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【中学受験】私が国語と算数を好きになった理由

前回の中学受験noteに反響をいただきまして、中学受験の話第二弾です(そして恐らく最終回)。

私は6年生になる時から進学塾に通い始めましたが、その前までに国語と算数がめっちゃくちゃ好きになっていました。この「好き」という気持ちは小学生には特に重要で、勉強を全く苦にならないという状態にさせてくれました。そのお陰で、中学受験の辛い思い出は余りありません。

ということで、今回は「どうやって国語と算数を好きになったのか」ということを手短にお話したいと思います。汎用性は高いと思いますので、何か参考になれば幸いです。

(参考)私の当時の成績

当時、小学6年生時代の私の偏差値は、ざっくりこんな感じでした。

国語:75、算数:70、社会:35、理科:35

めちゃくちゃな分布です。結局全体偏差値は55、良くても58とかなので、SAPIXでも最後まで「アルファ」には入れませんでした(吉祥寺校は全9クラスある中で、上位3つがアルファ1-3)。

社会と理科の暗記系がどうしても好きになれず、しかも難関校の問題は暗記では解けないので、そもそも出だしの遅い私はどうしようもありませんでした。
(今思うと、「暗記モノ」という捉え方が既にダメだったんでしょうね)

一方、国語と算数は遊んでるような気持ちで日々解いているので、勉強している気持ちは無いけど学力は上がる、みたいな状態でした。これを聞くと、それは「出来るから楽しかったんでしょ」と思われるかも知れませんが、その逆で「楽しかったから出来るようになった」の順番です。

ということで、私に国語と算数を好きにさせてくれた3つの理由を紹介します。

【国語】「こち亀」特訓

私が小3から通っていた個人塾で、夏休みなどの休み期間中に出た宿題がこれです。何かというと、

「こち亀」などの漫画を読んで、分からない単語をひたすら辞書で引き、余白やノートに書き溜めていく

というものです。課題漫画は学年毎に先生が選んでくれるのですが、その年代に合わせつつも、「文字数の多い漫画」が選ばれていました。

こち亀を読んだことがある方はお分かりいただけるかと思いますが、基本的に「絵だけでドーン」みたいなコマは少なく、各ページ結構文字数があります。しかも現代・時事を描いているので、出てくる単語は汎用性がある。実はこれ、一つ一つ辞書を引いて読むのはかなり大変です。

でも、こちらとしては「宿題で漫画が読める!」というとてつもないインセンティブがあるので、嬉々として取り組む訳です。クラス全員がこの宿題は完遂していたと思います。

そしてやっぱり小学生なので、「学んだ単語・表現はドヤ顔で使いたがる」。使うと褒められる。使うと覚える。で、その単語が文章題とかで出てくると、意味が分かる。このinput→outputサイクルが上手く回っていました。

私は今でも「語彙力がある」など言葉の使い方を褒めていただけることがありますが、原点は間違いなくここだったと思っています。

一つ注意点を挙げるとすると、「調べるときに紙の辞書を使う」こと。その理由は三つ。

①この頃の子供の吸収力は凄いので、調べる過程で見えた単語や、調べた単語の近くにある単語も覚えちゃったりします。しかし電子辞書だとそういった「偶然の出会い」がないので、結果的に覚える量が減ってしまいます。
②子供は大人以上に五感を使って情報を吸収するので、指・手・前腕全体を動かして調べる作業の方が頭に入ります。
③調べる作業を繰り返すうちに、辞書がボロボロになっていきます。夏休みが終わる頃にボロボロになった辞書を見て、「あ、俺こんなに頑張ったんだな」という自信になります。まあ、漫画もボロボロになってるのですが。

最後の③は特に大きいと思います。私は今でも、当時使ってた辞書の成れの果てを鮮明に映像で覚えてますので。

【算数】父親との風呂場での計算勝負

父親は算数得意な人でした。

子供の頃、何歳からだったか忘れましたが、風呂場の壁に貼れる数字や計算記号のおもちゃを買ってきて、壁に貼って計算勝負が始まりました。

途中から暗算勝負になりましたが、当然勝てるわけがありません(暗算といっても、最初はもちろん2+10みたいなとこからです)。でも、これが楽しかった。

所々うまく負けてくれていたのかもしれませんが、暗算勝負に勝てると嬉しかったし、少しずつ難しい暗算も出来る様になるのも楽しかった。なので、父親とのお風呂が心から楽しみでした。

「数字に触れていると、楽しい記憶が蘇る」というのは大分最強な状態で、この状態にさせてくれた父親には本当に感謝です(まあ、そのおもちゃを買ってきたのは母親でしょうが笑)。

そういえば、国語も個人塾が兎に角楽しかったので、「文章題に触れていると、楽しい記憶が蘇る」状態でした。やっぱり「楽しい」「好き」は大事ですね。

このnoteを書いていて思い出しましたが、まだ学校で習っていない割り算の問題が解けなくて母親に怒られた時、算数が嫌いになりかけました。親の皆さん、怒っちゃダメですよ!!

【算数】将棋

僕は小学校低学年くらいで将棋を父親から教わり、一時期は毎週末将棋会館に通い詰めるくらい将棋にのめり込んで行きました。

とはいっても、完全独学だったこともあって小学5年生でアマ2級になった位で伸び悩み、受験で辞めてしまいました。ので、そんなに強くないです。

ですが、将棋・囲碁・チェスは本当に算数との相性がいい。「先を読んで、最適解を見つけてから実際に動き出す」という所が凄く似ていますし、脳の使っている部分も同じ気がします。確か羽生さんが昔のインタビューで

ほとんど学校の勉強はしたことないけど、算数は100点以外取ったことなかった

と仰っていました。

なので、下手の横好きぐらいでも、土日に朝から晩までぶっ通しで将棋を指していたことは、凄く算数脳に良かったんだろうなと思います。

まだ娘は一歳ですが、今から「いつ将棋を教えようか」と計画を立てている所です笑

おわりに

小学生時代の勉強は「人生全体の勉強」から考えれば、一欠片です。堅苦しく考える必要もないと思います。

ただ、親が子供に「好き」「楽しい」という気持ちを持たせてあげられる程度、というものは中学・高校・大学よりも、遥かに小学生時代の方が大きいです

ですので、一緒になって楽しんであげられるような工夫が出来たらとても素敵だと思いますし、その点について私は両親にとても感謝しています。

物凄く個人的なことを書き連ねましたが、読者の方の何かしらの参考になっていましたら幸いです。

細田 薫


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