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店名を決めるときに注意したこと:店を始めたい人へのメッセージその1

まずは、なぜ「ひな珈琲」と名付けたか、そのいきさつをお話しします。続いて、店名を決めるときの注意点についてもお話ししたいと思います。
 
直接的には妻の名前「ひろみ」と私の名前「直樹(なおき)」の最初の一文字を繋げて「ひな珈琲」としました。
そしてそこに、ひな=鳥のひな、「鳥のひなのように初々しく初心を忘れないように」という自らへの戒めの意味を込めました。
 
余談になりますが、かつて東京吉祥寺に「もか」という、珈琲好きなら誰もがその名を知る名店がありました。

もか=モカ=珈琲の代名詞でもありますから、恐らくほとんどの方は珈琲の「モカ」にちなんで名づけられたと思っておられるかと思います。

しかし実は違ったのです。

店主の標(しめぎ)氏のニックネーム「もんちゃん」と奥様の和子さんの最初の一文字を繋げて「もか」としたそうです。※出典は文末に
 
「ひな珈琲」と同じですね。恐れ多いことですが。
 
ここで、店名を決めるにあたり、心掛けたことや気を付けたことをお話ししておきます。
 
心掛けたことは、
 
・なるべく短く、わかりやすく、覚えやすいこと。
 
このため、日本語で、かつ、読み間違えがなく、そして「意味」よりも「響き」を大切にしました。
 
さらに
・検索しやすいこと、も意識しました。

現代においてインターネット検索でヒットしやすいということは、とても大切な要素だと思います。
 
そのような視点で考えますと、「日本語」「できればひらがなかカタカナ」「できればア行」「タイプし易い」
なども視野に入れた方がよりよいと思います。
 
もうひとつ、もうこれだけは絶対に気をつけなければならないことは、
 

・同じ名前の店が他にないこと


 
これはほんとうに大切です。

もしあったらトラブルになる可能性がかなり高いです。同じ業種ですと、そのリスクはさらに高まります。場合によっては裁判沙汰になります。

そして新しい店の方が圧倒的に不利です。

せっかく店名が決まり、看板も掲げ、店名の入った商品パッケージなども出来上がった後にクレームが入り、そのすべてを変更せざるを得なくなったという話も聞いたことがあります。

インターネットを駆使して検索し倒して下さい。
ひな珈琲の場合、ひな珈琲、ひなこーひー、ヒナコーヒー、ひなカフェ、hina coffee、雛珈琲、いろいろなパターンで検索しました。
 
自分の店です、店名に思いの丈を込めたいと思うのは当然だとはおもいますが、今述べたようなことも考慮に入れて決定することをお勧めします。
 
これからお店を開きたいと思っている方の参考になれば幸いです。
 
※「珈琲屋」新潮社 p.102 福岡・赤坂「珈琲美美」店主、森光宗男(故人)氏の語りより。森光氏は、もか店主、標氏の弟子だった方です。

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