小野田光

短歌。「かばん」会員 。2018年東京歌壇(東京新聞)年間賞。第64回角川短歌賞佳作。歌集『蝶は地下鉄をぬけて』(書肆侃侃房)発売中。https://www.amazon.co.jp/dp/4863853475 /写真。NPS会員。/よろしくお願いします🖌📷

分かり合えない事の嬉しさ/もちはこび短歌(22)

色混じる事なく掛かる虹見れば分かり合えない事の嬉しさ 近江瞬『飛び散れ、水たち』(左右社)  近江瞬さんの第一歌集『飛び散れ、水たち』は、眩しいくらいの青春歌に…

空想マトリョーシカ/もちはこび短歌(21)

深くふかく封じたひとの熱量を語ることなく在る鉄の町 國森晴野『いちまいの羊歯』(書肆侃侃房、2017年) 「ステイホーム」の日々は、空想の時間が増える。空想は何より…

乗り換えたい/もちはこび短歌(20)

〈御茶ノ水橋口〉を出て地下鉄の「御茶ノ水」まで歩いて二分 奥村晃作『ビビッと動く』(六花書林、2016年)  わたしはもう、かれこれ十日以上、電車に乗っていない。珍…

狭い言葉/もちはこび短歌(19)

スキップでふたり裸足で水たまりじゃぶじゃぶ越えて行ってどうする 中森舞 東京歌壇(東京新聞)東直子選 2018年7月1日掲載・特選一席  先日、2019年の東京歌壇年間賞…

都電は走るもの/もちはこび短歌(18)

おばあさんがおばあさんに席譲るとき進んで都電荒川線は 川島結佳子『感傷ストーブ』(短歌研究社、2019年)  数ヶ月前に初めて読んで以来、この歌のことをよく思い出す…

冬の尊さ/もちはこび短歌(17)

路上にはネギが一本落ちていて冬の尊さとして立て掛ける 寺井奈緒美『アーのようなカー』(書肆侃侃房、2019年)  「路上」に「ネギが一本落ちてい」る。見て見ぬふりを…