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転職って、いいものなのか?~5回の転職体験から考える~

終身雇用制度の考え方がとうに崩壊し、35歳転職限界説の転換、転職ネイティブ世代の台頭、ライフスタイルの多様化等で、転職は一般的なものとなりました。
今は多くの転職エージェントがあり(私の会社もその一社となりますが)、手軽に求人紹介を受けたり、転職相談ができるようになっています。

とはいえ、何度も転職を繰り返すと、次の転職が不利になる、年収が下がる…などのデメリットも聞かれます。
そもそも転職など考えず、今の会社で定年まで腰を据えて働きたい、という方もいらっしゃいます。

ここで一度、そもそも転職って、いいものなのか?について、自分の体験とも交えて考えてみます。


私は45歳で、5回転職しました

私は現在45歳ですが、今の会社は6社目。5回転職をしています。
退職をした理由は、各社ごとに様々ですが、トータルして良かったか、後悔しているか、と聞かれれば、、、

 転職して良かった!

と思っています。
正確には、それぞれの転職に”意味があった”と感じています。
転職をして得たものもあれば、手放したもの、遠回りになったと思うこともあります。
一つの体験談として、私がこれまでいた会社の退職理由と、良かったかどうかを振り返ります。

1社目:外食産業(3年3か月在籍)

大手ファミレスの店舗で働いていましたが、いわゆる”ブラック”な就労環境で、とにかく外食産業を出たい!という一心でした。
なので、最初は行きたい業界などなく、やみくもに面接を受けていましたが、活動して1年たつ頃、学生時代に興味を持っていた人材業界にたどり着き、その業界で働きたいと心を整理できて、次のアウトソーシング会社に転職しました。

2社目:アウトソーシング会社(3年在籍)

最初は、販促系の部門で単発派遣のコーディネーターをしていましたが、最後の1年2か月は、派遣先現場で販売をしていました。
販売の仕事に面白みを感じていたのですが、会社からは、現場業務で評価されることはなく販売業務が評価される会社で働こうと思い、現場で一緒に働いていた方の紹介で、次の販売職専門の特定派遣会社に転職しました。

3社目:販売職専門の特定派遣会社(2年6か月在籍)

販売成績は上々で、会社からは社内スタッフへの研修業務も任されるようになりましたが、当時の上司とだんだん肌が合わなくなり、自分がやりたい研修・育成ができなくなったことをきっかけにして、「転職」という人の節目に深くかかわれる仕事をしたいと思い、人材業界専門の転職エージェントに相談。外資系の人材紹介会社に転職しました。

4社目:外資系人材紹介会社(6年5か月在籍)

入社当初は人材紹介会社でしたが、2度の経営統合があり、派遣、請負なども手広くする総合人材サービス会社になる。
最後の2年間は人材派遣の営業担当でしたが、人材紹介(転職エージェント)専任でキャリアを積みたいと思い、キャリアカウンセラーの先輩から紹介をされて、次の外資系人材サービス会社に転職しました。

5社目:もう一つの外資系総合人材サービス会社(6年在籍)

派遣、紹介、請負などこちらも手広く行っている業界大手の会社でしたが、紹介事業は立ち上げて間もない時期で、事業拡大のフェーズで入社。
6年在籍していましたが、最後の1年数か月に成績を大きく落とし、お恥ずかしい話、戦力外で退職。この時は転職、というよりは再就職活動でした。

現職:京都地場の人材サービス会社(まもなく丸2年)

HPで見つけた会社でしたが、入社する前は、製造派遣メインの会社。人材紹介サービスも、許認可は取っていましたが、まだ立ち上がっていない状況でした。
前職を戦力外になったとはいえ、一番得意な領域は人材紹介事業でしたし、前職では関西の製造業×中小企業にフォーカスした人材紹介をしていて、この領域でまた花を咲かせたいという思いがありました。
その中で、現職で人材紹介事業を立ち上げる、というミッションを頂き、今に至ります(もちろん、辞めるつもりはありません(笑))

リセットを繰り返して、手放したもの

振り返ってみると、私の場合は、「○○したい!」という前向きな動機ではなく、「外食出たい!」「評価されない」「やりたいように仕事ができない」などの後ろ向きな動機からでした。

しかも、最初は3年くらい仕事をして転職をしていたので、その会社で昇進、役職を得るまでに至らず退職し、次の会社でリセットの連続。

一つの会社でキャリアをじっくり積むことで得られる、一つの仕事への深い理解、社内の関係構築、それに伴う昇進、キャリアアップ…それは手放してきたのだと思います。自分自身の体験からは、こうしたものは、やはりある程度腰を据えて、続けていかないと得られないものだと実感しています。

転職をして、得られたもの

ただ、転職を何度かすることで、この広い人材業界において、人材紹介、長期の人材派遣、単発の人材派遣、請負、再就職支援と、一通りの人材サービスを経験できたことは大きかったです。

例えば、転職エージェントの仕事をしていて、限られた年齢層、限られた業界しかかかわっていないのに「自分は(全ての)転職市場の事をわかっている!」と、傲慢になり、求職者にそういう態度を取ってしまう人も少なくありません。

その意味で、色々なサービス業態を経験して多種多様な人たちと接することで、広い視野で見れると感じています(とはいえ、気が付けば自分が偉そうになっているように感じることも少なからず。いつまでも謙虚さが必要な仕事と痛感。。)。

良いも悪いも、捉え方

私は、この業界で仕事をさせていただいて、これからもこの業界で続けていくうえで、色々な世界を経験できたことが本当に財産になっていると思っています。
手放したものについても、それも一つの体験談。求職者とお話をするときに生きた材料となります。


まとめ

何度も転職をしてきたリセット人生なのか?転職をしてきたことで、大きな財産を得られたのか?

それは、

  • 自分自身の解釈

  • これからどういうキャリアを作っていきたいかの考え

それ次第になると思います。

やってきたことは、もう変えることはできませんが、捉え方は変えられますし、これからの未来は未確定。
今の自分の意識で、いくらでも「転職は、いいもの」になると思います。

最後までお読みいただきまして有難うございます。

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