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『自分探し』しようがインターネットの海に潜ろうが結局『ただの自分』が横に居るだけ。

鬱の人間は鬱の対処法を探してインターネットを彷徨う。

筋トレ
テストステロン
プロテイン
日光
散歩
食事

全ては
鬱のせいで自分は上手くいってないんだ。
だから行動力も無いし
結果が出ていないんだ。
そう思っている。

でも結局どうにもならない。
しかもそれ以前に奴は本当に自分が鬱なのかもわかってない。
「必死に鬱から抜け出そうとしてる自分」が強調されてさらに

沼にハマっていく。

ほんとに鬱なのか?お前
ただの怠け者だろ?
オレみたいに。
正直に言えよ。

結局人生で何がしたいのかわかってないよな?

お前は鬱じゃなくてただの無能の可能性が多いにあるぞ。いや、間違いない。
Twitterであっただろ?自分はADHDなのか疑って病院に行ったらただの「無能な常人」だったって話。あれだろ?お前も。オレと一緒で。

結局自分なんてモノはあんまり変わらないし
『ずっと』そこにいてただ朽ち果てていくだけだ。手持ちのカードで戦うしかないんだよ、オレらは。
見ろよ、京大卒のあの一部界隈では有名人のニート作家のTwitter。

『無無無無無無無無無無無無無』

そんなツイートばっかだ。
底辺のオレらから見たら
成功者なのによ?
ある日突然
死にそうな雰囲気が漂ってるじゃねえか。

糞つまらなそうにしてるじゃねえかよ?
なぜ底辺無職のオレよりもつまらなそうにしているのか?
それとも
そう見えてるだけのか?

答えは
「人間は変わらないから」

30代に入っていくと朽ち果てていく感触がほんの少しキャッチできるんだぜ。楽しみにしとけよ若者達。最悪のイベントは必ずやってくるんだ。

オレという人間もずっと変わってない。
今でもハッキリと覚えてる、初めて幼稚園に通った時の事。
その感想。

「死ぬほどつまらねえ」
「まじか?これ」
「幼稚園てこんな感じなの?」
「家にいる方が楽しいんだけど」
「なんでこいつらこんなにテンション高いの?」
「なんでずっとはしゃいでんの?」
「なんでオレ今いきなり蹴られた?」
「なんでオレが遊んでたオモチャいきなり取られたの?」
「しかもあいつなんで笑ってるの?」
「なんで昼寝しなきゃいけないの?」
「これ毎日続くの?」

オレは幼稚園の昼寝の時間で一度も寝た事がなかった

いつもオレだけずっと起きてた、とにかく暇で真っ暗な天井をずっと悲しい気持ちで見つめてた。そんな子供だ。
でも子供はわからない。
みんなこの道を辿って何処かに辿りつくし、自分も今そこを辿ってるだけでこれが「普通」なのだろうなと。
そして自分も普通である何処かに辿り着くのだろうなと。
そう、ぼんやり思ってた。

『子供は全員昼になったら昼寝する』

たまたまオレが寝てないってだけなんだ。
そう思っていた。

オレをあの時蹴飛ばしてきた
幼稚園児の事を今でも覚えている
タイチだ。

オレは初めて放り出された『その社会』の混沌さに唖然としていた。あまりのカオスさと荒れ狂う自我達にただ流され圧倒されていた。
おとなしいオレは蹴とばされても何もやり返せなかった。

何もしていないオレを蹴飛ばす必要性が
わからなかった。

それ以後タイチのオレに対する態度は高圧的になった。

そう、その通りだ。

大人社会と何も変わらない。高圧的な奴が強くて、優しい人間は弱い。高圧的な奴の意見は通るが優しい人間の意見は通らず無能として扱われる。毒を吐く人間が目立ち毒を吐かない人間は目立たない。ただの現状維持として扱われる。
高圧的な人間がリーダーをやると人間達は言うことを聞く、そのリーダーが本当に能力があるかとは全く別の話だ。
能力があろうが高圧的じゃない人間は舐められる。

周りを見回して見ろよ?
上に立ってる人間はみんな高圧的だろ?
あれは偶然じゃない。

教師が生徒をぶん殴っていたのは偶然じゃない

人類がクソだからなのだ

どれだけ哲学しようが科学が進歩しようがそれは変わらない。

「ぶん殴って言う事を聞かせる」

暴力がキーワードだ
暴力が上に立つ鍵だ
「国」は核という最大の暴力を所持し
ほかの「国達」とおしゃべりをする。
でも常に核という暴力をチラつかせる。
「いつでもぶん殴れるんだぜ?」と。
暴力がなきゃ上に立てないと知ってるからだ
人類全員が。
でも上に人を立たせたくないから建前でこう言う。

「暴力はいけません」

糞ガキ時代の幼稚園児の時から何も変わってないんだ。

コウタとタケシは見てた。
タイチに蹴飛ばされているオレを。
その後
2人はオレの目の前でタイチを2人がかりで殴ったり蹴ったりした。タイチは声を上げて泣き出した。
コウタとタケシ、2人はニヤニヤしながら楽しそうにタイチを殴る。

そう。「イジメ」は誰だって楽しいもんだ。
そう。リンチだ。幼稚園児が幼稚園児をリンチした。

2人はその後オレの所に来た。
そして仲良くなって一緒に遊ぶようになった。

彼等にその意思があったのかはわからないけど

あいつらは『オレを助けた』
暴力で。

それ以降
オレ達は3人でタイチをイジメるようになった。

優しいオレはイジメっこの世界に飛び込んだ。

直接言われた訳じゃないけど、2人にこう言われた気がした。

アイツめちゃくちゃ弱いんだぜ?お前の方が体デカいじゃん
やり返せよ
やられてんだから
そうじゃないと舐められるぜ?

それ以降コウタとタケシとオレは家族ぐるみで仲良くなった、幼稚園を卒業し全員違う小学校に行ったけどたまに遊んでいたし彼等の事を忘れる事はなかった。

その後
オレは彼等と同じ中学に入学し
ゴリゴリの不良になった彼等と再会する事になったんだ。

タイチはイジメられ癖がついたのか
なんなのかはわからないが
オレ達が虐めなくても
他の誰かに常にイジメられるようになっていた。
中学の時不登校になり
それ以降タイチを見た事は無い。

30を過ぎた。
オレはあの時と何も変わってない。
みんな毎日働いてるが
オレは働いてない。
あの時全く昼寝をしなかった
子供みたいに。

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