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#3 たまにはワークショップ形式で

 みなさんこんにちは!または初めまして!
 公立小学校教員歴18年目のヒデと申します。

 これまで少しでも活発な懇談・面談にするための工夫について述べてきました。
 最後に、教師も交えて保護者同士が活発にワイワイできる懇談の工夫について紹介していきます。


▶︎親同士の交流が希薄に!?

 SNS等が発達してネットワークの世界ではかつてないほどに人と人の交流が活発になってきた現在。生身の人間同士の交流はどうでしょうか。
 保護者どうしの交流に目を向けてみると、かつてのような交流の様子ではないような気がします。

 これは僕の主観による、その原因を考察したもの。

①LINE等の普及により、文字のみでの連絡が便利になった。

 文字や絵文字、スタンプ等を活用することで昔のメールと違い、文字だけに表すことができない感情などを表現することができるようになりました。
 しかしその一方で、声のトーンや話し方などから感じることができる生身のアナログな部分が伝わりにくくなったように思います。
 最近じゃ「。」で終わると怒っているように感じる「マルハラ」なんて言葉もあるようで・・・

②コロナ禍を経て、物理的にも距離を縮められなくなった

 コロナ禍の時代に姿を消したものの一つに飲食を伴った懇親会があるのではないでしょうか。
 田舎の小学校に勤めることが多かったので、何かあるとすぐに保護者さんも交えた飲み会が開かれたり、少年団の打ち上げなど、多くの機会で保護者が集まり、飲みながらざっくばらんに話す機会が多かったな、と思い出します。
 今では(割と都会の学校に転勤してきたのもあるかもですが)、コロナ禍の影響を引きずり、そのような機会が全くと言っていいほどなくなってしまったように思います。

③親の生活スタイルの多様化

 僕が採用された頃は、多くの母親が仕事をしていませんでした。
 しかし今ではどうでしょう。
 ほとんどの家庭が共働きであったり、シングルで忙しく働きに出ていたりと、昔と全然違う様相。
 つまり、他の親とのんびりおしゃべりしたりお茶したりといった時間を取ることが困難なのではないでしょうか。

▶︎最大の機会は学級懇談!これはチャンス!

 学校の中で飲み会をする訳にはいきませんが笑
 なかなか集まりが企画されない今では、学級懇談会の時が教師も交えて保護者同士がわいわい話すことができる最大のチャンスだと思います。

 ただ、だからと言って普段からそんなにたくさん交流しているわけではない保護者さん同士、いきなり「話しましょう!」と言ったところで盛り上がるはずがありません。

 そこで僕は交流に若干の強制力を持たせるために以下のような取り組みをしています。

①保護者さんを数人のグループに分ける

 いきなり全体で発言!はハードルが高いですからね笑

②ポストイットを配付し、記入してもらう

(例)ピンクのポストイット→困っていること
(例)ブルーのポストイット→うまくいった事例

③いざ、ワークショップ!

 

 やり方は色々あるでしょうが、僕は大体以下の通り。

①一人目を指定して、「困った!」ポストイットを貼ってもらう。
②同じようなことを書いていたら順番を気にせず近くに貼る。その際、
 「わかる!」「確かに!」「うちも!」などの発言をしながら。
③途中でもいいし、最後でもいいので「うまくいった事例」「アドバイス」等を貼
 る

 

 小グループにすることで発言しやすくなりますし、会話が盛り上がる一番のポイントは「共感」だと思います。
 実際に過去やってみた時にも
「わかるわー!!」
「ほんっとにうちの子もそう!笑」
とたくさんの共感の声が上がっていました。

 また、同じ学級の保護者といえども結構年代ってばらばらなことありませんか?
 第一子の保護者さんと、第三子の保護者さんでは経験値が違います。
 様々な保護者さん同士でわいわい交流ができると、そこから新たな発見も生み出せそうですよね!

 ちなみにワークショップ中は僕はラフな感じで色々なグループの交流に参加しています。

僕「え?今どんな話題ですか?」
僕「〇〇さん、それめっちゃいい!!学級通信でも紹介していい?」
保「先生、自分が楽したいからこんな懇談会にしたしょー!?」
僕「あ、バレた!?笑」

 本当にこんな感じです(学校や管理職の雰囲気は気にします笑)。

▶︎まとまらないまとめ

 ということで、教師も保護者もみんなでわいわいできる懇談会のアイデアと実践を紹介してみました。
 特に今回の記事のワークショップ形式懇談会ですが、やってみると楽しいのですが、学校の風土や職員間の共通理解をあまりに逸脱することはお勧めしません。
 やはり学校はあくまでも組織的に教育を行う場です。
 最低でも学年団の先生方とは前もって相談することは必要だと思います。

 ちなみに僕がこのワークショップ形式懇談会を思いついたのは、学年1学級しかない小さな学校の時でした。

 次回はこのワークショップ形式懇談会やステキポイント3選などの取り組みを行うに至った、僕の根底にある考えについて述べていければ、と思います。

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