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【5分で】1月読んだ本


※このnoteは5分で読めます。

1月はだいたい10冊強ほど手をつけました。卒論に追われて、読書時間を確保するのに必死でした。

卒論を書いていて痛感しますが、こんなどこかの論文の下位互換みたいな駄文を1、2万字書くだけでも凄い労力。自分の意見を一冊の本にするとはなんと尊いのでしょう。だからこそ、素晴らしい本には日の目を見てほしい。日の目を見るべき。

とにかく、いい本はたくさん売れてほしいし、作者の人も豊かになってほしい。だから紹介するしかない。

ということで、紹介します。

今月は以下の8冊。

・「家族の幸せ」の経済学
・さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
・人を動かす
・道は開ける
・妻のトリセツ
・学力の経済学
・原因と結果の経済学
・経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる

今月は小説は一切読んでないです。傾向としては、経済学関係のものが多かった。経済学部なのに経済知識が極薄なために、どれも読みやすいです。

「2019年読んだ本」は4つを厳選しましたが、今回は8冊の感想を流れるように書きます。怒涛。

(この1週間のnote、本と本屋の紹介という偏りぶり…。また、次からどうにかします。)


「家族の幸せ」の経済学(光文社新書) - 山口慎太郎

お正月に人生最後のお年玉(寂しい)をもらったお金で買いました。この本、今売れてるらしい。

世の中に流れている「家族」に関する通説を、データをもとに検証していく、という内容。

母乳育児は本当に子どもに良い影響があるのか」「保育園は子どもにとって本当に悪影響なのか」など、バシバシと通説を検証していくのはとてもスッキリします。

個人的に、顔面偏差値が高いと相手に与える影響が良いが、整形しても同じ効果はない、という話のくだりがツボでした。いや、つぼってる場合ではない。死。

著者が研究者の方なので、データで証明できないこと、曖昧なことを断定はせず、言い切らないところに個人的に誠実さを感じました。このぼんやり加減が好きになれない人がどうもいるみたいですが、僕は真面目で信頼できると感じました。

データと聞いて、「難しそう」と感じるかもしれませんが、とても読みやすく、親しみやすい内容です。オススメ。


さおだけ屋はなぜ潰れないのか? - 山田真哉

これもお正月に買いました。

タイトルにもなっている「さおだけ屋ってなんでさおだけ売っているのに、どうして潰れないんだろう」というような、日常の疑問を各章の初めに置き、その説明するとともに、会計学の考え方をわかりやすく、楽しく話してくれる本です。

正直、会計って大学で触りましたが、簿記とかってただ解き方教えてもらうだけだと、超つまらない。それを職業にしてる方は、その面白さを感じ取っているんでしょうが、素人には全く面白くない。家計簿の延長線上のような感覚。

そんな会計の面白い部分ってここですよ。会計の大切な考え方ってここですよ。と、わかりやすく、面白く教えてくれる本。アカデミー賞最優秀会計賞。間違いない。

会計の道に進まなくとも、簿記の受験を考えていなくとも、会計って家計簿しかり、日々の生活に密接に関わっているので、めちゃくちゃためになりました。社会に生きる人であるなら必読書かもしれません。


人を動かす(創元社) - D・カーネギー

きっと今年を振り返る時がきたとき、この本は間違いなくベスト10には入ると思います。

ずっと名前は知ってましたが、読んだことなかったD・カーネギー。めちゃくちゃ刺さりました。

どうすれば自分と接する相手に好かれるか、相手を説得できるか、相手を動かすことができるか。そんな人心掌握術の源流とも言える本です。

書いてあることは「相手を否定しない」「相手を褒める」「自分の間違いを認める」など、とてもシンプルで、こうやってざっくりとした説明を聴くと、そんなの当たり前だよと思っちゃうはずです。だけど、この本はざっくり聞いただけじゃわからない。

本を読んでいくと、いかにその基本が大切なのかが、ビシバシ伝わってきます。「こんな当たり前だよ...」と思っちゃうことって結局みんなできてないなって、気がつかされます。どれも。

昔から読み継がれる本には読まれる理由があるとヒシヒシ感じました。


道は開ける(創元社) - D・カーネギー

これも、同じくD・カーネギーの本。「人を動かす」と並ぶ代表作だそう。

この本は、悩みを抱えたときどう対処すれば良いか、どうすればすぐ悩みを解消できるか、悩まないようになるか、という「悩み」への解決策の本です。

大げさに聞こえるかもしれませんが、正直、これを読んでから悩んでも一瞬で頭の整理つくようになりました。まじで。

悩んでる自分、感情的になっちゃってる自分にハッと気がついて、客観的に自分を眺め始めれる感じ。本当に頭がクリアになります。悩んでばっかりの人がいたら、超薦めたいです。

「7つの習慣」がなければ、D・カーネギーが大学生活で読んだ本の中でダントツ1位でした。

やっぱり古典ってすごい。


妻のトリセツ(講談社+α新書) - 黒川伊保子

この本は母からの推薦で読みました。以前にも一度サラッと読んでいましたが、今回はしっかりと。

男と女は生物的につくりが違う。だからこそ、女の人の特徴を理解して、うまく接してあげることで良い夫婦関係が築けますよ、というもの。まさにトリセツ。

もちろん、中身を見たときに、「私はこうじゃない」という女の人もいると思います。でも、男の人がこの著者のトリセツの通りに奥さん(彼女)に接することができれば、まず、喧嘩しないだろうなと思います。ぼくも何度かやらかしてるな、と回想してました。

妻がいないので、母のトリセツとしてつかっています。役立っています。


学力の経済学(ディスカヴァー・トゥエンティワン) - 中室牧子

この本は「家族の幸せ」の経済学を読んだ後に、似た傾向の本が読んでみたいなあ、と思って探していたところ見つけました。

科学的にちゃんと証拠のある「正しい教育」とは何か、を徹底的に考えた本です。

どんな物事でも、ちゃんとした科学的根拠によって「良いか、悪いか」を考えるべきなのに、なぜか「教育」っていう分野になると、個人の成功体験が重視されがちじゃないか、という冒頭の説明にハッとさせられました。

たしかに、子どもを3人東大に合格させた母の教育法とかいう本あるわ。みんな賢いだけじゃないの、とか思ってたけど、なんか読んじゃってた。

「家族の幸せ」の経済学は、各章ごとに、いろんなテーマとそれについての科学的データの紹介という感じでしたが、こちらは、本を通して、一つの流れのようなものを感じました。30万部売れてるの納得です。


原因と結果の経済学(ダイヤモンド社) - 中室牧子, 津川友介

これは学力の経済学の著者である、中室先生が書かれているということで見つけました。

読んで思いました。学力の経済学や、「家族の幸せ」の経済学を読む前に、こっち読むべしです。

世間一般が思ってる「因果関係」って間違ってますよ、本当の「因果関係」への知識を身につけて、根拠のない通説にだまされない思考法を身につけよう、ってことが書かれています。

どゆこと?って思いますよね。例を挙げます。

あるお店がクリスマスに広告を配りました。すると、去年のクリスマスに広告を配らなかった時と比べて、2倍もの人が来ました。

この話を聴くと、広告と来客数の間に因果関係があるぞ、と思いますよね。広告のおかげ人が来たと。僕は思っちゃってました。

これ実は、因果関係があるとは言えないんです。「なんで???」と思ったら、これ読んでください。面白いです。

データを取り扱う専門家の方々の考え方を学ぶことで、変な俗説、通説にだまされない思考法が身につきます。因果関係や根拠を立証するのってこんなに難しいのか、奥深いのか。考えさせられました。

難しく聞こえてしまいますが、本当に読みやすいです。びっくりするほど読みやすい。これを読んでおくことで、科学的にちゃんとした因果関係、根拠というのが何かという知識が身につき、学力の経済学などがもっと理解しやすくなると思います。なので、こちらから。おススメです。


経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる(KADOKAWA) - 蔭山克秀

これはズバリ、経済学の古典(から近年の名著)50冊をぎゅーーっと1冊にした本です。

amazonのレビューでは結構あれこれ言われちゃってますが、ぼくはめちゃくちゃ好きでした。これを読めば50冊分の知識ゲット、とはいかないですが、要点がスッキリ掴めて、経済学の古典について書かれている本が理解しやすくなりました。なので、入門書の1つとして最適だと思います。

この本の推しポイントは、著者が読みながら感じた古典の文章のクセや、その経済学者の人柄を綴っているところです。「この人は理論がガバガバ」とか、「この学者は他の学者の悪口ばっかり言ってる」とか、ちょっと親近感が持てます。

この本を読んだことがきっかけで、「アダム・スミスならイギリスのEU離脱に何て言うだろう」というnoteを書きました。ありがとうございます。


最後に

本が大好きです。おススメあれば教えてください。読みます。

あと、これ5分で読めないかも。サラッと8冊のはずが。

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