[1-補足]ポーランド語の資料を探す、読む
「ショパンの手紙」を原文で読みたい!
日本語訳で出版されていない資料を自分で翻訳して読みたい!機械翻訳を使えばそんなに難しくはありません。わたしがやった方法をまとめてみました。
「ショパンの手紙」を読むためのおススメ参考資料
■ショパン全書簡 1816~1831年 ポーランド時代
決定版。必読。用語が豊富でどの日本語本より詳しく載ってます。しかし人名や地名などもっと知りたいときはどうしたらよいのでしょう?
(現在『ショパン全書簡ポーランド時代』は入手困難です。古本価格は5万円超。図書館で借りましょう)
翻訳版の問題点
日本語は言葉づかいでキャラが大きく変わります。
例えば「喜んでお受けします」と「ありがたく頂戴する」。
同じ言葉の訳ですが、まったく違う印象を受けませんか?
また、補足がある場合はどこまでが翻訳者の言葉で、どこまでが本人の言葉なのだろう?手紙の翻訳を何冊も読んでるうちに、そんなことが気になってきました。
一次情報に一度は触れたい。
すなわち、原文(ポーランド語の手紙)を読みたい。
語学を勉強すべきなのかもしれませんが、今回も機械翻訳に頼ります。日本語にならなくても良いから、ポーランドの単語と対応語を並べてみようと思います。
ポーランド語で資料を探す・読む
Wikipedia(日本語)
wikipediaはまとまっていてわかりやすいです。
必ずしも正確ではないかもしれませんが、正しいかどうか迷っ場合、引用や参考元の資料を探しましょう。
ポーランド語wikiも見ます。ポーランド語wikiで強いのは、当然ながらポーランドの地名、人名、歴史、です。
日本語wikiからポーランド語wikiへ移動!
ただし、ポーランド語で表記されても読めないので、GoogleChromeの拡張機能(自動翻訳)を使います。
[補足]ポーランド図書館(https://polona.pl/)
ここでは電子書籍化された古い本を閲覧できます。
ショパンのお姉さんが書いた本もあるんですよ。
1824年8月10日付、ショパンが書いた手紙をポーランド語で読む
まず、原文を探します。ポーランド語で検索するために、DeepLで翻訳してみます。
次に『List Chopina z 10 sierpnia 1824 r.』をGoogleで検索すると、ショパンの手紙の原文が見つかります。
Narodowy Instytut Fryderyka Chopina
(ショパン研究所・1824年8月10日付の手紙)
Google翻訳またはDeepLで一行ずつ翻訳する
Google翻訳はページ翻訳や画像翻訳ができてとてもありがたいですが、翻訳精度がやや弱い。
今回はDeepL(https://www.deepl.com/ja/translator)をメインで使います。
英訳するとポーランド語の「Nie(にえ)」は「No」。主語の省略が目立ちますね。ひとつの方法だと誤訳に気づかないので、英訳と翻訳本はお守りです。
このように、ショパンのポーランド語の資料をコツコツ読みます。日本語訳の本を鵜呑みにするのではなく、日本語翻訳者の工夫を感じながら、自分なら違う言葉を使いたいと思う時、ショパンの少年時代が映像として見えてくるような気がします。
次の記事は、神童ショパンの教育です。ショパン父はモーツァルト父とは違うんですよ!
マガジンメニュー「ショパンの手紙に見る少年時代」
参考リンク
※「喜んでお受けします」か「ありがたく頂戴する」か?
『J'accepteavecplaisir T.Wojciechowski』の訳はどう訳す?
曲を献呈された親友ティトゥスのお礼の言葉です。
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