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西尾維新「あせろらボナペティ」『業物語』その7 ステルスリアクション・エクストラ090

(ステルスリアクションとは、見えないリアクションである。表向き別の事を表現しているように見せながら、同時に、特定の何かに対するリアクションとしても意図された、そのような表現方法なのだ)

(ご注意・本稿では西尾維新「あせろらボナペティ」『業物語』のネタバレを含みます。閲覧の際にはあらかじめご了承ください。表紙画像と本文は一切関係ありません。また、登場人物や組織の実名は伏せられている場合があります。そして、明かしづらい内容は不明瞭な表現となっている場合があります)

前回はこちら(関連リンクは末尾を参照)。

また本稿においては「西尾・忍殺」を重要な関連資料として参考して頂きたい。


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・飼い続けるつもりか
・育てること自体が楽しくなってしまった

そう長い事でもなかったし育てられた覚えもないんだけど、さてどんな経緯でそうなったのやら(予想は既に書いた)。

結局ベータロンの価値観では上手に付き合うなんて端から無理だったみたいだけど。


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・過ぎた自己犠牲や度外視の献身

求められてもどうしようもないな。どうせ長く保たないしね、身体なり心なりが。

僕みたいにあまりにも他人を当てにしなさ過ぎるってのもまた別の問題があるかもしれんが。


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・料理好きが高じて料理屋を開く

好きで文章書いてるからってそのままメディアが作れるって訳じゃないだろうしなあ。それはそれでコストがかかる。


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・独断専行で自滅(同一化)

これはわかりやすく重なってるから僕とベータロンを合わせてキャラ作るのに便利っぽいなぁ。


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・粉飾は意味がなかった

あの手の誤魔化しは長続きしないよ絶対。その場しのぎでやったんじゃない?


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・無駄死にはさせない
・死を無駄にせず、食い、意味を与える(血肉になるという意味を)
・虐殺した者を食材とすることで虐殺した者への贖罪とする

食われたくないから食う側に立たなきゃならんが、気が進まないなー。料理して意味を与えたら、それはそれで責任が生じるしねー。そんな事で僕が潤うのかもわからんし、やりたい事をきちんとやる方が大事なのに効率悪くなりそうだし、といって未処理で終わらせられるような案件ばかりでもない……。めんどくさくない?

使えれば使う、使えなきゃ捨てる、って訳にはいかんのか。


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・周りが勝手に自滅して自殺する

いやまぁなんとなく理由らしきものは察してるんだけどね、しかし正当化は出来ないのよね。

対策するのも課題だけど。


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・守るために突き飛ばす
・(自分で自分を)

コスト、リソースの面で割に合わないから避けた事と、躾、教育、指導が厳しくするので本人の為にある程度は傷ついても止む無し、という判断と。

どっちのジャッジが正しかったかは後世の歴史家か何かに任せよう。


・・・

・仮説

歴史寓話論集でいくつもの仮説を提出している。


・・・

・彼女のためを思って虚心で、無心で

飼いならして利用する気を隠しもせずによくうまくやれると信じ込めたもんだなあ、とは思う。

あれはあれで、ある種の冷静さを欠いた状態なのかねえ?


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・殺して愛する
・食うことと愛することは同じ意味

だから意味とか与えて血肉にするとか真っ平御免なんですってば……。「あると便利な消耗品」くらいな感じで利便性を享受して使い切るのが理想なのかなー。

そんな便利なもんもないか。


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・遠い過去の話で真実なんて探りようもない

ところがぎっちょんですよ。まぁ利害関係のある当事者だから証言の信頼性を問われたら何とも言えんが。


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・容姿
・名付け親
・キャラをレクチャーした振り付け担当

ステルスリアクション、翻訳チームの言うバタフライ効果的なもの。元ネタって言う方が早いけど、要素の加工法と出来映えが十分展開しているので結局「構成素材」くらいの位置になるのかな?

原料と材料で言えば原料(完成時に原形をとどめていない)に近い(完全に原形が分からないという程でもない、んじゃないかな?)。


・・・

・(イケメン好き、同性(同一化)、さみしがり?)

人材が足りない、組む相手がいない等は共通点として重合化・同一化に利用できるか。顔の好みはあんまり関係ないかなぁ。

気持ちはどうあれ、結果1人で残されてる。




(続く)

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関連リンク

西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

西尾維新篇

第1話「ゼロ年代の終わりに」(約1,600文字)

第2話「西尾維新からの応答」(約3,200文字)

ニンジャスレイヤー篇

第5話「『ニンジャスレイヤー』をオマージュする西尾維新」(約2,600文字)

策謀篇

第6話「過渡期の人」(約1,900文字)

第7話「茶番の始まり」(約1,800文字)

第8話「違和感の塊のような」(約2,100文字)

第9話「地雷と第二次性徴」(約2,200文字)

第10話「アメリカンなジェスチャー」(約3,500文字)

第11話「俺に合わせろ」(約2,900文字)

第12話「物語の終わり」(約1,800文字)

第13話「閉じろ、その地獄の釜の蓋を」(約3,200文字)

昇華篇

第14話「『天狗の国へ連れてゆく』」(約1,700文字)

批評篇

第15話「『どうだ ピンク色の光が見えてきたか?』」(約2,300文字)

第16話「『やめろ!俺の頭から出て行きやがれ!狂気め!』」(約2,800文字)

第17話「『消えろ』‘彼を呼ぶのだ!’『消えてくれ』」(約2,400文字)

第19話「『俺は向こう側に、天狗の国に行かなきゃならねえ』」(約3,400文字)

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#批評 #コラム #ステルスリアクション #小説 #西尾維新

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