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教師の時給は1,000円以下!?

働けば働くほど安くなる時給

教師には残業代が出ません。しかし、部活動や授業準備、生徒指導を含め勤務時間外にも働かなければならないのが実態です。いじめが発生したり生徒が学校外で犯罪を起こしたりした場合に、『定時だから帰ります』は許されないのです。

残業代が出ないため、働けば働くほど時給は下がっていきます。月の給与を働いた時間で割り算する時給は、どんどん小さくなります。働いた分だけ損をするということは、正当な賃金が支払われていないのです。

時給はアルバイトの平均を下回ることも

教員の時給は、時給の高めなアルバイトと同じか場合によってはそれ以下になってしまっているようです。アルバイトの時給の全国平均は1,150円(2022年5月時点)のようですから*1、大半の教員の時給はアルバイトと同程度か、それ以下ということになります。そして、これは、税金が引かれる前の金額です。

ちょっと、にわかには信じられない数字ですよね。本当なのか、他の調査データも参考に見てみましょう。

時給1,000円以下にもなり得る

内田良教授の調査結果*2(2022年4月)によると、公立学校の先生の週あたりの超過勤務時間は、20〜39時間が最も多く52%でした。単純に4倍して、月の残業時間含めた労働時間を算出すると、155+4*(20〜39)=235〜311となります。

給与の平均は、勤務年数によって変わってくるので一概に言えません。しかし、twitterでは経験年数10年未満の若手の先生が多いであろうと考え、月額報酬は28万程度*3と仮定します。教職調整額(みなし残業代)が4%、その他の調整額もつくので、30万円で計算すると、

300,000/ (235〜311)=964〜1276

と大体、合っている数字になりました。アンケート結果は、極端に低く見積もった数字というわけではなさそうです。

まとめ

近年ではアルバイトでも1分単位で給与を支払う動きになっています。働けば働くほど精神的にも身体的にも苦しくなる。しかし、報われない。正当な賃金が支払われない。これでは、教職が選ばれない仕事になるのは当然のように思えます。解決するには、仕事を減らすか、残業代を出すか、2択しか無いように思えます。

引用文献
*1 アルバイトの時給

*2 公立学校教員の時間外労働時間

*3 教員の月額報酬


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