えに、ユーザーの注意を引ける秒単位での時間が取引されています。


実際、SNSアプリは広告費で年々莫大な収益を獲得しています。

2017年のfacebookの総利益のうち88%は広告費だったそうです。



私はこの記事で世の中の素晴らしいテクノロジーを真っ向から否定したいのではないです。


むしろ、それらのおかげで今生かされているとまで思ってしまうほどインターネットに多くの恩恵を受けています。


スマホ世代の一人として、この本を読んで感じたこと特に面白かったことを書くことによって、スマホの使い方少し変えてみようって思ってもらえたら嬉しいです。


その使い方はどうであれ、取捨選択を自発的にできた人ほど、今より自分の時間を取り戻し、幸せになれるから。



”間歇強化”がスマホ依存に拍車をかける

まず、スマホが手放せなくなるのはアルコール中毒や、ギャンブルに溺れることと大差ありません。

スマホもアルコールもギャンブルも、度を超えた使い方をしなければいい気分転換になります。ですが、それと同時に中毒性が強く、辞められなくなったり、そのことで頭がいっぱいになったりすると厄介で、人間の健康や幸福に悪影響を及ぼします。

間歇強化とは、一言で言うと予期せぬサプライズをたくさんされる方が、平凡な毎日より喜びを感じやすいよね!という意味です。

だから、ランダムに来る通知ほど嬉しいものはないのです。


毎日同じタイミングに来る通知は、きっと朝刊と夕刊が決まった時間に届くように、さほどワクワクしたりはしないでしょう。


SNSが素晴らしいテクノロジーを提供しているのは事実です。

でもそれらのアプリは間歇強化を生かし、ユーザーのスクリーンタイムを増やそうとすることによって採算が取れているのです。


予期せぬタイミングで来る通知は、ドーパミンを分泌させます。その幸せホルモンがもっと欲しくなった我々は、またその通知を期待してスマホをチラ見しては興味がそそられて、開いてしまうのです。



ソローの「新経済論」がとても刺激的

買い物をするとき、値段を見て、自分のお財布と相談したり、最近の自分の頑張りを思い出したりしますよね?

じゃあ逆に、普段の生活にかかるお金を計算し、それを生み出すためだけの時間と労力をバイトや仕事に自分の時間を割り当てている人はどれくらいいるでしょうか?


今の稼ぎを指標に、食べるものや乗るもの、着るものへのお金の使い方を決める人が多いと思います。


でも、ソローはその買い物にかかるお金を稼ぐ時間や労力に価値があるのかを考えたそうです。


その結果、毎日働くことをやめ、空いた時間で自由に湖畔を歩いたり、水面をぼーっと見つめる時間を増やしたそうです。


この考え方はとても面白いと思いました。働きすぎ、頑張りすぎの文化が目立つ日本で育ってきたから、余計その逆転の発想が新鮮でした。


社会人になったら、車を買わないといけない。

結婚したらマイホームを買わないといけない。

結婚したら子供を産まないといけない。


どこかで当たり前に思っていた時間やお金の使い方、それは自分にとって本当に必要なのでしょうか?


稼ぎからお金の使い方を考えることと、

お金の使い道を考えて必要最低限だけ働くこと


私は後者の方が幸福になれる気がします。働きすぎて、なんのために働いているのかわからないまま全力疾走する。それが必要な時期だって来ると思います。

だけど、長いスパンで見て、自分の生活をある程度選んでいける余裕ができたとき


私は必要最低限しか働きたくないです。

人によって向いている方向が違うから、お金も時間も使い方は色々だと思います。


もし世界に働くほどお金が手に入るという条件があるとしたら、(そうじゃない仕事もあるとは思いますが...)


私はあまり贅沢ができなくてもいいから、好きな人といる時間とか、好きなことをしている趣味の時間を最大化したいです。




減らすのではなく、使い方を変える

よくデトックスとか、ミニマリストと聞くと、めちゃくちゃ我慢しているイメージがあります。

でも、デジタル・ミニマリストに書いてあってあってなるほどと思ったのが、


受動的になんとなくスマホをいじるより、自分の目標達成に役に立つ方法でスマホを利用しまくる方が充実した時間を過ごせる


というものです。

とにかく減らせ!

と言うのは簡単だけど、それが続かないのは目に見えています。

でも、

通知の設定を変えたり、自分でルールを設けたりしてコントロールしようよ!

の方が続きそうだし、その行為にも意味がある感じがします。


SNSを使い分けて目的があって情報収集や発信活動をしている人がいる一方で、ただなんとなーく空いた時間に人の近況や発信されたものをみてハートを送っている人もいれば、そのハートがきた通知を心待ちにしてスマホをチラ見しまくる人もいます。


あなたはどんな風にSNSを利用していきたいですか?




デバイスを使わない、主体的な趣味

本の後半にあったのは、手を動かす趣味の時間の大切さでした。

動画を観て受動的な時間を過ごすより、モノを作ったり、修理したりする主体的な時間の方が幸福度をあげることが研究でわかっているようです。


スマホやインターネットがなくてもできる、人との関わりを生んだりする趣味って、

・スポーツをする

・料理、お菓子作り

・手芸

この他にどんなものがありますかね?


趣味はなんですか?

これは新しい人に出会うときほぼ確実に聞かれます。

「うーーーーん、本を読んだり、映画を観ることかな?」

などと言っていましたが、聞かれる度に、

自分って趣味っぽい趣味ないなあ

ってずっと思っていました。


趣味を聞く目的は、きっとその人となりを自由時間の使い方から判断するためだと思うんです。


趣味を聞かれるのは、こんな人なんだ!とイメージが形成される大事な機会です。

その大事な質問にちゃんと答えられるように、主体的な趣味で自分の時間を楽しんでいきたいです。


聞いて驚くような、自分だけのぶっ飛んだ趣味を見つけたくなってきた!!!


ここまで読んでくださり、ありがとうございました!






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