池上 直樹 / 自家焙煎珈琲店
これからご自身の店を持ちたいと思っている方の役に立てばという思いで書いています。
珈琲についてのあれこれを語ります。
焙煎機についてのあれこれをお伝えします。
初めましての方も旧知の方も、改めまして。 自家焙煎珈琲店店主の池上直樹と申します。 店の名を「ひな珈琲」といいます。 脱サラして開業し、今年で6年目です。 私自身は今年還暦を迎えましたが、個人事業主としてはまだまだ駆け出しです。 店は小田原市郊外の小田急線螢田駅という超ローカル駅の駅前にあります。 ちなみに小田原は神奈川県西部にある人口19万程の地方都市です。 開業以来Facebook、Instagram、そしてグーグルビジネスを用いて情報発信をしてきました。 しかし
自家焙煎珈琲店にとってコーヒーミル(グラインダ)は、焙煎機と同様に必須の設備であり、同時に焙煎機の次に高額な機械でもあります。 コーヒーミルはいつか必ず故障します。機械ですから。そして、故障した瞬間にコーヒーをドリップすることも、豆の挽き売りをすることも出来なくなります。 つまり自家焙煎珈琲店としての機能の多くの部分が麻痺した状態に陥るわけです。 しかも、その状態が、修理から戻って来るまで、新しいものが届くまで、あるいは珈琲屋仲間から借りて来るまで続きます。 当店ではディ
昨日で日本政策金融公庫からの創業融資を完済しました。これもひとえにお客様のおかげです。融資金額500万円、返済期間5年でした。今後も返済額と同額を新たな投資のための資金として積立てます。開業希望者の皆さんも返済の負担が廃業の一因という本末転倒にならぬよう無理のない融資計画を。
焙煎機は自家焙煎珈琲店にとって必要不可欠かつ最も高価な設備です。 また焙煎機は焙煎人にとって、長期間、場合によっては生涯にわたって苦楽をともにする相棒となります。 それだけに後悔することのないよう、慎重に選びたいものです。 それでは私が焙煎機を選ぶにあたって求めた条件を列記します。焙煎機選びのひとつの考え方と受け止めて頂けると幸いです。 ○生産国:国産 ※絶対条件 ○熱源:ガス ○方式:半熱風式 ○焙煎量:5キロ ※最低3キロ ○その他:インバータ制御ブロアによるアクティ
今月末販売予定の「コスタリカCOE2022#15 ドン・ホエル農園」と「ニカラグアCOE2022#11 ラス・テルモピラス農園」の焙煎プロファイルがほぼ決まりました。優れた素質を持つ豆だからこその豊かな酸を、美味しい!また飲みたい!と思える「良い加減」にコントロールしました。
珈琲は「情報」ではありません、「飲み物」です。 珈琲が飲み物である以上、美味しい!また飲みたい!と思えるものでなければならないと思うのです。 産地や銘柄が持つキャラクターを活かす、表現するのは大切だと思いますが、美味しさを差し置いてまで求めるものではないと思うのです。
焙煎機から出て来るものはお金です。そう考えれば、焙煎機の選び方は自ずとシビアになります。 焙煎機に子供だましのバニティやギミックは不要です。そのようなものに惑わされず、実質、実用で選ぶのが大人です。
珈琲屋を目指すにあたり何より大切なこと。 それは確固とした価値基準(=物差し)をもつことです。 多様で、一見正解が無いように見える世界だからこそ、自分なりの正解を持つことが肝要です。 「あれもこれも」は「どれもこれも」と同義です。
人には「分」があります。 店を作るとき、皆大なり小なり夢を見ます。 仕事に対する思い入れが強ければ強いほど、理想の店にしようと思えば思うほど、店舗工事費は増大し、設備は増え、そして高級化していきます。 まずは思いの丈を詰め込んだ創業計画書を作ってみてください。 完成したら、いちど立ち止まってよく考えてみて下さい。 それは「分相応」な計画ですか? そこまで高額な店舗工事費は必要ですか? そこまで高級な機材は必要ですか? それ自己資金で賄うことはできますか? 賄うことが
機械はシンプルな物ほど良い。焙煎機ならなおさら。焙煎機は壊れてはならないし、長期間使えなければならないからだ。部品が1つ増えれば故障箇所が1つ増えるし、デバイスが増えれば修理費用は高額化する。そして使用可能年数はメーカーの部品保有期間に依存することになる。特に電制化し過ぎは危険。
ドリップバッグ(drip bag)とドリップパック(drip pack)、どちらが正しいか? bagとpack、単語の意味を調べる限りドリップバッグ(drip bag)が正解かと。
「コーヒーはフルーツです」 近年あちこちで見かけるキャッチコピーですね。 そしてフルーツだから、コーヒーは本来フルーティな酸味や甘味を持つ飲み物なのです、と続きます。 確かにコーヒー豆は、コーヒーノキの果実の・・・・種子です。 ところで、フルーツの種子を手に取って「これはフルーツです」と言っているシーンはあまり見かけないと思うのです。 一般的に「フルーツの味」とは、果肉の味のことを意味しているのではないのでしょうか? くどくなりました。 生豆を潰して煮出してみた
珈琲は苦味から離れれば離れるほど、他の飲み物に代替される飲み物になってしまう。レモンティのような珈琲を飲むくらいならば、いっそレモンティを飲んだほうが手っ取り早く、また美味しいはずです。珈琲が代替が利かない存在であり続けるためにも、焙煎人は「苦味から逃げてはいけない」のです。
「苦情? 来てから考えればいいや」 甘いです、甘すぎます。 一度近隣から苦情を受けると、以後色眼鏡で見られてしまう危険性大です。 きちんと対策をしたにも関わらず苦情が止まらなかったり、別の些細なことで苦情を受けたりするようになります。「またあいつか」・・・と。 いわゆる目の敵ですね。 最悪の場合、移転を余儀なくされる事態に陥ります。 自家焙煎店に寄せられる苦情として最も可能性が高いものが 「焙煎時に発生するにおい、煙」 だと思います。 なぜ「におい」とひらがなで書いた
珈琲豆にはフラットビーン(平豆)とピーベリー(丸豆)があることはご存じかと思います。※ミカンのさのうのような形の豆もあります。余談。 ピーベリーが含まれる割合は「3~5%」と言う人もいれば、「5~20%」と言う人もいます。幅はあるにせよ割合からすると少ないと思います。 そして「ピーベリーの方が美味しい」と言う話もよく聞きます。 「希少」で「美味しい」となれば、ピーベリーを選別して価値付けしない手はないぞと、ピーベリーだけを選別して出荷している国もあります。ジャマイカ・ブル
プロを目指すに当たり、多くのことを学ぶ必要があります。 「学び方」を大きくふたつに分けると 前編:1.何を使って学ぶか=独学編 書籍かインターネットか 後編:2.誰から学ぶか=通学編 というわけで今回は後編:2.誰から学ぶか=通学編です。 最初に申し上げます。 師匠はひとり 付記:師匠とは著書も含みます。直接教えを請うことはできなくとも、著書から学ぶことはできます。 珈琲に強く惹かれてインターネット、カタログ、書籍、カフェ・珈琲屋巡り、セミナー、コーヒーイベントな