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【不定期連載】 #在宅勤務制度 始まったので、4ヶ月ほど使ってみた結果

「#在宅勤務制度 始まったので使ってみた」シリーズ

このシリーズは、全社員対象の在宅勤務制度が利用可能になったある企業のサラリーマンが使ってみた結果を不定期に書いていくシリーズです。

はじめに

前回、いわゆる大企業で、在宅勤務を3ヶ月やってみた結果という記事を公開しましたが、今回はその続きです。なお、前回も書きましたが、これは私の事例であり、他の方とは状況が違うことを念頭に置いたうえでご覧ください。(ぜひ、前回記事もご参照ください)

周囲の方の理解を得るのは「時間がかかる」と思っておく

在宅勤務制度は多くの企業で少しずつ制度が整いつつありますが、「ほとんどの労働者側がいまだに一度も利用していない」という状況は結構あるかもしれません。この記事をご覧になっている方は、在宅勤務制度に興味があるのでしょうが、世の中はまだまだ「在宅勤務なんて別世界の出来事」と思っている人の方が多いのです。

「在宅勤務? いい制度だと思うよ。私は使わないけど。」と言ってしまう上司。「家で仕事なんかしないでよ!」と言ってしまう家族。

「多様な働き方」の文脈では、いまや代名詞のような企業のはずのサイボウズ社でも、「働き方改革に必要な『制度』『ツール』を導入しても、『文化』が根付くまでに10年はかかる」とおっしゃっています。

制度上の問題をクリアしても、周囲の方がそんな感じだと、実際に利用するのは気が引けるかもしれません(※1)。しかし、せっかくの制度も、誰もを使わないと「あ、当社は使う人がいないのか」と勝手に判断されて、その制度はなくなってしまうかもしれません。「自分のため」と思って、積極的に使いに行くことが大事だと思います。

労働環境を作るためのスケジューリングがとても大事

前の段落とも関連しますが、子育て世帯であれば小学生の子供は、多くの会社における定時(午後5時)より前、遅くとも午後4時過ぎには帰宅されるのではないでしょうか。我が家の場合は小学生や幼稚園児がおりますが、もう少し早くに帰宅しています。これは十分に考慮する必要があります。

まず、大前提として理解すべきことですが、子どもは遊ぶものだということです。

「子ども同士で遊ぶ」の他に、「子ども自体が私と遊ぶことを要求してくる」というパターンもあります。さらに、友だちでも家に連れてきて、仕事をしているリビングのテーブルの周りで騒がれたりすれば、さらに仕事に集中できない状況になってしまいます。

ただし、「うるさい!」と怒鳴って黙らせることは効果がほとんど期待できません(※2)し、不幸しか生みません。誰も幸せにならないので、怒鳴るくらいなら会社で働いた方がマシです。

大事なことは、家がうるさくなることも加味したうえで、在宅におけるスケジューリングを行うことです。たとえば、

・午後3時~ 子供が帰ってくるので、1時間はまず一緒に遊ぶ
・午後4時~ 子どもの宿題の時間に合わせて、親もレポートを書く
・午後5時~ 夕飯、風呂の準備をしつつ、夕方のメールチェック

などのように、「中抜け」も含めて事前の計画が必要です。

快適なコミュニケーションツールの重要性に気づく

在宅勤務で生産性を向上するためには、会社でも家でも同じように作業できることが必須です。たとえば、

・スケジュールの確認
・ちょっとした質問、会話

などの、「日常的にチョコチョコとやっていること」は、在宅勤務でも気軽にチョコチョコとできるようになっていないと生産性は上がりません。

在宅勤務が認められれば、リモートアクセスのためのツールは支給されるはずですが、「どんなものが、どれくらい利用できるのか?」には各社で差があるような気がします。具体的には、

・Office365、あるいはGoogleカレンダーと、社内スケジューラとの同期
・SlackやFacebook Messengerなど、(メール以外の)コミュニケーションツールの利用

などです。コンプライアンスなどを理由に、これらが禁止されている可能性はあります。「利用可能なのは会社支給のPCとガラケーのみ!」という企業であれば、在宅勤務の難易度は高くなると言わざるを得ません。

たとえば、ちょっと外出している時とかには使えないんですよね。なぜ、外出するのか? それは「子どもの送り迎え」や「夕飯の買い物」などです。

でもこれらって「育児・介護」の範疇に含まれる外出です。つまり、在宅勤務といえども、本来は「30分から1時間程度の中抜け」は想定されているはずなんですよね。

それに対して、外出時に使えるのが会社支給のガラケーとかだけだと、ほぼ対応は無理です。きょうび、ガラケーの貧弱なWeb機能では、ほとんどすべてのWebアプリが使えません。

したがって、在宅勤務を快適に行うためには、これらのサービスがどの程度利用可能な状況になっているのか? は確認し、また常に改善を求めていく必要があるでしょう。

在宅勤務はまだまだ続きます!

ここでもう一度、あえて言います。もしどんな形でも御社に在宅勤務の制度があるのなら、絶対に利用したほうが良いです。

まず、在宅勤務を実際にやってみるとすぐにわかりますが、現実は『ネットで見たような、自由で快適な在宅勤務』とはちょっと違うことを実感できます。すなわち、「ネットで見た記事と、自分の場合では、ここがこういう風に違う」と自分事として理解できるようになります。

これはとても大きなことです。

やってみてもいないのに、不当に持ち上げられた記事を見て称賛したり、またその逆を行うということは、それこそ生産性がありません。

前回の記事にも書いた通り、会社ごとに制度が異なっていますから、ネットで見た記事どおりのことができないかもしれないし、逆にもっと自分に合った制度が利用できるかもしれないのです。ですから、現在の在宅勤務制度ほど「やってみた」が有効なジャンルはないのです。是非、やってみて、その時の実情と感想をレポートしましょう。そのような知見がWebに蓄積・共有されることで、よりよい働き方制度が見えてきて、私の働き方がよりよくなっていく…ボンヤリとですが、今はそう思っています。

つづく

脚注

(※1)当社で何人の方が実際に利用しているか? あるいは何日利用しているかはわかりませんが、「在宅勤務を実際にしている人は1割未満」という記事があるように、いまだ利用していない人の方が多数派です。個人の感想ですが、1割という数字も大きすぎる気がします。

(※2)そもそも論として、子どもに「静かにしろ」と言って、静かにしているのは最大3分間です(個人の感想です)

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