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ユニクロ社長に学ぶ、お客様の笑顔のために大切な3つのこと【書評】

事業をしていて、「どうすれば、お客やクライアントが喜んでくれるだろうか」と悩むことは多々ある。

真剣に仕事に向き合っている者にとって、常につきまとう課題ではないだろうか?

ユニクロを運営するファーストリテイリングの社長、柳井正が書いた『経営者になるためのノート』に、「お客様の笑顔のために大切な3つのこと」が語られているので、共通の悩みを持つ方々のヒントになればと思い、本noteで紹介してみる。

柳井さんの言葉は一言一言が重く参考になるので、今回は引用が多くなってしまうがご了承いただきたい。

①お客様をビックリさせようと思わなくてはいけない

お客様を喜ばせるためには、まず最初に「お客様をビックリさせる」ことが必要と説いている。

一つ目は、「お客様をビックリさせようと思わなくてはいけない」ということです。
お客様が、「これは体験したことがない。すごい!」とか「ここまでやってくれるの!」などと、ある種感動を覚えるようなこと、これを自分の職務・職場にあてはめて、常に考えるようにするということです。

本当の顧客満足とは、お客様が欲しいと思っているものを、お客様が想像もしない形で提供するところにあります。

「なんだ、こんなものか」「これだったら他にもある」という程度のものを提供したところで、お客の印象に残ることも、店舗や商品のファンになってもらうことも難しい、ということだ。

②お客様の声の、一枚上手をいこうとする

お客様を喜ばせるために必要なことの2つ目は、「お客様の声の一枚上手をいこうとする」ことだとしている。

次の二つ目が大事です。それは、「お客様の声は重要だが、その一枚上手をいこうとする」思考習慣を持っということです。

柳井さんは、お客の声に耳を傾けることの重要性を説くと”同時”に、その危険性も語っている。

それは、その声を鵜呑みにして、そのままの形で提供すると、とんでもないことになるということです。
つまり、声を形にしたのに、思ったほど支持されないという結果になりがちだということです。
なぜこんなことが起きるのでしようか。
それは、お客様はまだ見たことがないもの、体験したことがないものを求めているからです。お客様の本当の要望とはここにあるのです。

基本的にお客はプロではないので、要望は既に世に出ている商品やサービスといった具体的なものでしか示すことはできない、と説いている。

お客様に教えていただけるのは、あくまでも問題点やニーズなのです。
それをプロである我々が、想像力と創造力を働かせて、「それは、こういうことではないでしようか」とお客様の期待を、一枚上手をいくような形で超えていく。ここに、お客様からした時の本当の付加価値が生まれるのです。
論理・分析的なアプローチは欠かせません。しかし、それと同時に、こうしたアートに近い感覚のアプロー チも重要で、逆に言うと、それがないと、お客様の期待の一枚上手をいくような商品やサービスは作れないとい、ということです。
この感覚を身につけるためには、やはり、本当にいろいろなことを勉強していろいろな人と話をしていろいろな物を実際に自分が見て体験してそして自間自答をするという日頃の研鑽が欠かせないと思います。

③自分たちが本当にいいと思う商品・店舗を作る

お客様を喜ばせるために必要なことの3つ目は、「自分たちが本当にいいと思う商品・店舗を作る」ことだ。

三つ目は、「提供者である自分たちが、本当にいいと思うもの、本当にいいお店だと思うものを作る」ということです。
誤解しないでほしいのですが、これはお客様の要望を無視して、自分勝手に、自分たちの作りたいものを作るという話ではないということです。
べースとなるのは、ここまで述べた二つのことです。その上で、「本当にそれは自分がお客様だとしたら何枚も買いたいと思うような服か」 「本当にそれは友だちや家族など、自分の愛する人たちにも着てほしいと思うような服か」 「本当にそれは友だちや家族など、自分の愛する人たちにも着てほしいと思うような服か」 「本当にここは、自分がお客様だったら、毎日来たくなるような店か」 「本当にここは、自分の子どもや家族に自慢できるような店か」などと思えるものになっているかどうかということです。

自分がそれくらい愛せるものを作るということです。
お客様は敏感です。売り手のそんな気持ちが伝わってこない商品や店なんて一発で見抜きます。だから絶対に売れません。

売る側が絶対にいいものと断言できる商品やサービスでなければ魂がこもらない。魂がこもっていないことは客にも伝わり、決してお客の心が動くことははい。

実体験をもって、柳井さんは「自分愛せるものを作る」必要性を説いている。

名著『1分間顧客サービス―熱狂的ファンをつくる3つの秘訣』との共通点

少し柳井さんの話からそれるが、前述の「お客様の笑顔のために大切な3つのこと」は、K. ブランチャードの名著『1分間顧客サービス―熱狂的ファンをつくる3つの秘訣』と共通点が多い。

ちなみに本書は、星野リゾート代表の星野さんが、ホテルのコンセプト作りをする際に参考にしていると紹介していた書籍である。まさに、お客様が喜ぶサービスを考えるためのロジックが記された名著である。

本書では熱狂的なファンをつくる3つの秘訣として、

Ⅰ.自分が何を望むか決定せよ

Ⅱ.顧客の望むことを発見せよ

Ⅲ.1パーセント余分にビジョンを実行せよ

の3つをあげている。

「Ⅰ.自分が何を望むか決定せよ」は、柳井さんが説く『③自分たちが本当にいいと思う商品・店舗を作る』と同じことを言っている。

また、「Ⅱ.顧客の望むことを発見せよ」は実は『①お客様をビックリさせようと思わなくてはいけない』と同じ内容が語られている。

そして、「Ⅲ.1パーセント余分にビジョンを実行せよ」は『②お客様の声の、一枚上手をいこうとする』と同じことを教えている。

柳井さんが『経営者になるためのノート』を作成する際に本書を参照されたかは分からない(少なくとも参考文献欄には記載されていない)が、柳井さんが説く「お客様の笑顔のために大切な3つのこと」が、いかに理論と実体験に基づいた参考になるものかということを、この共通点が裏付けてくれる。

肥田木会計事務所のホームページ情報

肥田木会計事務所のホームページでは、なるべく実務に則した税お役立ち情報を定期的に配信しています。本noteで興味を持たれた方は、是非ホームページの方も見ていただければ嬉しいです。​

https://www.hidaki-kaikei.com/

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