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科学の常識と非常識

それまで常識と思われていたことが覆ることは、科学の分野では結構起こります。人類は未熟で、”この世界”のことを全て把握できているわけではありません。例えば、宇宙は物質だけで構成されているのではなく、その大部分はダークマターやダークエネルギーで構成されています。このダーク○○については、まだわかっていません。また身近な地球でも、大陸が動くなって有り得ないと長い間考えられてきましたが、いまやプレートテクトニクスは常識で、地球上の大陸は長い時間をかけて離合・集散を繰り返します。

重力の基礎理論を考え出して、現在の力学の基礎を築いたニュートンも、その考えを発表した時には、「そんなオカルトフォース(重力のこと)は無い!」という批判を受けました。ニュートン力学の理論は、発表当時は非常識でした。当時の常識では、”離れた場所にある物体間に力が働くはずがない”と考えていました。つまり、接触力は有るが遠隔力は無いという考えが主流でした。

しかし、様々な実験結果と整合するニュートンの理論は徐々に受け入れられ、”物理学の常識”となりました。その常識を破ったのが、アインシュタインです。彼は脳内で様々な思考実験を繰り返し、新しい物理学の基礎理論である相対性理論を考案しました。それまで、時間は常に一定に流れると考えられていましたが、相対性理論では時間の流れは一定ではありません。時間の流れは物体の移動速度に依存して、相対的に変化します。

極端な例で説明します。光速に近いロケットに乗った人がロケット内部で感じる時間の流れは、ロケットの外にいる地球の人から見ると、時間が緩やかに進みます。逆に言えば、ロケット内部の人から見れば、地球上の人は時間が速く流れます。

通常、地球上の乗り物では時間変化は僅かなもので、無視できます。ただし、人工衛星のようにかなりの速さで地球を周回している場合には、時間のズレが大きくなります。実施に、GPSなどで使われる時間は相対性理論に従った”時間補正”が実施されています。つまり、相対性理論を使わないと、カーナビは誤差が大きすぎて使うことが出来ません。

この相対性理論も、いつか非常識(時代遅れ)になる可能性もあります。オラァ、ワクワクすっぞ!。

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