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今年観た旧作映画の感想-4

こんばんは。

映画館にも週に1~2回くらいは行っていますが、最近週末は満席入れる代わりに飲食禁止というルールになっているようで、ポップコーン食べたい派の私としてはちょっとストレスです。

家でも最近テレビを買い替えて大きくなったので、映画ライフが捗ります。

おススメあったら教えてくださいな。

その1

その2

その3

特に個人的に衝撃を受けた映画には★マーク付けてます。注意はして書いてますが一部ネタバレあるかもだから気を付けて。

★46本目 こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話

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タイトルからはちょっと信じられないくらい良くできた映画でした。そもそもこの話はノンフィクションのルポを基にしていて、映画鑑賞後に読んだのですが、モデルとなっている鹿野さんという実在の方の人生が本当に凄まじい。それを丁寧に,ドラマチックにしすぎず映画化していて、ちゃんと見ごたえがあります。日テレ制作ですし、ともすると仰天ニュースの再現ドラマみたいになりかねないところ、脚色も画作りも音楽もいいバランスで、なにより大泉洋はじめ役者陣の熱演が素晴らしいです。綾戸千絵と佐藤浩市が出てくるシーンは若干チープなドラマ感もありますが。

47本目 眺めのいい部屋

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20世紀初頭のヨーロッパが舞台のロマンス。背景や美術がきれいなので、それだけで好きな人はとても好きそう。おっさんが全裸で水遊びしてモザイクかかってるシーンが衝撃的過ぎて、他はあまり覚えていないほどなのですが。笑 ハリポタや天使にラブソングをでおなじみのマギー・スミスが出ているのですが、このころはまだ結構若いはずなのに既に意地悪おばさんみたいなキャラクターで気の毒だなと思いました。

★48本目 アメリカン・ビューティー

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父親が娘の友達に一目ぼれしてしまい・・・という下世話な出だしなのですが、単純に「面白かった」という意味では今年観た数ある映画の中でもダントツでした。アトラクション感覚の娯楽映画として、展開が上手すぎて、何回でも観たくなります。ジャンルは全く異なるものの、同じくアカデミー作品賞「パラサイト」を観たときも同じ感覚に陥りました。序盤のフックからどんどん思わぬ方向に話が進み、最後に畳みかけてくる感じ。登場人物全員、違った方向に狂気じみている感じが、アメリカ郊外の閉塞感と相まってたまらないです。

49本目 シックス・センス

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昔観たときは、こんなに面白い映画があるのか!と例のあのオチに大感動したのを覚えています。その後しばらくは「衝撃のどんでん返し」を映画に求めていた時期があったのですが、オチを知った上で見返すと、この映画の良さはそこじゃないんだな、とも思いました。死んだ人の止まった時間を動かすための主人公の”役割”、それに彼自身が気付いていく話なんですね。だからこそあのラストは感動的なんだと思います。

50本目 サンドラの週末

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ドラマの起伏やBGMでの盛り上げなどはほぼ無い、淡々としたトーンのフランス映画です。解雇を告げられた主人公が、会社に復職を訴えたところ、他の全社員のボーナスカットか、お前の復職か、どちらかしか叶わないと言われ、社員投票をすることに。土日に自分の復職に投票してもらえるように根回しに動くという、本当にただそれだけの話なのですが、社員それぞれの色んな関係性や事情が伺えて面白いです。まあ、そんな会社さっさと辞めた方がいいよ・・・という気がするのですが。マリオンコティヤールはハリウッド映画でもたまに観ますが、とても味のある良い役者さんですね。

51本目 スイス・アーミー・マン

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あらすじを語るのがほぼ困難なほど、どうかしているストーリーの映画。無人島に残されたポールダノ。そこに流れ着く死体。しかし、この死んでるはずのダニエルラドクリフがポッターの魔法ばりに色んな機能を搭載していて、何とか無人島で生き延びていく。これは彼が観ている空想なのかと思いきやどうもそうでもないらしい。アイデア一発勝負型の映画ではあるものの、その気合は買った!と思わされてしまう強引っぷりが痛快です。

52本目 オクジャ

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偶然ですが2作連続でポールダノですね。ポンジュノさんの映画は実はパラサイトで初めて観たのですが、あれは完全に韓国映画だった一方、ハリウッドでもこんな大作を任されているんですね。スーパーピッグなる新種の豚(どうみてもカバにしか見えない)を巡って、それで金儲けをしようとしている企業と、豚を育てた農家の娘+動物保護団体とのドタバタアクション。ちょっとサスペンス。社会派メッセージは込めつつ、全体的には大味な娯楽作なので、軽い気持ちで楽しめました。

★53本目 タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜

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近年の韓国映画は、韓国史の闇のような部分を鋭く描いていて、面白いだけでなく、近代史の勉強にもなります。恥ずかしながら、この映画で描かれている光州事件も初めて知りました。もちろん劇映画用にドラマチックに演出されている部分は多々あると思いますが、観終えた後、僕のような無知な日本の若い世代が事件について調べるだけでも、こういう映画の存在意義はありますよね。日本映画でもそういう作品が増えるといいなと思うのですが(そういう意味では「スパイの妻」はかなり良かったです)。ただ難しく考えずとも、娯楽作として良くできている映画なので普通に楽しめます。ソンガンホは本当に色んな役ができて凄いですね。

54本目 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

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結局延期になってしまいましたが、新劇場版の完結編が公開されそうだったので、前作を見返しました。というのも序・破は過去に何度も見返していたのですが、Qは劇場で観たときにあまりの理解できなさにショックで、それ以降一度も観ておらず、すっかり内容を忘れていたからです。結論、改めて観ると、思っていたより悪くなかったです。逆にショックのあまり過度に悪く記憶しすぎていたのかもしれません。完結編が楽しみです。でもそれより庵野さんのウルトラマンの方が楽しみです。エヴァはもう一生完結しなくていいかな。笑

★55本目 ブルージャスミン

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明るい風景と小粋で軽快な音楽に合わせて、全編にわたって割と悲劇的な作品です。主人公が置かれた環境が最初から悲劇的であり、ウディアレン作品の主人公は、あんまり劇中で成長したりしないので、最後まで悲劇です。とはいえ暗くなり過ぎない辺りさすが。この救いようのない感じは、個人的には好きです。人は現状維持ができなくなることを一番恐れるといいますが、やはり生活レベルを落とすって難しいんでしょうね。ケイトブランシェットもさることながら、サリーホーキンスの演技はとても印象に残りました。

56本目 透明人間

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今年公開されたリメイク版の透明人間を観た後で、アマプラに初代があったので観てみました。キングコングもそうですが、1933年ってバリバリ戦前の映画なのは驚きますね。ストーリー的にも特撮的にも、全然今でも面白いです。見えないものを映すという矛盾が透明人間の面白いところで、雪に足跡が着くとか、その辺の演出は未だに使われているので、すごいと思います。宿屋のおばちゃんの演技だけコントみたいでテイストが違うあたり、ちょっと笑っちゃいましたけど。

57本目 カフェ・ソサエティ

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主人公の将来ある若者が権力者の叔父と一人の魅力的な女性を巡って争うという、ウッディアレンっぽすぎるベタベタな展開のせいで、面白かったはずなのに、細部をほとんど思い出せないです。笑 ブルージャスミンとは異なり、明るい映像・小粋な音楽も、まんまストーリーや画にマッチしていて、いかにも!という感じでした。それでもやみつきになるウッディアレン節。全作上映時間が90分前後というのが本当に素敵。

58本目 教授のおかしな妄想殺人

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またまたウディアレン。女子大生が、影のある謎めいた感じの中年教授に恋をしてしまい・・・といういつものような展開ですが、この作品の主要キャラである教授は、中盤で完全に人間としてアウトな一線を越えてしまうので、メインストーリーであるはずのいつもの恋愛劇にはさっぱり乗れなくなってしまいます。話はともかく、ヒロインを魅力的に撮る腕は毎度抜群なので、エマストーンを観ているだけでも楽しいのですが。

★59本目 わたしは、ダニエル・ブレイク

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昨年の「家族を想うとき」で初めてケンローチ監督の作品を観たのですが、前作に当たるこの映画も完全に同じ問題提起の作品でした。病気で働けなくなってしまった老人が、支援を受けようにも仕組みが複雑すぎて分からない。そんな中、貧困にあえぐシングルマザー一家と出会い、助け合いながら何とか生きていこうとする。日本でも至るところで起きていそうな、特別じゃない人々に極限までフォーカスした作品だと感じました。良質なドキュメンタリーを観たような印象です。

60本目 見えない目撃者

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視力を失った元警察官が、誘拐事件の現場に出くわしてしまい、音や感触を頼りに事件を解明しようとするサスペンス。この映画の偉いのは、その誘拐事件の犯人が、尋常じゃなく怖いところですね。何でここの描写にそんなに力入れてるの!?というくらい、事件現場のリアルさと、犯人の狂人っぷりが見事です。そのおかげで展開はベタながら、割とハラハラさせられます。韓国映画のリメイクとのこと、元ネタも観てみたいです。

本日はここまで!

今年ももうあと2ヶ月ですね。あと2回分くらいはストックあるので、年内には追い付けるように更新します~。

以上

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