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徒弟制度の誤解

徒弟制度の話は、本ブログで何度か取り上げているけど、noteでは簡単に徒弟制度の誤解を記しておきたい。

そもそも徒弟制度とは?

中世ヨーロッパの手工業ギルドにおいて、親方・職人・徒弟の3階層によって技能教育を行った制度。また、一般に日本の年季奉公・丁稚(でっち)などの制度をもいう。
-コトバンク

簡単に言ってしまえば、技能を習得する制度。日本で言う丁稚奉公とか、弟子制度とか、修行と同じ意味合いで使われる。

徒弟制度と聞くと、日本の悪しき慣習と思われるかもしれないが、色々誤解がある。

徒弟制度の誤解
1.給料貰える
2.住み込みか選べる
3.親方によって全然違う
4.修行期間が長いは誤解?

給料貰える

まず第一に、徒弟制度は給料が貰える。組合が機能している徒弟制度であれば、給料は貰える(個人でやっている徒弟制度は貰えるかどうか知らない)。

だから徒弟制度は奴隷制度だというのは勘違いだ。技術を教えてもらってお金もらえるのだから奴隷じゃない。

(ネット上では「人に教えてもらうのに、お金を払うのは当たり前だ!」と言っている人がいるけど、徒弟制度は教えてもらって、尚且つお金も貰える制度)

最初、数ヶ月は仕事ができない子に給料払って飯食わしているし、ましてや自分の技術を教えても三年〜四年程度でいなくなってしまう。

(徒弟制度は、一人前になったら消えていくという制度)

赤字なのは親方。徒弟制度が善意の塊とは言わないけど、少なくとも奴隷制度ではない。

住み込みか選べる

徒弟制度は強制的に住み込みで働く制度。そんな風潮がある。それは誤解。最近は住み込みかマンション暮らしか好きな方を選べる

ちなみに、私は住み込みを選んだ。理由は、社長さんも、おかみさんも優しくて居心地良かったから。これ言ったら親が悲しむけど、マジで実家より暮らしやすい。

親方によって全然違う

徒弟制度は厳しい。髪の毛坊主で、ミスしたら親方に殴られる。そんな話をよく聞くが、親方によって全然違う。むしろ逆に、孫みたいに甘やかしてしまう親方も沢山いる。

無論、厳しい親方もいるにはいるが、例えば限度を超えた暴力を振るったり、過激な言葉で罵ったりした場合には、徒弟制度を管理している組合が動く。

確かに、組合も頼りない時はあるが、何だかんだ言って守ってくれる親方もいる。だから安全網はあると思う。

修行期間が長いは誤解?

言葉が悪くなってしまうけれど、修行期間が長いのは、その人の物覚えが悪いだけだと思う。そもそも修行期間なんていう期間は存在しない。大工さんとか、瓦屋とか、菓子職人(和菓子)とか色々聞いたけど、「今も修行中」としか答えない。

一般の人が言っている修行期間っておそらく区切りの話だと思う。この区切りって何かと言うと、守破離の「守」が終わった頃のこと。(修行の基本は「守破離」と呼ばれる過程を踏んでいく)

▼関連記事:【必ず上達する】職人になる前に知っておくべき守破離の考え方

これが長いのは物覚えが悪いだけ。親方の教え方が悪いという人もいるけど、職人の教え方なんて「見て覚えろ!」「やって覚えろ!」だから、教え方よりやっぱり物覚えが悪いだけだと思う。

要は、修行は存在するけど、修行期間は存在しない。みんなが言っている修行期間というのは区切りのことで、それが長いのは、物覚えが悪いだけ。仮に修行期間という期間が存在するなら、それは一生(仕事やめるまで)。

最後に|まとめ

徒弟制度はシステムとして決まりがあるようだけど、ほとんどない。全ては親方次第。

世間では徒弟制度は奴隷制だ。という人もいるけど、親方もまぁまぁ被害被っている。

決して奴隷制度ではないよとだけ、最後に言っておく。

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