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しっかり育てる建設会社

 昨日、県内のとある建設会社の方が求人の目的で来校されました。
 今時期は、多数の会社が求人のために来校します。
 とてもとてもありがたいことです。

 過去には建設業の仕事が激減したことがあり、求人もほとんどなく、御願い行脚で全国の建設会社を訪問して歩いたことがまるで嘘のようです。

 さて、昨日来校された建設会社には、多数の本校卒業生が御世話になっています。

 求人の話よりも先に、卒業生の現況を細かく教えていただきました。
 スキルを上げて1級施工がまもなく取得できそうな方、御年配の技術員さんに可愛がられて日々成長している方、不器用ではあるが辞めずに努力している方、高校生活から一変して笑顔が増えた方、残念ながら離職に至った方など、すべて赤裸々に話していただきました。

 こちらとしては単純に、活躍していると聞けば嬉しいですし、離職したと聞くと残念です。
 しかし、そんな単純なことではありません。
 この会社に強く感じるのは以下のようなことです。

 「理想の社員像を決して押しつけず、かつ個に応じた価値観を確立させて成長を促している。」

 文で書くのは簡単なことですが、やるのはたいへんなことです。
 私はこの会社の、「社員を本当に大切に育てる姿勢」にとても感激しています。

 ある生徒の話です。
 高校3年時の入社試験で受けた第1志望の会社が不採用であったと同時に、志望もしていない系列の協力会社だったら採用しても良いという提案をされました。
 もちろんそれを断りました。
 そして、こちらの会社の人事の方に全ての事情を話して相談したところ、快く引き受けていただきました。
 入社後は挨拶も元気良く行い、先輩社員にも可愛がられ、目標も見出して毎日活き活きと仕事をしているとのことです。

 先日読んだ「バカの壁」という本の中に「共同体」という言葉が出てきました。「共同体」は決して人を捨てたりしないとは、まさにこのことだと思い知らされました。

 「個人個人の性格や考え方をしっかり理解して、かつ成長につなげていく」

 学校も会社もこういう「共同体」でありたいものです。

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