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満月の夜は。

望月の君へ。

如何お過ごしでしょうか。

貴方は、曇天の先でいつものように眩しい咲みを浮かべてくれていますか?

こちらは入梅し、五月雨が夜に珈琲の温かさを教えてくれています。
どうか、ただ苦いだけの私の珈琲に丸く美しいたった一つの砂糖を落としてはくれないか。

貴方は本当は弱いの人なのかもしれない。
貴方一人ではあの美しい咲みを浮かべることは出来ない筈だ。

貴方の頬をこの冷たい五月雨が伝う時、私が貴方の太陽になる。

珈琲が冷めぬうちに。


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