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他人は自分のことになど興味がない、と悟るところから始めてみる

SNSが登場して10年以上の年月が流れ、誰もが「自分のこと」を発信できるようになりました。

誰もが発信はできます。しかし、発信者の中には、多くのフォロワーを集める「発信力の高い人」と、頑張って投稿してもフォロワーを獲得できない人がいます。

その違いはいったいどこにあるのでしょう?


SNSで人気を集める人の特徴とは

SNSで人気を集めている人の多くは、SNS以外の場所で注目を集め、人気が出た結果、SNSにもフォロワーが集まっています。芸能人や文化人、政治家などがわかりやすい例でしょう。

そのような人は、元々周りに興味を持たれているので、SNSに超個人的な「自分語り」を書いても注目されます。

逆に、最初からSNSに超個人的な投稿をして人気が出るような人は、ほとんどいません。

SNSの投稿だけで人気の出る人は、大抵「世間の役に立つこと」を書いているのではないでしょうか。自分のことを語っているようで、普遍的に役立つノウハウのつまった投稿です。

自分の個人的なできごとや雑感を語って人気を集められるのは、エッセイストとしての稀有な才能を持ち合わせた人でしょう。noteでいえば、岸田奈美さんのような。

なぜ、ほとんどの人は「個人的な投稿」をして読まれないのか。わかりきったことですが、それは一般人の個人的な話に興味がある人は少ないからです。

自分自身に置き換えてみれば、全然知らない人が「僕ってこういう人なんだよね」と投稿しているのを、読みたいと思いませんよね?

それでも多くの人が、つい自分のことを語ろうとしてしまう。

それが「SNSで読まれない」「フォロワーが増えない」理由の一つです。

逆にいえば、SNSで人気を集める人の特徴とは

①SNS以外ですでに人気がある
②ものすごく投稿が面白い
③読者の役に立つことを書いている

この3つのいずれかなんです。で、①と②って、すごくハードルが高いんですよね。誰にでも比較的簡単にできることが、③なのだと思います。


なぜ、自分がその記事を書く必然性があるか、を考える


「読者の役に立つこと」を書くときにも注意点があります。

なぜ自分がその記事を書くのか、そこに必然性があるのかを考えてみましょう。

たとえば私は、イラストの仕事について書いています。この仕事をもう15年以上続けてきているから書けるわけです。イラストの仕事をしたことがない人が同じように書くのは無理ですし、そこに説得力もないでしょう。

記事を書くとき、私は私という個人ではなく、あくまでも「イラストレーターを15年やって来た人間」という符号となって書きます。そこに自分語りは必要ないです。

人が知りたいのは、自分自身に置き換えた時に「再現性のある情報」のはずだから。私個人のことなど、どうでもいいのです。

自分の個人的なことを書くときは、読んだ人が「私という人間」を知る材料のために書きます。あくまでも「私がこの記事を書く必然性があること」を読者に示すために書くのです。

自分のことを語ることが主題になってしまっては本末転倒なのですが、ついつい長く語ってしまい、焦って消すことも、実はよくあります。つまり、人は「自分について語りたい」ものなのですね。


危険なのはフォロワーが増え始めたとき


そんなわけで、私自身は割と「周りは私のことになど興味がない」と思い、そこを押さえた投稿を心がけている「つもり」なわけです。

それでも、フォロワーが増えると勘違いしがちなんです。

「こんなにたくさんの人が私の投稿に興味を持っている!」
=「私に興味を持っている!」=「私のことを語ろう!」

いや、そうじゃないんです。

みんな「私の投稿」に興味はあっても「私自身」に興味なんてないんです。

そこ、勘違いすると危険。


「えー、でも、芸能人じゃなくても、自分語りして人気出た人いるじゃん」
という声が聞こえてきそうですが。。。

だからさ、それは上のSNSで人気出る人の②「ものすごく投稿が面白い人」なわけですよ。

「自分語りをして面白い」といっても、いろんなタイプがいます。すごく波乱に満ちた人生を送っている人もいれば、なんてことない毎日を面白く書ける人も。

いずれにしても、自分のことを語ってエンタメに昇華できる才能のある人だけに許された世界、なわけです。

いや自分には、エッセイを書く才能がある!と思う人は、ぜひチャレンジしていただきたい。私も読みたいです。


まずは、他人は自分になど1ミリも興味がない、と悟るところから、始めてみましょうか。

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陽菜ひよ子 / インタビューライター&イラストレーター

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