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西尾維新「かれんオウガ」『業物語』その2 ステルスリアクション・エクストラ092

(ステルスリアクションとは、見えないリアクションである。表向き別の事を表現しているように見せながら、同時に、特定の何かに対するリアクションとしても意図された、そのような表現方法なのだ)

(ご注意・本稿では西尾維新「かれんオウガ」『業物語』のネタバレを含みます。閲覧の際にはあらかじめご了承ください。表紙画像と本文は一切関係ありません。また、登場人物や組織の実名は伏せられている場合があります。そして、明かしづらい内容は不明瞭な表現となっている場合があります)

前回はこちら(関連リンクは末尾を参照)。

また本稿においては「西尾・忍殺」を重要な関連資料として参考して頂きたい。


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(日本刀と適者生存? ダーウィン?)

『刀語』への言及とか、「手塚マンガの風刺性を検証する――『地底国の怪人』の場合――」で取り上げた進化論とか?(前回も参照)


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・調子に乗るな、と言いたい
・アマチュアの甘ちゃん

なかなか厳しい。と言いつつ、「西尾さんから僕でない誰かへ」「僕からベータロンへ」あるいは他のケースなのか、今はわかんないけど。


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・なぜか使いやすい
・超しっくりくる
(相性?)

歴史寓話論が実用的なのであればそれは嬉しいけど、ベータロンとの一件が「使える」っていうんだったらそれはちょっと複雑だなぁ。


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・知っていることは武器であり、力である

知らせることも同様で、そして。知られてしまうことは隙であり、迂闊である。

まぁ、逆手にとって捩じ上げる餌にもなるけれども。


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・下手の考え休むに似たり
・黙って潔く休んだほうがいい

難しい問題ほど体力も精神力も使うもんだし、慣れない場合は特に休息は大事。それはそうと、これも僕の考えなんて読まない方がいい、的なものなのか、だとすると、結局僕が自分で全部知らせるべく負担しなきゃいけなくなるってことなんだけど……(まあそのフェイズは終わったか)。


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・一人の問題じゃない
・信じてくれた人のためにも生き続けなければならない

全ての原因は安全確実な連絡手段が確保されていない事にあると思うんだけど、「その人達は本当に存在するのか」が確実じゃないとそういう使命感って湧かないんですよ。基本作業はずっと1人でやってるし、誰にスポンサードされてる訳でもないし、そうなると自分以外の誰かの分までは責任取らなくていいんじゃないかって。

たとえば、今僕がその存在すら本当に知らない、「いるかもしれない」という疑いすら持たない誰かが僕を信じていたとして、その人の為に何かできるかって言ったら無理だもん。「え? 誰? 急に出てきて僕の人生に口出ししないでくれる?」とかになりますよそりゃあ。

ベータロンはあれこれ言って誘ったんだろうから責任取らさせるだろうけど。


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・目玉焼き

記号・意味論的刻印。この表象は分析済み。


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・百点満点でも零点

これは看過できない論点になるってお分かり頂けたのかなぁ、と言うところかな。


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・嘘のバリエーションが少ない奴

外から吸収したものはうまく使えても、吸収してないものや自力で編み出さなきゃならないものはからっきしみたいだよねぇベータロン。

まぁバレるのが確実な環境じゃあ誤魔化し方工夫するよりとぼけたりゴリ押ししたりでその場しのぎを繰り返す方が低コストかなぁ。


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・那辺かへ

「那」の字(こういうのはそのうちどんどんルーズになっていきそうな気がするんだよな)。


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・学会に発表

学会側の事情は僕の関知するところじゃないからなぁ。


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(助けられまくりフォローされまくり)

ごくごく初期から「あー、ベータロンから歪められた情報受け取ってるんだろうなあ」って予想はしてたから正誤表作る感覚で事実関係の誤解を解かないとなとは思ってたんだけど、フォローというか噂の火消しみたいなもんだよね(自衛でもあるし)。


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石→意志

これも記号・意味論的刻印。たとえば「ローリングストーンズ」だと「転がる意志(次々と方針が変わること、あるいは一度動き出したら止められない意思決定)」、「ストーンフリー」だと「自由意志」(だから「糸→意図」が束ねられ、操作できる)。




(続く)

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関連リンク

西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

西尾維新篇

第1話「ゼロ年代の終わりに」(約1,600文字)

第2話「西尾維新からの応答」(約3,200文字)

ニンジャスレイヤー篇

第5話「『ニンジャスレイヤー』をオマージュする西尾維新」(約2,600文字)

策謀篇

第6話「過渡期の人」(約1,900文字)

第7話「茶番の始まり」(約1,800文字)

第8話「違和感の塊のような」(約2,100文字)

第9話「地雷と第二次性徴」(約2,200文字)

第10話「アメリカンなジェスチャー」(約3,500文字)

第11話「俺に合わせろ」(約2,900文字)

第12話「物語の終わり」(約1,800文字)

第13話「閉じろ、その地獄の釜の蓋を」(約3,200文字)

昇華篇

第14話「『天狗の国へ連れてゆく』」(約1,700文字)

批評篇

第15話「『どうだ ピンク色の光が見えてきたか?』」(約2,300文字)

第16話「『やめろ!俺の頭から出て行きやがれ!狂気め!』」(約2,800文字)

第17話「『消えろ』‘彼を呼ぶのだ!’『消えてくれ』」(約2,400文字)

第19話「『俺は向こう側に、天狗の国に行かなきゃならねえ』」(約3,400文字)

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#批評 #コラム #ステルスリアクション #小説 #西尾維新

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