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42年振りにD.カーネギーの『人を動かす』を読んで

こんにちは、Hideです!(^^)!

昔、尊敬する矢沢永吉氏が読んだということで、カーネギーの「人を動かす」という本を読みました。

まだ作者の奥様が存命だった頃です。1981年に購入しました。

まだ高校生だった私は、リスペクトしている人が読んだ本というので、何かを得られるかと思い読みましたね。

16歳のとき読んだ本を58歳になった今、どんな風に感じたかを語っていきたいと思います。

人を動かす三原則

・盗人にも五分の理を認める

罪人にも犯した理由があるので相手の気持ちを理解するよう努める事。

罪をしでかすに至ったかをよく考える事が大事である。

そうすることで同情や寛容、好意もおのずと生まれてくるというカーネギーの考えでした。

その時はそうなのか~と読み流していました。

今、この本に出合って40年以上も経過すると、カーネギーの言いたい事が理解できるような気がします。

仕事をしていると、トラブルやミスはつきものです。

例えば部下が、ミスをしてしまった時にただそれはダメだ、確認などするべき事を怠ったからだ!

と頭ごなしに責めても、当の本人が良くなかった点を感じて反省して、次に活かせているのかを考えると、責めるだけではいけないと思います。

なぜなら、過去に自分が同じ立場になった時に、上司や先輩に怒られたりしたりした時に素直に自分の非を認めて、何故その様な事が起こったかを考えきちんと反省できたのか。

考えると、確かに自分が原因でミスをしてしまった、原因は自身にある、周りにも迷惑をかけてしまったとは思えますが、あまりにも強く罵声を浴びせられると、素直に受け入れられなくなりました。

勿論悪いのは自分ですから反省はしなければなりませんが、結果自分が悪かったから~

と怒られたことばかりに気をとられ、原因の究明や次への対策がしっかり出来ませんでした。

甘くしてくれとは言いませんが、なってしまった経緯と言い分を聞いてもらえたら、もっとしっかり反省と対策を自分なりに出来たのかもしれません。

私も部下を持った時に、トラブルが起こると、まずは何故起こったかと、その時の状況をヒアリングしていました、

話の中から原因を本人と一緒に考えました。

こちらは、経験が多い分、分かっているのですが、こちらから回答を言うのではなく、相手に何が足りなかったかを気づかせるのです。

ちょっと遠回りにはなりますが、本人が考え気づくことが一番なので、そうしていました。

つまり一緒に考えてくれれば、ミスをしてしまった本人も冷静に反省と対策を考えられるのです。

確かに失敗は良くありませんが、ただ感情だけて怒って、罵声を浴びせるばかりでは、何が悪かったかを理解させる事は出来ません。

何故起こったか→それに対する対処の仕方の不備を検証→次同じ場合はどう対処してミスを発生しないようにするか。

上司や先輩からしたら怒りたくなる気持ちもわかりますが…感情ばかりで騒いではいけません。

怒る=感情をぶつけること

叱る=次の改善に努め、相手の成長を促す

この二つはえらい違いです。

部下や後輩、周りの人を成長させたいなら、批判も非難もしない、苦情も言わない。

こちらも人間ですから、実行するのは並大抵のことではありませんが、言いたくなったら…

怒りの気持ちが心の中に沸いてきたら、ちょっとだけ間をおいて落ち着いてみましょう。

私はそうしていました。

短気で怒りっぽい性格ですが、少し間をとる癖をつければ全く出来ない事ではないのですから。

心理学者ハンズセリエは下記の様な言葉を残しています。

「我々は他人からの称賛を強く望んでいる。そしてそれと同じ位の強さで他人からの非難を恐れている」

承認欲求と他人からの非難されるのを恐れている人間の心理ですよね。

人は周りから評価され、賞賛される事を望んでいる生き物なんですね。

・重要感を持たせる

心理学者のジグムンドフロイト氏によると人間のあらゆる行動は

性の衝動・偉くなりたいという願望

この二つの動機から発せられると話している。

自己の重要感

人は皆自分を重要に思って欲しいし、認められたいし、けなされたくはないものです。

私は昭和に生まれ、ダメな部類として親戚や周りから扱われ罵声も浴びてきました。

よく親戚のおじさんが、こんなに言われて悔しくないのかと言っていました、

しかし、そう言われて頑張り結果を出しても、そこには恨み妬みの感情が残っていました。

もしあの子供の頃、ダメダメの私に対して、良いところを探して褒めてくれなかったのかと思っています。

出来が悪いだの落ち着きがなく、余計な事ばかり言って~

と非難と批判だらけでした。

実業家のチャールズスワップ氏の話では

「これまでに、世界各国の立派な人たちと付き合ってきたが、どんなに地位の高い人でも小言を言われて働く時よりも褒められて働く時の方が、仕事に熱が入り、出来具合も良くなる。その例外にはまだ一度も出会ったことがない」

この言葉の様に批判的な言葉では、誰もやる気が出ないんですよね。

これは私も部下を使った時に感じました。

否定的にものを言う事もたまにはありますが、まずは認めてあげてからです。

あと得意な分野も探してちゃんと見てあげる事。

だから部下に対しては、どんな時もしっかりと向き合い、小さなところも見てあげることが重要なのです。

率直で、誠実な評価を与える事が必要なのです。

・人の立場に身を置く

まず相手の心の中に強い欲求を起こさせる事。

これをやれる人は、万人の支持を得ることに成功し、やれない人は、一人の支持者を得る事にも失敗する。

部下に対しても、モチベーションを起こさせるのも難しいのですが、相手の立場に身を置いて、相手の気持ちになるのも至難の業です。

しかし、根気よく相手の立場を理解しようとすれば、こんな事をするんだ、それでこんな気持ちで作業をしているんだ、とわかれば相手と同じ目線で話ができますし、相手も話をしやすいでしょう。

相手の立場になって考えれば、それまでにない発想も湧いてきますし、何をすればよいかも分かり行動自体も変わってくるでしょう。

私も相手の立場を理解しようとして何度も失敗しました。

特に相手が異性だと、これまた難しくなりますし、これまで考えさえしなかった事まで分かってきます。

相手をよく理解し、同じ立場に身を置いて、考えることが出来れば、より濃いコミュニケーションもとれる様になるでしょう。

ここでは強い欲求を起こさせることがポイントです。

まとめ
【人を動かす三原則】
原則1 批判も避難もしない 苦情も言わない
原則2 率直で誠実な評価を与える
原則3 強い欲求を起こさせる

人に好かれる六原則 

1.誠実な関心を寄せる
2.笑顔で接する
3.名前は、当人にとって、最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを忘れない
4.聞き手にまわる
5.相手の関心を見抜いて話題にする
6.重要感を与える―誠意をこめて

・誠実な関心を寄せる

突然ですが、現在、読者の皆さんが「もし今夜自分が死んだら何人葬式に来てくれるだろうか?」なんて考えたことはあるでしょうか?

何が言いたいかと言えば、貴方が関心を寄せている人がどれだけいるか?という事につながるのです。

こちらが関心を持って付き合っていないと冠婚葬祭には呼ばれることはないと思います。

つまり相手に関心を持たないと相手が自分に関心を持つ道理が無いという事になります。

友人にしろ先輩・親戚・昔の仕事仲間、学校時代の同級生、様々な付き合いはあっても、ある程度の絆がなければ葬式にはきてくれませんよね。

いかにお互いが関心を寄せあっていたかによりますよね。

単に人を感服させて関心を引こうとするだけでは、真の友として関心を持たれていなかったということになります。

相手に心を開かなければ、相手も本当の気持ちを打ち明けてはくれないし、もちろん関心なんて持ってはもらえません。

心から関心を示すことが、真の絆を生み出す秘訣なのではないでしょうか。

相手には誠実な関心を寄せることが重要なのですね。

・笑顔を忘れない

これは私がいつも思っているのは、相手に楽しんでもらいたければ、まず自分が楽しむ必要があると思います。

自分が楽しそうにしていないと相手だって、心から楽しんではくれませんよね。

他人の立場に身を置いて考えるように努めることが大事です。

笑顔はコミュニケーションを深めるためにも重要な役割を持ちますので、常に笑顔を忘れてはいけないのです。

幸不幸は、財産・地位・職業等で決まるものではありません。

最近よくマウンティングなんて言って、周りの人達にランク付けをしてる人を見かけます。

そういう人は自分が上だと思いたくて、優越感に浸りたいのでしょうね、

特に読んでいて感銘した言葉は、

「全ての物事は心から生まれ、心から願いはすべてかなえられる」です。

心からこうなりたいと思えば、そうすればそうなれるかを真剣に考え、行動に移していくからだと感じています。

たしかに「これは無理だ―」とか初めから思ってやったことで成功した試しはありません。

逆にこれは絶対やりきるぞ!

と思って行動したことは、途中様々なトラブルがあっても何とか乗り越え、最後には良い結果に結びついていきましたからね。

人間は心がけた通りになるものであるとも書いてあります。

ほぼ精神論の世界ですが、常に心がける事は大事ですよね。

たとえ結果が良くなかった場合でも次に繋がりますからね。

人とは笑顔で接する事が重要です。

・名前を覚える

初めて会って間もない人から、名前を覚えられて読んでもらえると、なんとなく親近感みたいなのを感じませんか?

名前を呼ばれることってなんとなく嬉しい感じもしますよね。

例えば職場でも自分の名前を覚えてもらえるとやる気も出ますよね。

名前を憶えてもらう事は、時間がかかりますが

「良い習慣はわずかな犠牲を積み重ねることによって作られる」というくらい大事な事なのですよ。

名前は、当人にとって最も快く、最も大切な響きを持つ事という事を忘れない。

・聞き手にまわる

サラリーマンをやっていた頃良く感じたのは、お偉いさんは話し上手よりも聞き上手な人を好む傾向があります。

その一つの理由に自分の事しか話さない、つまり究極自分の事だけしか考えていない方が多いのでしょうね。

カーネギーはそういう自分の事しか考えない人間は教養のない人で、たとえどれだけ教育を受けても教養が身につかないと言っています。

相手の話に耳を傾ける事が大切です。

なら相手が喜んで答えるような質問をすることも一つのテクニックですよね。

・関心のありかを見抜く

相手は何に関心を持っているかを見抜き、それを話題にする。

これは私も営業時代やってましたね。

まずは掴みとして相手の興味を引く話をしようとしていました。

一度、スーパーに営業してた頃、担当者の好きなバンドの話をしたら、話が盛り上がり、大量の注文をもらったことがありました。

そうやってコミュニケーションを深めることにより双方にメリットが生まれます。

カーネギーはこう言っています。

「相手次第で成果も違うが、どんな相手と話をしてもその度に自分自身の人生が広がる、それが何よりの成果だ」

・心から褒める

どんな人でも褒められて、嫌な気持ちになる人はいません、表面的な安易なお世辞は見抜かれますからね。

人と話をする時は、その人自身の事を話題にすると、相手は何時間でもこちらの話を聞いてくれる。

心から褒めるということは、重要感を与える 誠意をこめて伝える事です。

今回は、カーネギーの本を40年ぶりに読み返し、社会人を経験した立場で読ませてもらいました。

まずは”人を動かす3原則”と”人に好かれる六原則”を紹介しましたが、時代が変わっても大事な事って結局変わらないのだなと感じました。

しかし当たり前に聞こえる話も改めて考えさせられる内容ばかりで、私も勉強になりました。

人は一人では生きていけませんから、「人を動かす」ってことは生きる上で重要な事なんですね。

特に出来る事と出来ない事の差のあるダメダメの私には非常に参考になりました。

サラリーマン時代を振り返り、あーそういうこともあったなぁ~そうだよなぁと思える内容でした。

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