見出し画像

【不定期連載】 #在宅勤務制度 始まったので、3年ほど使ってみた結果 -驚くほど変化が見える化できた編-

このシリーズは、全社員対象の在宅勤務制度が利用可能になったある企業のサラリーマンが使ってみた結果を不定期に書いていくシリーズです。

3ヶ月使ってみた
4ヶ月使ってみた
6ヶ月使ってみた
2年使ってみた
2年6ヶ月使ってみた
・3年使ってみた(今ここ)

はじめに

在宅勤務という制度を使い始めてから丸3年経ちました。前回(2年6ヶ月)の回で「歩数の見える化」を行いましたが、これがさらに半年を経てどうなったかということを追跡調査したうえで、感想を記したいと思います。

見える化(1) 在宅勤務日数・出社日数と平均歩数の推移

まず、在宅勤務日数と出社日数の推移です。

在宅勤務日数と出社日数の推移(1810-2109)

前回からの差分として、3月までには回復傾向があった歩数は、また下落傾向になっています。前回の歩数を回復させるモチベーションとしては、要するに「体重」というものがあったのですが、それがモチベーションになるのも短いということでしょうか。すなわち、別のモチベーションを探して(自分に対して)与え続ける必要があるということだと思います。

見える化(2) 項目別平均歩数の推移

一日を「出社(青)」「在宅(紫)」に加え、「出張(緑)」「休み(赤)」の4種類に分け、それぞれで1ヶ月の平均歩数がどの程度になるかを、前回に引き続きバブルチャートにして示しています。

項目別平均歩数の推移(1810-2109)

前回(2年6ヶ月)の回での考察通り、「出社(青)時の歩数は、コロナ禍前後ではやはり変わっていない」のは依然変わらないのに対し、残りの項目は月によってバラついているように見えます。また、大きな特徴として、

ここ半年でだんだんは出張が見えるようになってきた

ように見えます。出社回数はそんなに増えてはいないのですが、そういえば最近少しずつ会社以外の場所に行く機会が増えてきたような気がします。

※本記事を記入している2021年10月前半時点は「ワクチン接種もようやくいきわたり始め、緊急事態宣言が解除されている状態」ですが、今後についてはまた改めて振り返りが必要でしょう。

出社≠仕事が当たり前になった日常

見える化によって、改めて明らかになりましたが、私の場合2020年4月度より、ほぼすべての月で出社日数と在宅日数の方が多いです。基本的にはコロナ禍以前より明らかに出社日数は少なく、一ヶ月に10日も出社していません。

グラフ(1)を眺める際に忘れてはならないポイントがあります。それは

3年前と現在で、同じ会社に在籍し仕事ができている

ということです。

確かにコロナ禍という大きな外的要因はあったにせよ、そもそも「その組織が世の中に提供しないといけない価値」はほとんど変わらなかったはずで、すなわち

「会社員としてやらなければいけないこと」は、ほとんど何も変わってない

はずなのです。では、何故ここまで出社しなくても働き続けることができたのでしょうか?

仮説A:実は在宅勤務制度ができる前から、家で「働けて」いた?

在宅勤務という働き方が広く受け入れられた今と、在宅勤務が認められなかった過去とを比較して、根本的に何が変わったかを改めて考えてみると、表題の点に行きつきます。

「家で働く」という行為は、それが公式に認められている/いないにかかわらず、今回が初めてですか?

これはなかなか大っぴらに言いにくいことです。「グレーゾーン」という言葉で、「武勇伝」という言葉で、「コンプラが甘い時代」という言葉で、多くの人が議論を避けてきた話題だと思います。しかし、要するに、そういうことなのだと思います。

すなわち、多くの人は今まで暗黙的に、あるいは規範を超えて、在宅勤務を行っていたのです。

仮説B:実は在宅勤務制度ができる前から、多くの人が「有給休暇」の時間に「在宅勤務」を行っていた

上記のような仮説を心に留めている状況で周りを観察したところ、表題の様な仮説に行きつきました。

今でも、結構な割合で「有給休暇」取得に際して、「当日何かあったら、メールか携帯電話に連絡ください」と連絡する人がいます。これは「今日は職場にはいませんが、連絡いただければちょっとだけは仕事もしますよ」という宣言に他なりません。すなわち、昔から多くの日本人は有給休暇(=休み)を、まるで在宅勤務実施日のように利用していたということを示しています。

これって、よく考えたら(よく考えなくても)おかしいことではないのでしょうか?

まとめ

コロナ禍が落ち着きを見せ始めていることもあり、世間的にはまた在宅から出社する方向に回帰してきたことを示す記事も出てきています。一方で、これまでの期間に在宅勤務を実際に利用する人たちの少なくない数が「在宅勤務で業務効率が上がる」ことを実感したのではないでしょうか。

3年間を通じての体験とそこからの見解をまとめると、以下のようにま止められるのかなと思います。

<事実>
・ここ2~3年で、在宅勤務利用日数は明らかに増えた
・ここ2~3年で、世の中に提供すべき価値(=仕事の中身)は変わっていない

<仮説>
実は在宅勤務制度ができる前から、(※ブラックな働き方だけど)多くの人が「有給休暇」の時間に「在宅勤務」を行っていたので、公式な制度に代わっただけで実は在宅勤務制度ができる前と後で状況は大して変わっていない(?)

こちらについては、また掘り下げて考えていきたいと思います。

おまけ

おかげさまで、この企画も3年6ヶ月継続中です。データ分析の要素が強くなっております。ぜひこちらもご覧ください。

(この項おわり)

課金してくれるととても嬉しいです。シェアしてもらっても嬉しいです。「いいね」も嬉しいですし、フォローも嬉しいです。要するに、どんなことでも嬉しいです。