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ワイン醸造家、工学博士。一人でも多くの人がワインがより楽しくなる日常を目指して。コロナ…

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ワイン醸造家、工学博士。一人でも多くの人がワインがより楽しくなる日常を目指して。コロナなんてふっとばせ!

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    過去に撮影した美しいブドウ畑をまとめる

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ブドウ品種とその特徴香を知るとワインがより面白くなる

ソーヴィニヨン・ブラン/4MMP/ 猫のおしっこ ソーヴィニヨン・ブランというフランス原産の白ワイン用ブドウ品種がある。このブドウ品種は、近年フランスだけではなく南アフリカ、チリ、ニュージーランド、アメリカなど、世界的に栽培が広まっており、日本でもワインが作られ始めている。全世界で121,000ha栽培され、醸造用ブドウ品種としては世界第8位(2015年OIV)。  このブドウ品種から作ったワインは、グレープフルーツやパッションフルーツ、グアバの果実、カシスの芽、ハーブの

    • オフフレーバーを知ればワインが面白くなる-2

      パート1に続いて2を加えました。まだもう少しあるので今後追記していきます。 アセトアルデヒド/青リンゴ、すりおろしリンゴ 青リンゴと表現すれば聞こえはよいが、酸化したワインにおける代表的なオフフレーバーです。リンゴを磨り下ろした際に、徐々に茶色く変化する際に感じる臭いと言えば、イメージしやすいかもしれないですね。ただし、シェリー酒ではこの香りをポジティブにとらえています。  一般的なワインにおいては酸化したワインで共通して発生する臭いであり、ブドウ品種や産地の特徴に由来す

      • 甲州を知るとワインが面白くなる

        甲州ワインの歴史 甲州は、1000年以上前から日本に存在していたとされる日本固有のブドウ品種である。  ワイン用ブドウであるvitis viniferaが生まれたコーカサス地方(黒海とカスピ海に挟まれた地域)からシルクロードを経て、中国を経由して日本にもたらされたとされる。中国を経由する際に、中国に在来する野生種のブドウvitis davidiiと交雑したあと、vitis viniferaと交配していることがDNA解析の結果、明らかとなっている。遺伝子的には71.5%がvi

        • ストローワイン(Straw wine)に挑戦してみた

          2020年ヴィンテージの仕込みが終わり、あっという間に2021年を迎えた。 しばらくさぼっていた筆をとり、今年新しく始めた仕込みを紹介しながら、振り返ろうと思う。 2020年は大きく世の中がかわり、必ず歴史に残るヴィンテージとなると考える。もちろんそれはブドウの品質が素晴らしいという理由から稀に言われる、偉大なヴィンテージというわけではない。 数年後、もしかすると数十年後も2020年をラベルに記したワインをお客様が見る度に、この世の中の変化を思い出すかもしれない。その時

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          本日のブドウ(品種:甲州)

          本日のブドウ(品種:甲州)

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          オフフレーバーを知るとワインが面白くなる-1

          過去にブドウ品種毎の特徴香、どちらかというとワインにとってポジティブな香りについてまとめました。もし、興味が有る方がいらっしゃいましたら以下のリンクから見て頂ければと思います。 今回は、ネガティブな香りに関して、1つ1つ説明していきたいと思います。 IBMP/ピーマン、ベジタルワインをテスティングするときに出会う、ベジタブルといった表現をさせる、この青臭い香りはメトキシピラジン(3‐Alkyl‐2‐methoxypyrazine)という香気成分が原因とされています。メトキ

          オフフレーバーを知るとワインが面白くなる-1

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          美しいブドウ畑-7

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          ロゼワインのことを知るともっとワインが面白くなる

          世界的に消費が伸びており、日本でも少しずつではあるが露出が増えているロゼワイン。2014年のデータによると、世界合計のロゼワイン生産量は2,430,000KLであり、ワイン全体の9.6%とのことである(スパークリングワインはのぞく)。 ワイン全体の9.6%と聞くと、まだまだマイナーな印象を受けるが、私が留学時代に過ごしたフランスは、世界最大のロゼワイン生産国であり、消費国でもあることもあった。 そのため、スーパーマーケットの売り場に並んでいる量は、白ワインより圧倒的に多か

          ロゼワインのことを知るともっとワインが面白くなる

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          美しいブドウ畑-6

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          美しいブドウ畑-5

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          美しいブドウ畑-4

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          ブドウ畑で見つけた花とミツバチ

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          酵母のことを知るとワインが面白くなる-2

           ブドウ果実には多種多様な酵母が存在する。そのうちの約1%以下がSaccharomyces酵母にあたる。彼らは、アルコール発酵という過酷な環境の中で生存競争の結果、当初99%を占めたnon-Saccharomyces酵母を駆逐し、その存在比を逆転する。  もちろん、同じSaccharomyces酵母の中でも熾烈な争いが行われ、最初は多様な菌株が存在したとしても、生き残るのは1から3菌株程度である。それら生き残った少数精鋭によって、アルコール発酵が進められ、ブドウ果実がワイン

          酵母のことを知るとワインが面白くなる-2

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          美しいブドウ畑-3

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          ブドウ畑で見つけた花-9

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          ブドウ畑で見つけた花-8

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