ぼーっと目覚めた朝は
眠い目をこすりながら
ゆっくりと体を起こす
さっきまで見ていた夢を思い出そうとするけれど
記憶してはいけない約束でもあるかのように
どこかに消え去ってしまう
(こんなことも思い出せないの?)
責める僕を慰めるように
やらなければいけない現実が僕をせかす
起きて5分もすれば 昨日見た夢は幻と化し
僕の頭の中には
夢を見たという事実だけが残るのだ
それでも
幸福な夢を見た朝は喜びにあふれ
不幸な夢を見た朝は悲しみにひたる
これは現実ではないと知りながら
一喜一憂する自分がもどかしい
夢とは
ひとつの人生だけしか生きられない自分へのご褒美なのか
ひと時の幻に心が酔う
カーテンの隙間から漏れる光を目で追いながら
僕の一日が始まった
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