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【基本的生活習慣特集4-3】排泄について

まだ、排泄の話する?と思いますね・・・
身体の仕組みはなかなか奥が深いんです。

・なかなか排尿間隔が定まらない。
・15分でおしっこが出ることもある。
・トイレ行ったあとなのにおもらしがある。など

児童発達支援の相談にはこんな相談が年中・年長でもありました。
膀胱だけをコントロールすればいいというわけではないのです。

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もう少し違う見方で排泄についての理解を深めましょう。

<神経系について>

神経とは?
細胞は約60兆個で人間の体を形作ります。
その細胞は呼吸・循環・消化・代謝に分担して働いています。
その際に、状況を判断して細胞の集まりの働きをコントロールさせるのが神経です。

神経系には脳脊髄神経系と自律神経系があります。
脳脊髄神経系とは脳神経と脊髄神経の総称です。
痛み等の感覚や運動に関与し、随意的(意思に従って)な興奮伝達を行います。

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自律神経系とは内臓・血管に分布し、呼吸・消化・吸収・循環・分泌等の活動を不随意的(意思に反して)に調節します。
自律神経系には交感神経(起きている時の神経・緊張している時の神経)と
副交感神経(寝ている時の神経・リラックスしている時の神経)2つに分けられ、同じ器官にありながらも交互になるような反対の働きをさせている。

脳脊髄神経系と自律神経系の大きな違いは不随意か随意かと言うところです。

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また、心臓と同じように腸や胃も寝ている間にも動きを止めません。
そのため、ただ筋力のコントロール力を高めれば、おしっこを出せるようになるというわけでもないのです。

<排泄に関する交感神経と副交感神経>

交感神経が活発になっている時には腸の動きが減り、便秘がちになります。
膀胱、直腸の筋肉は尿や便を貯めます。
膀胱、肛門括約筋は締まって、尿、便を出させません。

副交感神経が活発になっている時には腸がゴロゴロとよく動き下痢に傾きます。
膀胱、直腸の筋肉は尿、便を押し出し、下痢に傾きます。
膀胱、肛門括約筋は出口が緩んで、尿便を出します。

<自律神経系をうまく働かせるためには?>

子どもが自律神経系をうまく働かせるためにはリラックスする時間と興奮する時間のバランスを考える必要があります。

毎日緊張の続く状態では交感神経が活発になるため排泄が出にくくなり、トイレトレーニングにはなりません。

副交感神経が活発になると胃液が分泌され、空腹を感じやすくなります。
リラックス時間があってこそ食事を摂取する状態も変わります。

脳内の神経伝達物質にはドーパミン・セロトニン・アセチルコリン・ノルアドレナリンなどがあり、それらは興奮・不安・意欲・快感など、私たちの感情に関与しています。
これらの神経伝達物質はアミノ酸から形成され、その吸収にはビタミンなどが必要です。このためにもバランス良く食べることが大切です。

引用:すわクリニック小児科 後藤 麻美さん

良い睡眠のためには
①寝る時間を決めて
②心も身体もリラックス した状態で(メディアを避けて)
③夜は暗く
④眠る前のお風呂はぬるめに
⑤起きる時間を決めて
⑥朝は光を浴びて軽い運動も
⑦朝ごはんをしっかり食べるなどが効果的でしょう。
すっきりと気持ちの良い目覚めは,日中の活動にも良い効果があります。 

引用:すわクリニック小児科 後藤 麻美さん

特別な治療・育児というよりは身体主義の生活をしていると自律神経の調節もうまくできるようになる土台作りをしていることになるようです。

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だからこういうもの(↑)で鍛えても内側の部分は健康になれないのかも・・・(笑)

ちょっとした生活への目の向け方を変えてみると、意外とすんなりトイレトレーニングがうまくいった例もたくさんあります。

排尿間隔が定まらないのはもしかすると緊張が高まっている時間が長いからという理由かもしれません。

子どもがどんな状態に興奮して遊べているか、どんな時にリラックスしているか、夜きちんと深く眠れているかなどをチェックしてみると気付くものがあるかもしれません。


お掃除係の実習を体験した保育士さん、きちんとした指導・教育を受けられずも頑張る支援者さん…など現場に困り感を持っている方へサポートすることで、子どもたちに還元されるものがあるのではと信じています。よろしくお願いします。