ひなこ*高度不妊治療日記

30代前半で顕微受精一択と宣告される。超高AMH16の多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)。…

ひなこ*高度不妊治療日記

30代前半で顕微受精一択と宣告される。超高AMH16の多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)。アンタゴニスト法で採卵後、卵巣過激刺激症候群(OHSS)で緊急入院。夫は重度乏精子症。

最近の記事

採卵前日

朝、最後の注射をする。 この日は翌日に備えて一日中家にいた。 夜は前日と同様に点鼻薬を済ませた。 思いつきでこの日からTwitterを始めた。 使い方がよくわからないまま、初めてツイートしてみた。 23:45 最後の水を飲み、布団に入った。 緊張したままいつの間にか眠りに入っていた。

    • 採卵2日前

      土曜の朝 この治療は2人で進めているものだと実感して欲しくて、夫の前でゴナールFとガニレストの2本を注射。 この日は朝から車で遠出。 夜9時厳守の点鼻薬を念のため鞄に入れて出発した。 この日は長野まで車を走らせ、自然を満喫しながら初めての陶芸を楽しんだ。 天気がだんだん悪くなり、帰り道は豪雨。 鳴り止まない雷と豪雨の中、時間厳守の点鼻薬がプレッシャーとなり気持ちが落ち着かなくなっていた。 とりあえず様子を見るためサービスエリアで休憩。 1時間程待っても状況は変

      • 採卵3日前

        ゴナールFを開始した7日後に通院。 みるみるお腹が張ってきた。 この日から違う自己注射が追加。 前回と同じように看護師さんに呼ばれて新しい注射の説明を受ける。 今回はペンタイプではなく、ガニレストという病院でよく目にするタイプの注射器だった。 針は太く長い。 え…これ自分で注射するの…?こ、怖い。。 看護師さんの指示通りに注射針を上に向けて中の空気を抜く。 腹部にゆっくりと針を差し込む。 そして親指で薬剤を注入する。 想像通り痛い。 この注射に合わせて点鼻

        • 排卵誘発開始

          5ヶ月ぶりのクリニック。 今回は初めて「ART診察」の枠で予約した。 通ってるクリニックは医師が複数名いて担当医制ではない。 今回は初めて理事長先生による問診。 初めてお目にかかる理事長先生を前に、大口契約する時に理事長先生が登場するのか…なんて思っていたw 「顕微受精に進みますか?」 「お願いします。」 「それでは早速血液検査をしましょう!」 血液検査後 「排卵誘発方法はアンタゴニスト法で進めます。ただ、多嚢胞性卵巣症候群の方はOHSSになる可能性が高いで

          今後の治療方針が決定

          夫が精索静脈瘤手術をしてから、翌月と3ヶ月後に計2回精液検査を行った。 手術の甲斐あって数値は多少改善した。 が、この数値では人工受精どころか体外受精でも厳しいとのこと。 残された方法は顕微受精一択となった。

          今後の治療方針が決定

          精索静脈瘤手術

          あの激痛の卵管造影検査を受けた翌月は夫の番。 精液所見が著しく悪いため、精索静脈瘤手術を受けることに。 手術の前日、不器用な夫がお風呂場で一生懸命に毛を刈っている音が聞こえてきた。 いたたまれなくなり、お風呂場から出てきた夫に言葉をかけた。 「もうやめよう。」 夫は、自分の選択だから。と返してきた。 以下、手術を終えた夫からのフィードバック。 手術当日、夫は有給を取りクリニックに向かった。 リカバリールームで着替えて、点滴を繋いで順番を待つ。 自分の番が呼ば

          第一関門の卵管造影検査

          造影剤を子宮から卵管に注入して、卵管の通過状態を確認して治療方針の決定に役立てるための検査。 生理中に一度内診をし、生理終了直後に卵管造影検査の日程を設定する。 検査後痛みが出る場合があるから心配な場合は痛み止めを持ってくるように、と事前に言われていた。 (この頃はまだ、ネットで不妊治療について情報収集をしていなかった。事前情報を仕入れず、心の準備もせずにいつも通りの心持ちだった。) 検査当日は、言われるがま検査室に入り検査着に着替えた。 無機質な空間の中、硬いベッ

          第一関門の卵管造影検査

          2回目の精液検査

          フーナーテストの翌日は夫の通院日。 日曜の朝、恥ずかしそうに検体カップを持ってトイレに行く夫。 寝室と離れてるとはいえ、なんとなく気まずいのでイヤホンをしてベッドでごろごろして待つ。 自分の好きなタイミングではなく半ば強制的にしなくてはいけない夫の気持ちを思うと少し泣けた。 初診時の精液検査と前日のフーナーテストの結果はどちらも悪く、この日は2回目の精液検査を行った。 検体提出から1時間程で結果が出た。 数値は少し上がっているものの、良い結果とはとても言えなかった。

          この気持ちを吐き出したい。

          クリニックから自然妊娠は難しいと告げられてから、どんどん気持ちが落ちていった。 最初は前向きに治療しようと息巻いていたけど、邪念が出てきた。 自然妊娠で出産した友人、同僚、上司。 なんで自然妊娠できたの? なんで私はできないの? どうして苦しい思いをしなきゃいけないの? どうしてお金を払い続けないといけないの? 治療して妊娠できるの? マイナスの思考に嵌まって、終いには自然妊娠とは?と思うようになった。 誰かに吐き出したら楽になれるかな。 自然妊娠の人に話

          この気持ちを吐き出したい。

          どうしてうちはお金がかかるの?

          注:今回は不妊治療開始当初の感情をストレートに書いております。 「どうして自然に妊娠できる人がいる一方で、うちはお金がかかるの?この先いくら払うんだろう。どのくらい時間がかかるんだろう。」 不妊治療を始めた頃は毎日(通院日は特に)、不満を感じて苛立っていた。 勉強した分、自分の知恵となる。 働いた分、自分の収入となる。 努力した分、自分の糧となる。 反対に、 悪いことをした分、自分に返ってくる。 「良い事も悪い事も全て自分に返ってくる」 今まで困難な状況の時

          どうしてうちはお金がかかるの?

          排卵チェックは基礎体温表が必要?

          不妊治療クリニックに通い始めてから、ここ3週間週末は通院日と化した。 脚を広げて診てもらうあの内診台。 いつになったら慣れるのかしら。。 この日は排卵チェック。 人生で生理が予定通り来たことは片手で数えられるくらいずっと生理不順で、なんとなく将来が気になり婦人科で診てもらうことがあった。 無排卵月経の可能性があり将来不妊になるかもしれないから、基礎体温をつけるよう言われていた。 けれど、20代半ばで結婚の予定もなかった私は毎朝のルーティンに入れられなかった。 起

          排卵チェックは基礎体温表が必要?

          【続】「精子がありません。」

          美容院の最寄駅に着いた。 朝食にパン屋でサラダと豆乳ラテを流し込んだ。 そう言えば昨晩、ここ最近連絡をとっていない友人茜にLINEをしたけど、返事がまだ来ていない。 パン屋を出て、美容院に着いて席に案内された。 その時ちょうど茜から返信があり、LINEを開いた瞬間頭を強く打ち付けられた。 出産報告だった。 妊娠していたことさえも知らず、突然の報告に動揺した。 茜と最後に連絡を取ったのは半年前。 その頃、子宮頸がん検診に引っ掛かり病院通いが続いている時期だった。

          【続】「精子がありません。」

          「精子がありません。」

          2回目の通院はフーナーテスト。 フーナーテストとは、排卵前〜排卵日の妊娠の可能性が高い日にタイミングをとり、子宮頸管粘液を採取し、400倍視野で運動精子がどのくらい観察できるかをみる検査 医師に指定された日の深夜1時にタイミングをとり、翌朝8時に診察。 検査は痛み無く終わり、診察台から降りて問診室に移動。 医師から言われたのは、 「精子が見当たりませんでした。タイミング法では難しいので次のステップを検討してください。」 この頃の私は不妊の知識がほぼ無く、男性は誰も

          「精子がありません。」

          高度不妊治療の始まり

          結婚してから自分で排卵日を予測する「自己タイミング法」を試み続けるもなかなか妊娠せず、夫と一緒に不妊治療専門クリニックで検査をすることにした。 まずはクリニック探しからスタート。 知識なんてなく、とりあえずGoogleレビューを頼りに探す。 幸いにも自宅から徒歩圏内の距離に評判の良いクリニックが見つかった。 (後に通院するにあたってこの距離がいかに高ポイントか身に沁みる。) 検査前日に夫は自身の検体提出キットをクリニックへ取りに行き、当日は朝からトイレにこもり検体を準

          高度不妊治療の始まり