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毎日 迷子になる子ども

俺がまだ小学生になる前の
まだまだ幼いころ
俺は毎日
迷子になっていた

遊びに行く
道のその先が気になって
ドンドンと進んでいく
ふと気が付くと
知らない場所にいて
寂しくて泣いて
近くにいた人が助けてくれて
携帯電話もスマホもない
すぐに情報のやり取りができない黒電話の時代に
俺がどこの誰かを突き止めてくれて
母や叔母さんが
迎えに来てくれた

いつもいつも迷子になるもんだから
母は俺に
母の経営する美容室の電話番号を教えた
「迷子になったときは
この電話番号に電話してもらいなさい」
それからというもの
迷子になったときには
「迷子になったので
〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
に電話してください」
と迷子場所近くにいる大人に話しかけ
自ら迷子申告して
圧倒的速さで迎えに来てもらうという
迷子マスターに成長していった

ほぼ毎日 迷子になる
それくらい
俺は知らない場所に行くことが好きだった
これが
俺の旅人としての起源
のような気がする

俺は数年前から
旅を軸にして生きている
ここ数か月は
詩人を名乗ってみたが
俺の歴史をみても
やはり旅人なんだな

旅をしたい
そして
それだけでなく
その旅がどれだけ素晴らしかったのか
旅で体験した街や食事
自然や文化
そうした旅先の素晴らしさを
語りたいんだ

この世界は
こんなにも楽しい
こんなにも美しく
こんなにも素晴らしい

体験した世界を語りたい


昨日 旅人として生きることを
改めて決めたときに
ふとそんな思いが湧いてきたんだ

この世界は美しい
そして
もっと美しくなる

この世界は楽しい
そして
もっと楽しくなる

この世界は素晴らしい
そして
もっと素晴らしくなる

恐らくだが
そんなことを
世界を旅しながら
語っていきたい

これまで漠然と
旅というものをとらえていたけど
改めて掘り下げてみると
そんな旅をして生きたいのだと
ふと感じたんだ


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