見出し画像

組織の成長痛

質の向上には痛みを伴う
組織の仕事の質を上げていくにために
必要なこととして、権限移譲があります。

今まで新米だと思っていた人に重要な仕事を任せる。

当然のことながらそんなことをしたら
組織全体の仕事の質は一時低下します。
考えるまでもなく、仕事の質を保つことを
考えるのであればすでにその仕事をできる人に
任せたほうがいいのです。

しかしそれでは組織全体の成長が阻害されます。

権限移譲の覚悟
マネジャーは自分の抱えている組織が
利益を上げることが第一の目標ではありますが、
同時に組織全体の成長の責任も負っています。
なぜなら成長の見込みのない組織は
ゆっくりと死んでいくからです。

前述の通り、権限移譲には痛みが伴います。
痛みとは組織全体の一時的な質の低下です。
マネジャーにはこの一時的な質の低下を
折り込んだ組織運営が求められます。

しかしそれは一時的な質の低下を防ぐという形ではなく、
自ら引き受けるという覚悟が要求されます。

もちろん可能な限りの安全措置は講ずるべきですが、
やりすぎてしまうと逆に権限移譲にならず、
ただ作業を代がわりしてもらうだけに
なってしまうことも多々あります。

ある場面において、マネジャーは権限委譲という名の
突き放しを部下に対して行わなければなりません。

自己保身するマネジャーの部下が育たない理由
ここまで考えれば自己保身の意志が強いマネジャーの下では
部下が育たないのは当然ともいえます。

自己保身するマネジャーにとって重要なことは
自分自身の現状を守ることです。
そんな人が部下に権限移譲をして
一時的な質の低下を受け入れるはずがありません。

今の自分の地位を守り通して自分自身は定年を迎えたい、
そんな人がもしマネジャー職に就いているのであれば
会社は組織の在り方を考え直す必要があるでしょう。

権限移譲は技術的な難しさよりも
精神的な障壁がかなり大きくあります。
そのためこれを変えるのは至難の業です。
ただ組織への貢献を考えるのであれば、
そんな無理難題に挑戦する価値はあるんじゃないかなと
考える次第であります。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?