稽古日程決定。様々な課題が浮き彫りに。
劇団Яeality第8回公演「七月の涙 夕月夜の花束」が本格的に稽古開始になります。
2月末に行われる七夕の物語。
なんでやねん、と思う方も多いと思うのですが、例年9月に行う夏公演よりも2月や3月の方が七夕に近いんですよね。
さて、タイトルにもあるように
来週から本格的な稽古が始まります。
それに伴い様々な事務的作業に追われています。
台本が3組で半分くらい違う
今回3キャストのマルチエンドという内容で脚本を制作しております。
各組で共通部分は
・2018年の夏祭り
・2019年の夏祭り
のみです。
……と言っても、この二場面で物語の半分かそれ以上は埋まります。
しかし、異なる部分はかなり違いがあります。
それは時間軸です。
涙→2019年近辺1〜2年
月→1020年
花→2025年
という、過去・現代・近未来がメインの時間軸になるのです。
よって、その時代ごとに主役が異なり
結果的に共通の場面でも見せ方やミザンスが変わるという演出的にはかなり地獄になるわけです。
それでもこんな無謀なマルチエンディングにした訳は
芝居って答えを求めるものじゃないし、好き嫌いの観点から観ていいものだよね
ということを伝えられるのではないかと考えたからというものがあります。
まぁ本音を言っちゃえば集客しやすい話題だとかなんとか色々あります。
けれど、一つの芝居を観ても「これ好き」「これ嫌い」という話ができればいいな、と。
卒業研究でも取り上げている「芸術に対する自由」という観点からも
いい実験になるのでは?と思っています。
脚本解釈の時間がない
今回、脚本完成が当初の予定よりだいぶ遅れてしまいまして
脚本解釈の時間が各組1日しか取ることができませんでした。
Яealityにとって脚本解釈の時間はかなり大切なもので
通例だと短くて3日、長くて1週間程度割いていました。
それが1日。。。Oh no……。
一番の問題点は、様々なすり合わせができないことです。
おそらく一般的な稽古だと
読み合わせをしてミザンスつけて立ち稽古、荒通しして通し稽古が一般的だと思います。
劇団Яealityでは
脚本解釈→ミザンス→荒通し→通し稽古
という立ち稽古をすっ飛ばして行うのです。
(多分役者でもそうだったの!?って人居ると思う)
ミザンスの時点で立ち稽古、と言ってもいいのかな。
けれど、だからこそ脚本解釈に重きを置きます。
全体としての目標やテーマ、キャラクターの要素なんかを整理してからミザンス(立ち稽古)、そして荒通しして通し稽古。
如何せん経験のない演劇団体なので
どれだけ早く同じ方向を向くことができるかが勝負。
といっても「この役はどんなものが好き?」「家族構成は?」という話はほとんどしません。
脚本の世界の理や暗黙知を整理して自分たちが生きている世界と何が違うのかを知る。
そこからじゃあどんな社会環境で生きているのかを理解して
キャラクターの核を作っていく。
このキャラクターの核がとても難しくて
「この人にはこんな魅力がある」「こういうことをするから好かれるんだ」
とかいらない。私は。
魅力とかって後からついてくるもんじゃん???
それ本人が意識して出してる場合少ないじゃん???
よく私は多面体という言葉で表現するのですが
人間を一つの多面体と仮定した時に
二つの矢印の方向から見た同じ人間は全く異なる要素を持つことになります。
一人からは「穏やかで優しい人」
もう一人は「優柔不断で意見がない人」
穏やかで優しく一緒にいやすいのか
穏やかで優しいから張り合いがないのか。
優柔不断で意見がないからコントロールしやすいのか。
優柔不断で意見がないから本心がわからないのか。
矢印から見た「その人」であって、それが魅力だとかは本人にはありません。
あくまで矢印の人が決めること。これは相手の役者が考えることで自分が考えることじゃない。(もちろん知っておいたり意見を交換しておくのは有りですが)
大切なのは赤い丸のところです。
「傷つけたくない」という気持ちが、この多面体の持ち主の全ての行動原理です。
ここだけは、全ての役者に理解して共有してほしいと思っています。
「傷つけたくない」という思いから出る行動が、結果としてセリフになるわけで。
ここをわからずにやってしまうと、単なるキャラクターになるのです。
この
・脚本世界のルールや暗黙知を知る
・登場人物の生きる社会の理を知る
・登場人物の核を共有する
というのに最低3日はかかるのですが、その時間が取れない。。。
現在、文明の利器インターネットを使ってなんとかできないか模索しています。
slackにするかTrelloにするか。。。
ここからは
・Яeality稽古スケジュール公開
・広報部隊を結成したよ
・チケット販売構想をお伝えするよ
の三本をお送りします。
Яealityの稽古スケジュール
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