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舞台の上で出会うため〜合同会社舞台裏設立〜

この度、合同会社舞台裏という会社を設立しました。
舞台裏の名の通り、裏方業務をメインに行います。
……と言っても、自分たちで全て裏方を賄う訳ではありません。

このご時世で、裏方の業務は激減しました。それもそのはず、舞台をはじめエンターテイメントがストップしてしまったからです。
小劇場に限った話で言えば、裏方は主にツテで仕事を取っていました。今まではたくさん舞台があったけど、そうでなくなったらとても辛い現状が待っていました。
同時に、配信を行う劇団が増えました。それにより今まであまり必要とされて来なかった映像技術や収録技術が必要になりました。

この現状を、どうにか活かすことができないか。
ツテだけでない仕事の依頼、必要な技術を提供できるシステム。

その上に、裏方養成の土台を作ったり、今まで演劇に触れて来なかった人が触れやすい環境を作ったり、なるべくオンラインでも劇場みたいな体験をできないだろうか。

そういう思いから、合同会社舞台裏は作られました。

裏方マッチングサービス「ジョイステ」

ツテだけでない仕事の依頼、必要な技術を提供できるシステムとして考えたのが、「ジョイステ」という裏方マッチングサービスです。
劇団を運営してみて思ったのですが、演劇は総合芸術と言われる通り様々な技術が必要だなと感じました。大道具作りたいけどツテがない、衣装作りたいけど作れない……。

ツテで仕事を得るといことは、ツテが無ければできないことが多いということです。Twitterとかで募集を見かけますが、それってTwitterやってる人にしか届かないのです。SNSにどっぷりハマってる私は盲点だったのですが、案外SNSをやってない人も多い。同年代でもやってない人がいる。

そこで、SNSではない形で裏方を集めてネットワークを作り必要な所に必要な人を派遣できないか、と考えました。
そうすると、旗揚げでツテのない劇団でも裏方を集めることができる。
そうすればもっと表現に集中できるのでは?と思うのです。

「人だけ揃ってもお金かかるだけじゃん、劇団はどう収益を上げたらいいの?」という人に向けてのサービスも考えています。
メイキング制作サービスです。

メイキング制作サービス

「演劇のメイキングってどうなのよ」という思いがある方がいるかもしれません。舞台だけを純粋に観たい!という人には邪魔になりかねないサービスですが、現在のご時世にはマッチしていると思うのです。

演劇は、ネタバレを嫌う傾向にあります。それもそのはず、舞台で全てを表現しているからそこに来てくれ!!!という思いは私は首が千切れるほど共感します。

ただ、舞台の配信が始まって劇場に行くよりかはハードルがだいぶ低くなりました。そして、劇場キャパを超えて多くの人に観てもらえるようになりました。そんな時、どんな情報なら興味を持ってもらえるのか。

メイキング、というのは面白いものだと思うのです。言ってみれば、この記事も合同会社舞台裏のメイキング記事です。思いややりたいことを知れば、共感して興味を持つ人が現れるのではないか。私はそう思うのです。

現在、インターネットの主力メディアは動画になりつつあります。でも記事もいまだに強力な勢力を保っています。
伝えたいことごとにメディアを変えて、メイキングという名の思いを届けられないか。このサービスの発端は「思いをもっと届けたい」という願いからです。

ジョイステからの派生

裏方を集めてお仕事をつなぐ「ジョイステ」というサービスのお話をしました。その派生で、裏方の勉強ができるものや、Second Яeal Projectと銘打ってる演劇を楽しみたい人向け(役者ではないひと)のワークショップを開催したいと思っています。

演劇の裾野は、正直広いんだか狭いんだかわかりません。
学芸会なども含め、一度も演劇をしたことがない、または芸術鑑賞教室などで一度も舞台を観たことがない人はそんなに多くはないのではないでしょうか?
しかし、大人になって演劇を観ることや声を出して体を動かして演劇みたいなことをするのはあまり機会がないと思います。

「ちょっと体動かしたり声出したりしてみたいけど、ワークショップに行ってもいいのか?」という声がありました。
私的には「行けばいいじゃん!」と思うのですが、なにやらハードルがあるようです。
それならば、ちょっとだけやりたい人に向けたワークショップができないか?と思ったのです。

同時に、裏方を育成するのがとても難しい現状があることを知りました。
高校演劇などで強い学校なら配線などもやるのかもですが、私のいた弱小演劇部では「卓の電源ってどうやって入れるの?」みたいな感じです。小劇場で照明はきっとできない。
学びたい人はいっぱいいると思うのです。それを学べるワークショップを作り、ジョイステの中の方にお仕事としてオファーをして……。

そんなことも考えています。

メイキング制作からの派生

メイキング事業は、主に記事執筆と映像制作の仕事があります。
これを、演劇関係者で回せないか?と思うのです。

ジョイステに参加してくださっている方や、それこそ育成システムなどを作り舞台がない期間の役者の働き口にできないか、と思っています。
映像は難しいにしても、記事はライターにちゃんと教わればかける人も多いのではないか。

依頼ごとにチームを組み、終わったら解散という形にすれば舞台の予定に合わせてバイトを入れられるし、この会社は演劇を裏側から支える会社なのでそれ以外の業務でも舞台に出たかったら出られる仕組みを作ろうとしています。

To meet on the stage

これらの事業は全て、「舞台の上で出会うため」に行われます。
どんなに世界が変わろうとも、私たち演劇に関わるものは舞台にいます。
舞台の上にいなくても、舞台を必要としています。

誰かと誰かが、物語が、思いが、舞台の上で出会うために私たちは活動します。

どうぞ、合同会社舞台裏をよろしくお願いいたします。

いただいたお金は!!!全て舞台裏のためのお金にします!!!!殺人鬼もびっくり☆真っ赤っかな帳簿からの脱却を目指して……!!!